罪の声の舞衣まどかさんの感想

塩田作品初読み。TVをつけても新聞を開いても、あの事件一色だった時代を思い出す。様々な人間が様々に推理憶測し、それが表面化する事で更なる憶測が飛び交う。現在の様なネット社会にはまだまだ遠かった時代でも、人々の口を通して事件の犯人像はどんどん巨大化し、突然の終息宣言で散り散りとなった。まるであの巨大な像は、光に群がった蛾の大群だったかのように。綿密に調査を重ねたであろう本書は「そうした事もあり得たであろう」可能性の一端を、二つの視点から濃厚なドラマとして展開する。→
★105 - コメント(1) - 3月13日
舞衣まどか
日本中の子供を人質とした事件の舞台裏で、息を潜めていた人々がいる。犯罪者たちは、何も知らない自分たちの関係者をも巻き込み、平気な顔でその未来をも押し潰した。「あなたに正義はない。」ひとつの視点の持ち主、阿久津の言葉こそが本書の全てを物語っていた。
★41 - 03/13 12:50


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