1987年の第26回オール讀物推理小説新人賞受賞だから宮部さんが、27歳?26年前の作品だ。当然その後の作品に比べれば、謎も伏線も解決も甘く、宮部さんも、そんな昔の作品を引張り出してレビューされたくないと思うかもしれない。
それでも『この子誰の子』には、後に日本を代表する人気ミステリー作家の一人になることを予感させる面白さがある。宮部みゆきさんの作品を楽しむ場合、最新作の方から遡る方が良いと思う。その方が、ミステリー界を震撼させた作品達が、どのように生まれてきたかという謎を解明する方法を見つけやすいからだ。
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