2014年3月ようやく手に入れた『蓬莱』は、人間関係に焦点を絞った『安積班シリーズ』に対し、シミュレーションゲームや歴史、格闘技などについても造詣が深い著者の魅力が、惜しみなく投入されている贅沢な作品だ。ゲーム会社の経営者を主人公に据えているため単独でも楽しめるが、ゲスト出演?する安積さんに「待ってました!」と声をかけたいなら、先に『神南署安積班』を読んでおいた方がよいだろう。『蓬莱』というタイトルが内容が想起しにくく損をしているが、『隠蔽捜査』がドラマ化されたことを切欠に、今野敏さんの作品を読んだ人には読んで欲しい。
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