蜜蜂と遠雷のユメさんの感想

「皆さんに、カザマ・ジンをお贈りする」芳ヶ江国際ピアノコンクールに送りこまれた風間塵は、その演奏で聴衆を惹きつけただけでなく、他のコンテスタントたちの才能と共鳴し合い、次々とギフトボックスを開いていく。塵、マサル、亜夜、明石、それぞれのギフトが華のように咲いていく光景に陶然とした。私は楽器も吹くし、文章も書く。だが、同じ趣味でも、その二つは容易には結びつかないこともよく知っている。言葉で音を鳴らすことのどれほど困難なことか。音楽と人間を描き切ったこの物語の聴衆となれたことを幸福に思い、最大限の拍手を送る。
★91 - コメント(0) - 1月10日

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656冊/201587ページ/656レビュー/女性/24/大学生・院生

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