主役は、警察関係者ではなく「ノビ師」真壁。物語は、彼の出所から始まる。彼と彼が付き合っていた久子を脅かす事件が起こったり、彼にやっかいな依頼が舞い込んだり、刑事や暴力団を巻き込んで物語は進む。彼は、刑事に睨まれ、暴力団に痛めつけられながらも『第三の時効』に登場する朽木・楠見・村瀬トリオに勝るとも劣らない仕事師として活躍し、事件の真相を暴き、不幸な少女に夢を与え、彼と久子に降りかかる脅威に留めを指す。そんな彼の内耳の中には、彼に寄りそう双子の弟、啓二の声があった。警察小説の横山氏ならではの痛快な泥棒小説?
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