沈黙のちゃかぽこさんの感想

棄教とはいままでの人生を否定することでそれが苦痛なのだろうという私の理解はあまりに浅かったのだな…とはいえ弱きものとそれを許せない自分、独自の解釈を加える日本の信徒たち、と司祭の葛藤は私にも十分理解しうるものだった。そして彼の葛藤を最も深くしたのは、弾圧にめげず殉教する強い信徒たちではなくて「転んだ」人のためだったことは、信仰というものの奥深さについて考えさせられた。そして日本という沼地に、外からやってきた司祭たちよりも先に絶望してしまった「イノウエ」はまさに私たちの写し鏡であると思った。
★31 - コメント(0) - 3月15日

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