古書の来歴のspicaさんの感想

書物が焼かれるところでは最後に人も焼かれる--冒頭のこの言葉が頭から離れません。実在するユダヤ教の最古の祈祷本「サラエボ・ハガダー」。古書鑑定家のハンナが鑑定を進めるうちに、一冊の本が辿って来た数百年の過酷な運命の歴史が紐解かれていきます。蝶の羽やワインの染み・・・古書に残された小さな跡が凄惨で過酷な運命を物語っていて。命をかけて守り抜いた人々が起こした奇跡。胸が熱くなりました。ハンナの恋の話や稀少本をめぐる陰謀など、エンターテイメントとしても楽しめました。読み応えのある一冊です。★x5
★33 - コメント(0) - 2010年7月9日

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959冊/271576ページ/女性

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