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津軽(Kindle版)

感想・レビュー
42

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yumani
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戦争末期に書かれた『津軽』の太宰らしさもまた独特なものなのかもしれない。やり残したこと、もう一度きちんと辿っておきたい気持ち。誰にでも幾らかはあったとしても実行に移すには決心がいる。単なる風土記かと思いきや動転させられてしまった終章。のちの研究によれば「実際にはたけとの会話はなく、運動会で太宰は一人離れて周りの景色を見ていた」とあった。かねてから思ってはいたけれど《本当は言えなかったこと》を書いてしまえるなんて…小説家はニクい。ラストの「さらば読者よ(以下)〜絶望するな。では、失敬。」に光を見た思い。
0255文字
spihase
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津軽人について、歴史的な地理的な部分からの考察がまた作風が違くて興味深い。物語というより旅行記という感じだが、最終数ページや生家への思いというか兄への思いなどは相変わらずあつ強め
0255文字
shakku
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生まれ育った津軽に帰郷し、あちらこちら訪ね歩く太宰治のエッセイ。気持ちの描写にユーモアがあって面白かった。
0255文字
栗きんとん
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面白かった。太宰治は「人間失格」から読んではいけなかった。「津軽半島うろうろ日記with酒と蟹」といった感じの紀行文。寺に行く道中の鯛の件、その鯛を料理した旅館の話、お腹を抱えた。しちゃったとか言うし。すごくチャーミング。最後たけとのシーンは泣けた。
栗きんとん

恥ずかしながら、太宰は退廃的なイメージがあって、読まず嫌いしていました。教科書に載っていたのですね。大好きな本になりました。

05/31 23:07
ikedama99

私は太宰の最初が「走れメロス」でした。これも教科書か国語の読み物だったと思います。そのあとに「女生徒」などに触れていったので、これから「人間失格」などを読む予定です。

05/31 23:43
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0255文字
かすくり
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ネタバレ虚実入り交じる自伝的小説ということであるが、大部分は事実、もしくは事実をいくらか誇張して書いている内容なんだろうなぁという感じ。1944年の作品ということだが戦争末期らしい感じはそこまで色濃くなく、それが津軽では普通のことだったのかもしれない。著者自身の一人称で書かれ、著者の主観で津軽の土地柄や縁人について正直な感じで語る文体には、著者自体の人間らしさも表れているようで面白い。にしても、こういう旅モノの作品は好きだなぁ。
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ゑこびす
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ネタバレ某TVドラマを少し文字起こし。~~~太宰治の『津軽』っていう文庫本に注解が447個あるのをご存知ですか?注解というのは昔の本にあるのですが、分かりづらい言葉に数字や印がついていましてたいてい巻末に説明が書いてあるんです。いちいちめくってみるのが面倒ですが、ま、ありがたいものなんです。で、『津軽』ですが、(一)三里 一里は約三・九キロメートル。という言葉から注解が始まり、7、8ページほどで早くも20個の注解が出てきます。
ゑこびす

そして期待してめくってみると(七十三)さるまた 男が用いる、腰やまたをおおう下着。期待は裏切られるのです。それでも今度こそ、今度こそと思うのです。今度こそ、今度こそと…。ですがそこにはやっぱり(一五八)焼きはまぐり 蛤の身を串に刺し、つけ焼きにしたもの。なんてわかりきったことが書いてあるのです。そんなふうに注解に期待を裏切られ続ける『津軽』ですが、面白いんです、内容は。だからいいんです。太宰もなんだかんだクヨクヨした後、ラストで元気で行こう。絶望するな。では、失敬。って書いてますから。~~~

03/19 09:31
ゑこびす

【Kindle版の『津軽』では注解っていうものがなかった。】

03/19 09:31
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0255文字
ぎゃり粉(ぎゃりこ)
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おもしろかった。著者太宰治の故郷である津軽の郷土史を交えつつ、自身の育った環境を主観で紹介し、自身を構成した人物たちと出会っていく旅行記のような本。全体的に自虐的な表現があるものの真面目な文体なのだが、たびたび「~~しちゃった」と唐突に文章が軽くなるとつい笑ってしまった。
栗きんとん

その通りですね。私と同じ感覚で嬉しいです。私の感想がぎゃり粉さんの真似「しちゃった」みたいでごめんなさい。

05/31 23:00
ぎゃり粉(ぎゃりこ)

