戦争請負会社のTCrbさんの感想

(年代的に仕方がないが)「イラク以後」については触れられておらず、アフリカやバルカン半島の紛争を通して勢力をのばした数社を例に、この業界を分析する。無論その微細さは目を見張るのだが、それ以上に前半、貴族軍と傭兵と市民軍との関係の歴史をひもとき、「軍は官営されるもの」という現代の常識を覆すところが面白い。冷戦以後の紛争多発・軍縮傾向・世論迎合で軍に柔軟性が不足し、こうした“異色な天下り”である専門職が台頭する背景が合理性をもって理解できる。
★2 - コメント(0) - 2011年9月19日

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