アンドロギュノスの裔 (渡辺温全集)の藤月はな(灯れ松明の火)さんの感想

デビュー作となった「影」の完成度に舌を巻き、代表作の「可哀そうな姉」でのラストで卓袱台が引っくり返るような転換の上手さに度肝を抜かれます。「象牙の牌」、「赤い煙突」、「イワンとイワンの兄」、「勝敗」、「遺書について」、「或る母の話」、「悲しきピストル」が好きです。プロバビリティと人間心理を利用した完全犯罪を描ける稀有な作家だったんじゃないでしょうか?読んでいると丸尾末広氏の作画で再現されました。「ドリアン・グレイの肖像」のダイジェスト翻訳の「絵姿」や「島の娘」などの海外小説の原本も読んでみたくなります。
★31 - コメント(1) - 2013年2月19日
みっちゃんorみこ
ナイスありがとうございます。あまり世間に知られていない作家の本でナイスをもらえるのは、うれしいものですね。
★4 - 02/20 22:46


感想・レビュー投稿者

5798冊/1721348ページ/5227レビュー/女性/24/フリーター

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