沈黙のwadayaさんの感想

二十年以上前に読んでいたが、今回映画化を前に再読。読み返して良かったと思う。遠藤周作という作家は私にとって特別である。私は氏が学長をされていた時代の映画学校の生徒だった。日本人の宗教観がこの小説の根底にはある。泥沼のような…と表現されているが、自然崇拝とは異なる実体としての「神」が根付いているとは言えない。ただそのことで、信仰を持つ者と持たざる者と、どちらが苦しまなかったとは言えない、と言っている。その両方に平等に与えられたのが皮肉にも「沈黙」であり、不条理という哲学がその背景にあるのではないかと思った。
★24 - コメント(0) - 1月9日

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34冊/10338ページ/男性/44/サービス業

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