麩之介

麩之介さんの2月の読書メーター
記録初日
2011年12月02日
経過日数
1942日
読んだ本
231冊(1日平均0.12冊)
読んだページ
64981ページ(1日平均33ページ)
感想/レビュー
56件(投稿率24.2%)
本棚
14棚
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AB型
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日々くだらないことだけ考えています。

読書グラフ

最近の感想・レビュー(56件)

軽く愛らしい「取り替え子」から緊張感漲り痛ましい「輝く断片」へ、速度と重量を増していく構成には頷くしかないのだけど、「ミドリザルとの情事」、「旅する巌」は、どうにもやっつけ感がある。「君微笑めば」、「ニュースの時間です」は、ものごとに容易に理由付けすることの危険さを描いているともいえるか。「マエストロを殺せ」は、E. A. ポー風味だけど面白く読めた。「ルウェリンの犯罪」、「輝く断片」は、周囲から軽くあしらわれている人々が、ひそかに生の拠り所としていたものを奪われるさまが、ひどく痛ましい。この二篇が白眉。
★10 - コメント(1) - 3月21日

『罪と罰』、たしかに読んだ(それも2回)はずなのに記憶が怪しく、読まずに語る四人の推理を楽しめた。三浦しをん氏の暴走機関車っぷりが素晴らしい。読後の座談会では、さすがは読み巧者の面々、鋭い指摘が続々、あれってこんなに面白い本だったのかと吃驚。あと、笑ってよかったんだなあ。当時、真面目に読まなきゃと思ってたので困惑したな。最初から最後まで面白かったけど、特に笑ったのは「出てくる人がみんな頭おかしい」(三浦氏)「わたし、読んでいるあいだ、『いきなり帰るマン』っていうあだ名をラスコにつけてたんですよ」(岸本氏)
★22 - コメント(0) - 3月12日

この人の文章はやはり好きだ。なぜか気分が落ちたときに読みたくなる。現代イタリア史において極めて厳しい時代を背景に、ひとつの家族に起こったあれこれが淡々と綴られている。気難しい父に朗らかな母、個性豊かなきょうだいたち。生活のなかの楽しみも、他愛のない会話も、人種差別政策下の不安も、父・兄たち・夫の逮捕・投獄、さらには夫の獄死も、同じ静かな調子で語られる。抑制がきいているということは、必ずしもそこに流れている感情が希薄だということを意味しない。感動は、必ずしも感情を煽るような文章に呼び起こされるものではない。
★13 - コメント(0) - 2月20日

収録されている3作品、どれも怖い怖い。語り手たちが生きている日常は外側から見るとあきらかに歪んでいるのだが、それを歪みとは認識していない人々によって語られており、また時間はその流れが唐突にぶった切られて、離れた時間につなげられているように思われる個所もあり(「おばあちゃんの家」では、時間どころか空間までも)、読んでいると自分の平衡感覚、距離感覚が不安定になってくるのを感じる。自分がこれまで信じていたように、様々な事物との距離を正しく測れているのか、どうにもこうにも不安になってくるのだ。見事で、恐ろしい本。
★39 - コメント(0) - 1月31日

これはタイトルと紹介文から想像されるようなコミカルなミステリー、もしくは爺大活躍アクションではなく、狙いは別のところにある。取り返しのつかない過去(それは彼自身の過去でもあり、彼が属する民族の経験した過去でもある)と日々向き合う爺さんに与えられたセカンドチャンスの物語だ。だとしても、サスペンス部分があっさりしすぎていたり、ツッコミを入れざるを得ないご都合主義的部分(「あいつどこにおって、どっからそんなもん持ってきたんや?」みたいな)があるのは残念で、そのあたりが丁寧に描かれていれば、もっと楽しめたと思う。
★13 - コメント(0) - 2016年7月15日

定年間近の冴えないオヤジだって、きっかけが与えられれば冒険の旅に出て、成長だってするのである。家に入れない省三が、彷徨ううちに、現実にいるのだかいないのだかよくわからないような人や犬や鳥との交流を通じて、知らず知らずに身にまとっていた思い込みや鈍感さを捨てていき、「末裔」としての自分のありかたを省みることになる構成の緻密さにはシビレた。「小さき遺跡」になりつつあった家に再び息をさせるために彼は帰る。外から入れないならば、「内側から鍵を開け」ればいい。高揚感がただごとでないラスト5行にわたしの鼻もつまった。
★14 - コメント(1) - 2016年3月22日

しずかに満ちてくる潮のような言葉に洗われる心地。ひとつの情景を淡々と描き、何気ないようでいて大きく揺さぶりをかける一文で締めるという構成の章が重ねられる。猫との出会いを描く第一章も、末尾の文はとりかえしのつかない喪失を予感させるものだ。借家住まいの中年夫婦のもとを毎日のように訪れる隣家の飼い猫は、いかに気を許しているようであっても、境の向こう側から来たのだということを常に夫婦に思い知らせる。そんな隣の猫を「客」というのでもあろうし、人の生活にたまさか立ち寄る猫という存在そのものを「客」というのでもあろう。
★17 - コメント(0) - 2016年3月13日

あちらとこちらを行き来する装置である船。この船は乗船を望むものを拒まず受け入れる。人ばかりでなく、動物も。生きているものだけでなく、命を奪われたものも。取り返しのつかない過去を忘れさせるのでなく、それと折り合いをつけるようにうながし、死んだものたちをあちら側へ、生きているものたちを未来の方へ渡してやるのがこの船の役割なのだろう。どちらが前でも後ろでもない双頭の船は、過去と未来に等しく向き合っている。この物語が「昔むかし、この半島は一隻の小さな船だった」と語られる神話となる未来を予感させる結末に希望を見た。
★17 - コメント(0) - 2016年2月18日

麩之介さんの感想・レビュー

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最近読んだ著者:枡野浩一 竹田圭吾 シオドア・スタージョン アデライダガルシア=モラレス 岸本佐知子,三浦しをん,吉田篤弘,吉田浩美 J.マルトゥレイ,M.J.ダ・ガルバ ナタリアギンズブルグ ナタリーアギンツブルグ 今村夏子
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