エレンディラのがくちゃびんさんの感想

どこか陰鬱としながらもひとひらの不思議が世界に花咲く、そんな物語。しかし物語の実にあるのはまさしく人間賛歌そのものであり、か弱く儚いと思っていた少女も図抜けた強さを秘め持ち、歯向かうものすべて破壊せしめんとする男にも意外なほど弱々しい心底が隠されてたりと、人という生き物の真相、本質を抉り出している。主題にもなっているエレンディラの「もう嫌、許してお祖母様」という叫びは、まさしく未成年が大人に搾取される悲劇そのままの表現であり、恐るべき運命、恐るべき悲劇を文字通り体現している。良書。
★13 - コメント(0) - 2015年11月24日

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