浅木原

浅木原さんの2月の読書メーター
記録初日
2003年08月12日
経過日数
4975日
読んだ本
6024冊(1日平均1.07冊)
読んだページ
1986035ページ(1日平均357ページ)
感想/レビュー
2559件(投稿率42.5%)
本棚
11棚
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自己紹介
東方で同人小説書いてる人です。
http://bookmeter.com/s?q=%E6%B5%85%E6%9C%A8%E5%8E%9F&api=original

読書グラフ

最近の感想・レビュー(2559件)

ここから初読なんだけど、京極夏彦があまりにも突出した孤高の天才であることをまざまざと見せつけられる1400ページ。極言すれば京極以外の全てのミステリ作家は京極夏彦という象を撫でる群盲に過ぎないのかもしれないし、それは京極夏彦を読む読者もそうだ。言葉による解決を拒む伽藍堂『鉄鼠』と、言葉による操りという呪の大伽藍『絡新婦』が同じ年に出てるってどういうことだよ……。我々は今もただ『姑獲鳥』から『絡新婦』までの5作で京極夏彦が作りあげた伽藍を細かく切り崩してなんとか理解しようとしているだけなのでは。恐ろしい。
★3 - コメント(0) - 3月24日

『災厄』と『フォックス』の間の作品だけど、ノリとしてはわりと初期寄り(全体に『Yの悲劇』っぽいせいか)。訳の古さは気になるけど中期クイーンの成熟期の作品だからか話自体は面白い。ミステリ的には××××ものと見せかけての××テーマで、第一の真相はさすがに単純すぎてもっと早く気付けよ!って感じだけど(まあこれはライツヴィルものを中心とした中期クイーン全般に言える)、そこから二転三転の構図の転換を論理で導き出していく解決編はクイーンの面白さを味わえる。面白かった。しかしこの終わり方でなぜ(以下略)。
★4 - コメント(0) - 3月17日

間に『デカルトの密室』を挟む連作4編。一応構造的にはミステリ、それもライツヴィル以降のクイーンオマージュが濃い。表題作は元ネタが『第八の日』×『十日間の不思議』で舞台の名前は〝エヴァーヴィル〟だし、「モノー博士の島」は明らかに『帝王死す』だ。『デカルト』が『盤面の敵』に対するロボット工学の立場からのアンサーだったとすれば、こっちは後期クイーンに通底する神学的テーマに対するSF的アプローチで、哲学的なテーマを追及していった結果『八月の博物館』みたいな私小説的物語論に帰着するという不思議な小説。面白かった。
★3 - コメント(0) - 3月15日

後期クイーン的問題、即ち名探偵という存在の抱える主観と客観の混同問題に対して、「神は唯一であって、ほかに神なし」(Ⓒ『九尾の猫』)と神学的に理解していたクイーンであるからして、聖書モチーフの共同幻想ミステリを書くのは論理的必然といえる。今の視点からすると共同幻想ミステリとしてはあまりにも単純な作りだけど、しかしクイーンがこういう作品を後期に出しているという事実は、新本格以降の日本の本格がクイーンの作品歴をなぞっているようにも見えて、それが本格ミステリに対するクイーンの呪縛なのかもしれない。
★3 - コメント(0) - 3月14日

これは知能と自意識の問題を巡るロボットSFであり、同時に最もエキサイティングな後期クイーン的問題論を展開する本格ミステリである。題材が興味範囲と重なって作中のガジェットや問題意識を共有できるので、もうとにかく全てがメチャクチャ面白い。人工知能に関する諸問題が『2001年宇宙の旅』のチェスを介してクイーンの『盤面の敵』に接続され、宇宙論と認識論、デカルトの哲学が後期クイーン的問題と結びつくこの知的興奮よ! 最後の議論まで全てを理解できたとは言わないけど、今の自分にとって紛れもなく最高のSFで最高の本格。
★8 - コメント(0) - 3月13日

山風長編四天王の一角に入るアルティメット傑作。山風による『南総里見八犬伝』のリライトと、それを書く曲亭馬琴の物語が並行するわけだけれど、前半は圧倒的に八犬伝が面白いのに、後半から徐々に馬琴の物語が存在感を増していき、最後には八犬伝自体が馬琴という稀代の戯作者の恐るべき業の物語に取り込まれてしまう様が壮絶無比。八犬士が集まるまでが面白くてそれ以降はグダグダ、という八犬伝の構造的問題を解決する手法が馬琴に託した山風の自分語りと融合した結果として生まれた虚実冥合の境地にただただ戦慄する。すげえや。
★7 - コメント(0) - 3月11日

長編も残り少なくなってきたし、じゃけん短編集も読みましょうね~と手に取ったけれども、訳が古いせいかいかんせん読みにくい……。越前訳で読みたいでござる。収録10編の中だと、多重解決趣向の「アフリカ旅商人の冒険」と(最初に読んだときはこのメンバーと趣向で統一する連作かと思った。あと最後の台詞とその註の意味がよくわからんちん)、ダイイング・メッセージものの「ガラスの丸天井付き時計の冒険」が良かった。あと「七匹の黒猫の冒険」は時代の経過により意図せぬフィニッシング・ストロークと化した犯人の名前に爆笑。
★4 - コメント(0) - 3月9日

12年ぶりの再読。昔読んだときはここで京極堂を挫折したんだけど、再読して「ああ、こりゃ大学の頃の俺は挫折するわ」と納得した。再読した今もやっぱり全貌を理解した気にはなれないので、『姑獲鳥』や『魍魎』と違ってこれが傑作なのかも判断できない。ふつうのミステリとして読めば一番わかりやすい最大の肝は「この舞台が産み出された動機」なわけだけど、その上に組み上げられた事件という禅の楼閣が根本的に言葉による理解を拒んでいる以上、大伽藍は同時に伽藍堂なのであり、ふつうのミステリとして理解してしまえない。困った作品だなあ。
★4 - コメント(0) - 3月7日

浅木原さんの感想・レビュー

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最近読んだ著者:京極夏彦 エラリー・クイーン 友井羊 雫井脩介 宮部みゆき 長岡弘樹 吉村萬壱 黒田研二 有栖川有栖 あさのあつこ
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