沈黙の橋(サイレント・ブリッジ)の電羊齋さんの感想

日本が東西陣営により分断された世界が舞台のスパイ小説。状況説明が極力省かれ、各登場人物の主観的視点で物語が展開するため、まるで自分自身が五里霧中のスパイ合戦の中にいるかような緊迫感があった。登場人物は主役級から脇役まで一人一人丁寧に描きこまれ、特に平良忠孝が印象的だった。また、東側陣営の「日本民主主義人民共和国」(北日本)の社会生活の描写が非常に詳細で、いわゆる「共産趣味者」の方が読めば非常に楽しめると思う。 ※読んだのは単行本の方ですが、感想登録数はこちら文庫版の方が多いので、こちらに登録しました。
★7 - コメント(0) - 2015年10月11日

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268冊/57481ページ/男性/43/その他

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