ふだん使うような言葉で切りとられた日常の詩。すっと本の世界に入りこめる。 osoba shop のおじぃちゃん。いちりん、にりん、と九月に咲いた朝顔を数えるこども。ぼけたお母さんの世話をする男。細やかな観察、描写は、とてもあたたかく、ときに苦しく。血の通った人生、毎日の生活の重さと強さを感じる。いいなぁ。この本の詩のような、そんな絵を描いていきたい。(長野県松本市のブックカフェ栞日さんが、わたしたちの展示からインスピレーションを受けて選んでくれた本。一冊一冊に、著者自らが施したという刺繍がある。糸でできた