あこがれのゆうしさんの感想

私にとっての川上未映子は『ヘヴン』だが、本作の麦とヘガティーもどこか『ヘヴン』の僕とコジマに重なって惹き付けられる。「アルパチーノ」と「うれぱみん」も。各々が独自の疑問や悩みを持っていて、でもそうした感情の実体が何なのかが彼らにはわからない。そんなモヤモヤした彼らの真剣な助け合い。子どもにだってどうしても自力で解決しなければならない問題があって、彼らは涙を流しながらでもその課題を乗り越えて彼らなりの解釈に至る。美しく切ない文体、随所に埋め込まれたユーモア。突如加速する展開。麦とヘガティーに泣かされる。
★117 - コメント(0) - 1月11日

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