２人の少女が大人になるまでの、紆余曲折小説だった。２人とも自分たちが思い描いていたような真っ直ぐな道を進めなかったけれど、寄り道、迷い道が彼女たちの人間性に厚みと成長をもたらしてくれた。

源氏物語は、大和和紀さんの「あさきゆめみし」で挑戦したことがありますが、光源氏の節操の無さがどうにも苦手で途中で挫折しました。本書は著者が大好きな弘徽殿女御にスポットを当てた話ですが、これは最初から最後まで楽しめました。源氏物語にはあまり登場しないらしい弘徽殿女御は、著者によって魅力的な人物に描かれています。生活様式は大きく変わったけれど、千年前も現代も人々の本質は変わっていないのだぁと、良い意味も悪い意味も含めて感じました。

短い話だけど、ラストは一体どうなるの？とドキドキしながら読んだ。どの話も楽しめたが、林由美子さんの作品で人間の怖さを再確認した。

読み終えたあとの独り言・・（そうだと思ったわ。最初から怪しいと思ってたのよ～）

２人の少女が大人になるまでの、紆余曲折小説だった。２人とも自分たちが思い描いていたような真っ直ぐな道を進めなかったけれど、寄り道、迷い道が彼女たちの人間性に厚みと成長をもたらしてくれた。

約８年間の、辻さんの子育て・親育てエッセイ。人には話せないようなマイナスなことは書かれていないし、文章も軽快で面白いのだが、異国の地での1人での子育ては本当に大変だったと思う。お疲れさまでしたと労いたい。

生活保護の不正受給、マスコミの嘘、毒親、孤独な老人、様々な世の中の暗部を散りばめた小説で面白かったけれど、終わり方がスッキリしなかった。私の読解力に問題があるのかもしれないが、何度読んでもモヤモヤしたままだった。

アマプラで一話だけ観て（二話以降は有料だったので）面白そうだったので本に移行。中国風の漢字の読みについていけなかったので、勝手に日本の読みに変えて読了。想像力欠乏症の私は、ファンタジー本は絵面が浮かばず避けているが、一話だけアニメで観たおかげか何とかついていけた。登場人物の細かな心情は本の方がわかりやすくて面白いと感じた。今後の展開も気になるので読み続けることにした。