>栗きんとんさん コメントありがとうございます。同じ感覚になっちゃいましたか…笑。太宰の真面目に不真面目そうなところがおもしろい本でしたね٩('ω')و

06/01 13:29
0255文字
Reiwa1dokusho
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ネタバレ本作は子守の「たけ」と再会する場面が有名で、物語のクライマックスでもあるが、長くページが割かれているわけではない。名作と言われる小説には冗長さがないことを再認識した。
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魚53
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太宰が自分の生まれ育った津軽という土地の姿を「愛」=「人の心のふれあいを研究する」という視点で、自分で歩き直して考えてみようとした記録。津軽の金木の家に奉公していた使用人たちに育てられ、自分の精神の根っこにその人たちがいたということを確かめる旅であった。太宰に原点を辿る旅であり、最後のタケとの再会は、この「津軽」という作品を象徴している。
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べっちー
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そういえば太宰ってあまり読んでいない。走れメロス、人間失格、斜陽くらいか。この旅行記は太宰の屈折したような性格もよく読めて面白かった。
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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新聞に、太宰は爛れたものばかりではない、そのいい例が津軽だ、みたいに紹介してあったので。津軽の土地描写には宮本輝の富山描写的なものを感じた。筆者の土地への思いを共有できる。読み進めるにつれ文章が弾んでいく感じがあった。これは結末に待ち構えているものゆえか。良き思い出とは人を強くするし、もらった恩に相応しくない生き方をしたことに罪悪感を抱かされる。自分が果たせなかったことを太宰は読者に「絶望するな」と投げかけて締めくくる。最後の数ページは涙目になった。
0255文字
まさ
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8
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優希
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自叙伝とも紀行文ともとれる作品でした。ユーモアが要所要所に隠されているのが面白かったです。
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うらら~てんぷら!☆さんしゃいん
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ネタバレエレカシの宮本さんの影響で。太宰が故郷青森を出会いや別れを繰り返しながら旅するお話。基本、酒ばっか飲んでる。笑。青森の風土や太宰の人柄も少し知ることができる。太宰治って変わり者というかユーモアに富んだ方だと思った。
栗きんとん

同じく宮本さんの影響です。

05/31 23:02
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ちゅう
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2日くらいで読めるとふんだのだけど、時間かかった…。つまらないとは言わないけれど、先が気になってたまらない、なんてことはない。知り合った外人がこの本を読んで、太宰の研究をするようになったと言ったので、さぞかしと思い過ぎたのか、私の感性がにぶいのか。読んで鬱々とはしない。津軽が自分の故郷だから、ちょっと自虐しながらの紀行文。
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電波時計
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ネタバレ1944年5月から6月にかけて故郷津軽を取材旅行して書いた、紀行文とも自伝的小説ともいえるような作品。故郷津軽や文壇、友人や家族などに対して、よく言われる破滅型無頼派といったものとは毛色の違う太宰の素直で細やかな心情が吐露されていて、とても面白く読むことができた。そして、この旅行の最終目的である太宰のかつての子守「越野たけ」との邂逅は、なんとなく脚色されているようにも思えたが、意外にも感動的なシーンだった。
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ボボボーボ・ボーボボ
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ネタバレ太宰治の作品に関してはやや明るい雰囲気の小説でした。
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さとまる
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太宰による故郷津軽の紀行記。津軽の風土を太宰特有の自虐的なメタ視点で解説しながら、子供の頃の思い出話や旧友との再会交歓が語られる。道中での太宰はいろいろとやらかして、それをまた自身でツッコんでいる。作中で太宰が批判した「神様」作家は志賀直哉かな?
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夕力
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三週間かけて津軽半島の風土や人の暖かさを綴った紀行文。しかし乳母たけとの再会を果たす事で、ただの紀行文ではなくなった。
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二番目のOがえる
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津軽出身なら読まねばと思い読了。土地の様子がすっと入ってくる。ただそれだけではなく、芭蕉の言葉を紹介しながら某大物作家へ批判していく場面など、ユーモアに富んだ点が随所に盛り込まれており、人間失格だけしか読んだことのない私にとって、太宰治に対する印象がまた少し変わった作品だった。
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多読多量連投が日課だった
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オチが太宰作品名言集かなんかで読んだ
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こす
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これは太宰治の懺悔なのかもしれない。 迷惑を掛けた家族や故郷へのせめてもの恩返し。 津軽を紹介する本作、ストレートな紹介とはならないところがいい。
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だ
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『走れメロス』を除くと,太宰治作品と初めて出会ったのは中2のころで,読んだのはもちろん『人間失格』.以降太宰には手を出さなかった,この作家は好みではないと確信したから.そんな私がKindleで太宰作品を乱読するようになったきっかけが『お伽草子』,そしてこの作品である.高3の現国の授業中の暇つぶしに読んだ,電子辞書に収録されていたそれらの作品が太宰の面白さを気づかせてくれた.いま読んでもやはり面白い.『人間失格』読んで駄目だった人に勧めたい本.
乱読MAN

