鬼の蔵 よろず建物因縁帳のやまかぶさんの感想

TVドラマ化された『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』作者の新シリーズ。ライトノベルと一般書の中間レーベルらしいタイトルだが、いざ蓋を開けてみると、王道をひた走るかのようなホラーであった。数百年続く因習から曰く因縁付きの家屋をテーマに、シンプルな怖さもありながら、同時に哀しさも感じられる。主人公の高沢春菜(はな)はイマドキの等身大な女性であるが、肝心な部分は素直に受け止める正しい感受性と優しさ、そして自分が行うべきことを全うしようとする強さがあり、好感が持てる。地に足ついたキャラ作りが上手い。次回作も楽しみ。
★29 - コメント(0) - 1月6日

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146冊/50469ページ/男性/33/技術系

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