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2024年12月の読書メーターまとめ

佐々陽太朗(K.Tsubota)
読んだ本
7
読んだページ
2916ページ
感想・レビュー
7
ナイス
418ナイス

2024年12月に読んだ本
7

2024年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

佐々陽太朗(K.Tsubota)
なんともやるせない物語だが、読後感はそれほど陰鬱ではない。おそらく著者が題名の「イノセント ”innocent”」に込めた意味は二つある。一つは「無辜(無罪)」。そしてもう一つは「無垢」。欲望や執着がない。汚れがなく世間ズレしていない。著者は幸乃をそんな希有な人間として描きたかったに違いないと思う。その意図が読み手に伝わったとき、「恨み」の感情が薄れ、安堵の気持ちが芽生えるのだろう。それがこの物語の救いであるように思える。
が「ナイス!」と言っています。

2024年12月の感想・レビュー一覧
7

佐々陽太朗(K.Tsubota)
ネタバレ大嫌いな高校野球を扱った小説なのに、本書『ひゃくはち』は意外にも私の琴線に触れる小説であった。特に主人公の父が良い。図らずも2度ほど目頭を熱くしてしまった。題名の『ひゃくはち』は野球公式球の縫い目の数。著者はかつて高校球児だったという。そうするとこの物語は著者の原点とも言える。年明けには同じく早見氏の『小説王』を読もうと思っている。『ひゃくはち』が早見氏の原点なら、『小説王』はその後の早見氏なのかもしれない。どんな物語か、読む前からワクワクする。
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佐々陽太朗(K.Tsubota)
いよいよ物語が佳境に入ってきた。著者が「ただただ面白く、大衆小説の王道を行く」と仰るとおり、息もつかせぬ戦いの場面の連続をただただ楽しんだ。これは小説より劇画や映画向きだなと思ったら、すでにコミカライズされており、実写版も撮影中とのこと。やはりといった感がある。  特に終盤部の「玖の章 狼の詩」が良かった。『羽州ぼろ鳶組』シリーズもそうであったが、魅力あふれる登場人物たちが、お互いを信じ合い連携して絶望的状況に立ち向かうところは文字どおり血湧き肉躍る。今村氏の筆力に感服した。
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佐々陽太朗(K.Tsubota)
なんともやるせない物語だが、読後感はそれほど陰鬱ではない。おそらく著者が題名の「イノセント ”innocent”」に込めた意味は二つある。一つは「無辜(無罪)」。そしてもう一つは「無垢」。欲望や執着がない。汚れがなく世間ズレしていない。著者は幸乃をそんな希有な人間として描きたかったに違いないと思う。その意図が読み手に伝わったとき、「恨み」の感情が薄れ、安堵の気持ちが芽生えるのだろう。それがこの物語の救いであるように思える。
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佐々陽太朗(K.Tsubota)
ファミリーであるということ、それは同質の個性を引きつぐこと。それが優秀と思われるものであろうと劣等と思われるものであろうと、好むと好まざるとにかかわらずである。一家は優秀を誇りとし、劣等を赦しあうのではないか。むしろ劣等の性質を共有することでこそ一家の絆が強まることもあるだろう。そんなことを思いながらこの物語を読んだとき、親の思いを受け継ぎ、親を超えようとあがく子の姿に魂が揺さぶられる。親が届かなかった夢に、いつかはとひた走る姿に涙があふれた。早見氏の小説にハズレなし。競馬でいう鉄板馬といったところ。
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佐々陽太朗(K.Tsubota)
『店長がバカすぎて』の続編である本書も舞台は前作と同じ「武蔵野書店吉祥寺本店」。主人公の谷原京子はほんの少し歳を重ねた。愛すべきか憎むべきかわからない店長・山本猛も健在だ。書店の同僚に入れ替わりがあるが、前作とほぼ同じ場景が繰り広げられる。となるとマンネリに陥りはしないかと心配するところだが、心配無用。読者を惹き付ける力はさらにパワーアップしている。さらに続編が角川のPR誌『ランティエ』に連載とか。文庫化されるのを首を長くして待つ。
マグナム
2025/01/03 09:45

佐々陽太郎さん、おはようございます!!お酒は程程に!!ナイス有難うございます!谷原京子は初版本が28歳でしたので、間違えてしまいました。忝い!

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佐々陽太朗(K.Tsubota)
登場人物は華やかだし、大河ドラマにはピッタリの題材だろう。しかし小説としてはなにか物足りなさを覚えた。偉そうなことを書いて申し訳ないが、中盤以降の盛り上がりに欠ける気がした。もっと松平定信はじめ書店を弾圧する側のあくどさ、いやらしさを強調すれば読み手の感情も弥が上にも盛りあがっただろうにと少し残念であった。そう、池井戸潤氏のようにヒール役を際立たせてほしかった。偉そうなことを書いてゴメンナサイ。m(__)m
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佐々陽太朗(K.Tsubota)
今巻では、いよいよスミスがタラスを母国イギリスに連れ帰る。タラスを妻にしたいと固い決意を持つスミスだが、上流階級であるスミスの家にあって果たしてその願いは叶うのか、親兄弟親族がそれを認めてくれるのかという展開。時は19世紀半ば、現代とは違い、やはり大きな障害があるわけで・・・ 「現代の価値観で歴史を判断してはならない」というのは、最近読んだ『日本人の誇り』という本の中にあった藤原正彦氏の言葉だったか。洋の東西を問わず、身分の違うものの恋物語というのは読むものの胸を熱くするようで。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/02/04(5818日経過)
記録初日
2008/03/23(6136日経過)
読んだ本
1742冊(1日平均0.28冊)
読んだページ
521905ページ(1日平均85ページ)
感想・レビュー
1720件(投稿率98.7%)
本棚
62棚
性別
現住所
兵庫県
外部サイト
URL/ブログ
http://jhon-wells.hatenablog.com/
自己紹介

本と酒をこよなく愛し、文庫本をポケットに日本中の名居酒屋を飲み歩く。
趣味は読書、音楽鑑賞、居酒屋めぐり旅。
読書は主に小説。ミステリー(特にハードボイルド)が好きです。好きな作家(シリーズ)は、フリーマントル(チャーリーマフィン)、チャンドラー(フィリップマーロー)、藤原伊織、大沢在昌(新宿鮫)、石田衣良(池袋ウエストゲートパーク)、ローレンス・ブロック(マット・スカダー)、ディック・フランシス(競馬)、ロバート・B・パーカー(スペンサー)、スティーヴン ハンター(ボブ・リー・スワガー)、高村薫、クィネル(クリーシー)、R・D・ウィングフィールド(フロスト警部)、キース・ピータースン(ウェルズ)などなど・・。
十数年前からロードバイクを輪行して全国各地を自転車で走り回っている。宿泊地では地元の酒飲みが足しげく通う名居酒屋を探し、その地ならではの料理を肴に地酒をやるのを無上の喜びとしている。
2018年にハンドルネームを「ウェルズ」から「佐々陽太朗」に変更しました。私、生粋のモンゴロイドですし、酒も日本酒を好みます。ささ=酒、ようたろう=酔うたろう、てなバカなネーミングです。

【ブログURL】
http://jhon-wells.hatenablog.com/

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