ちゃんと授業聞いて

02/07 23:32
だ

授業退屈だったからね,仕方ないね

02/08 05:59
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けふこ
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むっちゃ面白い。Kindle上でたくさんマーカーを引いた。名文多いのでは?たけを探すシーンがやはり読ませる。こちらまで動悸が激しくなるようだった。たけとの再会の達成感や感激、多幸感の中で、筆を投げ捨てるように、急に涙が止まらなくなるような唐突さで終わる感じも好き。ただ、たけとのシーンだけ他の文章と明らかにトーンが違うから、ここだけ読む人は勘違いしそう。もはやこの部分が書きたい/たけに会いたいがためだけにこの本企画したのかなと思うレベル。通して読んで思うのは、太宰の人柄は本当に憎めない。文が本当に面白い。
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テツ
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国語の教科書では太宰が育ての親であるたけと再会する部分だけが掲載されていたがそこ以外は未読の方でも他の部分も絶対に読むべき。本当に面白い。故郷の青森に向かう彼の心境。兄や嫂。親戚との再会に己の恥という感情をこれでもかと肥大させながらも感じるほんのちょっぴりの安寧。そしてたけとの再会。太宰のきもちを想うとニヤニヤしてくる。勿論単なる津軽地方への紀行文として読んでも十分に面白い。「さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行かう。絶望するな。では、失敬」という最期の一文が彼のその後を知っていると居た堪れないな。
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橘
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面白かったです。土地の描写が生き生きしていて、青森に行きたくなりました。お酒をずっと飲んでるな…と思いましたが、それも楽しそう。終わりの文章も好きです。「元気で行かう。絶望するな。では、失敬。」
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Sachi
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最後のたけに会うところはじんわりきました。とても好きな作品になりました。
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JIVAN
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読書家なら必ず通る道、「人間失格」の太宰治による津軽地方旅行記。紀行文の体裁をとりながら津軽郷土史や日本史における津軽の考察、生まれ故郷における太宰の半生記など、旅先の記述にとどまらない自由な内容でおもしろい。太宰特有の退廃的な影はあんまり感じられなかった。「人間失格」に「斜陽」と読んできたので、太宰もこういう作品が書けるんだなぁ、と思ったらwikipediaを見てみると退廃的な作風は太宰の一面に過ぎないとのこと。代表作を数冊読んで太宰を知った気になっていた。深く恥じる。
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松風
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青森旅行の予習に。「是は賤しき者なるぞ。ただ、時の武運強くして、威勢にほこる事こそあれ、とで従わず。(永慶軍記)」をモチーフとして繰り返し、自分の「馬鹿意地」をS賀直哉に発揮しつつ、そういう姿勢を、中央に屈せず、都会の垢にまみれぬ津軽の風に敷延しようとする。
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ミラクロン・カエサル
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高校生の頃、読みかけたことがあります。でも、最初の方で止めちゃったんじゃないかな。▼太宰先生が生まれ故郷の津軽を訪ねて、その風土を語ろうとするわけなのだけど、なんか、中途半端なんですよね。スッキリとしないのです。旧知の人たちと旧交を温めるのもいいのだけど、グダグダと酒を飲んでばかりいるという感じです。▼そんな太宰先生も、実家では緊張しまくりです。お兄さんが怖いみたいですね。でも、そのあたりから、太宰先生にとっての「本当の津軽」が語られ始めるという気もします。▼最後は、泣いちゃいました。
0255文字
まのん
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自転車で青森を走る予定だったのに台風で行けなかったからその代わりに。モリミーはやっぱり太宰の影響受けてるんだなーと感じる言葉遣いが節々に。『人間失格』とか『斜陽』とかとは違う、気の抜けた自然な、でもどこか垢抜けない感じ。
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豚山田
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最近太宰治が好きで仕方がない。彼の軽妙洒脱な文章を数行目にするだけで楽しくなってしまうのです。今回もケタケタ笑って、故郷への愛にジーンときて、最後は何故だか励まされて、幸せこの上なしという感じで本を閉じました。本作は故郷である青森の思い出を巡る云わば旅行記で、小説?という疑問はありますが、中身はダメ人間主人公(=作者)の自虐的な語りで世間を斜めから見たり、失敗して恥をかいたり、小さなことに感動したりと安心の太宰印の展開なので違和感なし。ところでこの作風って桜玉吉と良く似てません? 道理で好みに合う訳です。
0255文字
バーニング
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土地の歴史、記憶を感じられるすぐれた文章だった。
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Tonex
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旅行記として面白い。三厩の宿で鯛を塩焼きにしてもらうエピソードで笑った。最後のたけを訪ねるエピソードはしんみりした。
0255文字
jima
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後半の故郷金木町についてからが秀逸。生き生きとしている。そして小泊村を訪ね、かつて自らの子守りであり、育ての親とも言える越野タケとの出会い。運動会の場面からは涙が出てしまった。6年ほどかけて太宰の本をぽつぽつと読んできた。家にあった太宰の本はこの「津軽」で終わり。最後は文庫本はやめて、青空文庫で読んだ。「津軽」の最後の文章「さらば読者よ、命あらばまた他日、元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」に胸ふるえる。さらば、太宰治!
0255文字
Dio
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太宰って、つくづく可哀想な人だったんだなぁ、という印象
0255文字
serene
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言葉が出てこない。 すばらしすぎて。 本を読むというしあわせを実感してる。 なんと豊かに存在し、大切なものを分け与えてくれることか。 いままで生きてきて読んだ本の、これはわたしのベストワン。
serene

