プリミティヴアートの /dʒaˈbrafkjuː/さんの感想

米国の文化人類学(もしかすると言語学も)の方向性に大きな影響を与えたボアズの思考がぎゅっと詰まった一冊だった。部分的な要素の重なりあった万華鏡としての文化、プリミティブアートに共通する「分割表現」の原理、身体論的な視角、創造における個人と文化の弁証法など、現在(でも)ホットなトピックが先取りされている。美学やマンガ論などの人が読んでも発見があるかもしれない。訳書のなかったボアズが日本語で読めるのはありがたい。19年越しの仕事を完成させ、書評論文に匹敵する解説をつけてくれた訳者の尽力に感謝である。
★1 - コメント(0) - 2014年12月19日

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