☆☆☆：リコリコノベライズ第2段。原案者に言うのもなんだけど、アニメの時系列内での幕間劇として前作よりこなれてきている感が。コメディの1話・4話、ピカレスクロマンの2話、ほのぼのエピソードの3話、デスゲームに巻きこまれたフキが主役でハードボイルドな4話等々バラエティに富み、かつ硬軟バランスのいい短編集となっていて楽しめた。たまたま楽天地のドトールで読み始めたから、0話でTOHOシネマズ錦糸町あるあるとか、思いっきり地元ネタで臨場感マシマシだった（笑）。

☆☆☆：リコリコノベライズ第2段。原案者に言うのもなんだけど、アニメの時系列内での幕間劇として前作よりこなれてきている感が。コメディの1話・4話、ピカレスクロマンの2話、ほのぼのエピソードの3話、デスゲームに巻きこまれたフキが主役でハードボイルドな4話等々バラエティに富み、かつ硬軟バランスのいい短編集となっていて楽しめた。たまたま楽天地のドトールで読み始めたから、0話でTOHOシネマズ錦糸町あるあるとか、思いっきり地元ネタで臨場感マシマシだった（笑）。

☆☆：ヒロインの海は抜群に魅力的だけど、主人公の前原が、引っ込み思案ではあるけど決してコミュ症というわけでもなければ「オタクに優しいギャル」（海はギャルってわけじゃないけど）の系譜にしてはオタ度がヌルいので、二人が仲良くなる話のフックとしても弱い等々、造形が中途半端で全く魅力が感じられず感情移入が出来なかった。そもそも、たかが自己紹介でスベっただけでここまでクラスでぼっちポジションになる状況に説得力が感じられないのが致命的。設定の目の付け所が良かっただけにもったいない。

☆☆☆☆：既成概念に囚われないイノベイターにスポットライトを当てることに長けた作者らしく、アメリカで感染症対策の立案・実行に文字通り影ながら奮闘した、先見の明を持った人々の物語が紡がれており、一見無関係に見えた登場人物達のアイデアや行動が収斂していく様は、ちょっとしたミステリーばりのアハ体験が得られる構成が見事。かつ、本来彼らの役割を担うはずの連邦政府やCDCの無責任さやアメリカの公衆衛生システムの欠陥をも炙り出している読み応え抜群のルポ。

☆☆☆：前作で挑戦したオーディションで勝ち取ったエレナ制作のアニメの収録にいよいよ臨む本筋に、主人公奏太に対するヒロイン達のアタック合戦、劇伴と声優を担当したことで新たな目標を得た奏太の再生物語が良い塩梅で描かれている。なにより奏太がこの手のハーレムものの主人公としては珍しく好感が持てるキャラなのが吉。一方、メインヒロインのソラが「いい子」の類型過ぎて際立つ個性が無く、他のヒロイン達のキャラが立ってるだけに埋もれぎみなのが残念。あと、ヒロインズ全員が声優目指しちゃうのはちょっとやり過ぎに感じた。

☆☆☆：《次にくるライトノベル大賞2023》入賞作というので目に留まり手を出してみた。ロリハーレムもののキャラクターの座組や造形は類型の域を出ていないし、作曲もこなす元バンドボーカルを主人公に据えた割りには音楽面の描写が薄っぺらいのが物足りないけど、声のお仕事版『ロウきゅーぶ！』とも言える高校生師匠とJS弟子ものとしては、まぁまぁソツなくまとまってはいたし、この境遇の割りには主人公が拗らせすぎていないのと、ロリ相手のラッキースケベが無い分気持ち悪さが無いのは好印象。