2005年の作品と思っていたので、64の前には砕けた長編を書いたんだなと思ったのだが、1991年のサントリーミステリー大賞佳作を受賞した作品だと知って驚いた。
池井戸さんの『果つる底なき』や高野和明さんの『13階段』もデビュー作とは思えない作品だが、この作品も、既に途中からスピードが急上昇する特徴が現れており、とてもデビュー作とは思えない。
前半のどちらかというとほのぼのとした流れと、終盤に差し掛かって深刻な様相を深める対比、最後に待っているは何段ものお約束、という横山秀夫さんファンにはたまらない作品である。
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