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出口のない海で、横山秀夫さんを捜す

深追い
トピック

KAKAPO
2016/04/17 10:24

 ミステリーの主人公は、基本的に「お節介」である。頼まれもしないのに真相を知りたがるのである。横山秀夫さんの作品に登場する主人公たちは、あまり「お節介」ではないが、やはり知りたがりで、中途半端に調べて確証もないのに思いこみ、逡巡する人たちが多い。

 この『深追い』に登場する主人公たちも、例外ではなく、自らの弱さに翻弄され、脛に傷を負ってしまった人たちである。彼らは、脛の傷を隠し生きている。そして欲のために新たに負った傷をも一度は隠蔽しようとするが、何かに気づき真実のために顔を上げ「人生はやり直せる」とつぶやく。

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