turucoさん、おはようございます。 うん、すごい。 もともと好きな作家でしたが、あらためて実感しました。 「津軽」は太宰治のすべてが詰まっています。 それは読み物としても言えます。 郷土への思いとともに、ひとの優しさ、強さ、弱さ、滑稽さなどが太宰ならではのユーモアのある文章でしたためられています。 せつなくなるほどの懐かしさが詰まっています。

01/12 08:27
serene

読み終えた直後はすっかり冷静さを失っていて、 一日経って少し落ち着いたかと思えば、相変わらずのぼせたこと言ってますね(笑) 熱く語らせてくださったturucoさんに感謝です。 そうですね、圧倒的な一冊に巡り会いたくて…なんて素敵な言葉!

01/12 16:29
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カブトムシ
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私は、30歳前後に読んだので、もう数十年前のことです。その時には、メインのテーマは、津軽の懐かしい人とりわけ、幼い自分の面倒を見てくれた女性に会えた喜びを感じ取ったものです。ところが、最近は太宰治の人気が衰えを知らず、「如是我聞」という悪文を真に受ける人々が多くなってきている。この現状に一言。彼は津軽の人びとが自分をほめてくれることを期待した。でも、「故郷は遠くにありて思うもの」のような感じで、ビールを飲みながら当時の「小説の神様」の老作家ばかり褒めるのに自分を褒めろと微笑ましいことを言っているのです。
カブトムシ

「津軽」の段階では、志賀直哉が「老作家」としてそれ程目立たなく登場して来るだけです。「如是我聞」を書くようになるまでには、もう少し後になります。

06/21 04:40
カブトムシ

私は、最初に読んだ時には、その部分を見落としていたくらいでした。

06/21 04:48
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Nadja
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ネタバレmemo::信じるところに現実はあるのであつて、現実は決して人を信じさせる事が出来ない::世の中の母といふものは、皆、その子にこのやうな甘い放心の憩ひを与へてやつてゐるものなのだらうか。さうだつたら、これは、何を置いても親孝行をしたくなるにきまつてゐる。そんな有難い母といふものがありながら、病気になつたり、なまけたりしてゐるやつの気が知れない。親孝行は自然の情だ。倫理ではなかつた
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