ヨーロッパ大陸の哲学の /dʒaˈbrafkjuː/さんの感想

↓なつめいろさんの「大陸哲学がああいう文体で書く動機も少しわかった」という評にひかれて手にとってみた。「人生の意味」のような実践的課題に取り組む知恵がギリシアの時代から哲学のひとつのあり方であり、大陸哲学の美点は、そうした知恵と(科学的・理論的な)知識とのギャップを近づけ、カントの認識論から帰結するニヒリズムを克服しようとするところにある、と著者は哲学史を図式化していおり、おかげで見通しがだいぶすっきりした。
★1 - コメント(1) - 2015年7月15日
/dʒaˈbrafkjuː/
一方で大陸哲学の観念的なジャーゴンが「〈自然科学によって提供される因果的説明を別の因果的物語によって拒否する」こと、すなわち「非明晰主義」に陥る可能性についても警鐘を鳴らしてもいる(p. 155)。分析哲学と大陸哲学を止揚する方向性としては、メルロ=ポンティの現象学やM・ウェーバー的な理解社会学、あるいは後期ヴィトゲンシュタイン的な方法による了解や解明、明晰化が提示されている。この点も文化人類学を学んだものとして勇気づけられるところだ。
- 07/15 01:22


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