『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ。登場人物たちのその後やエピソードの背景がわかって、これは蜜蜂と...を読み終えて時間をおかずに読めばより楽しめただろうなあと少し口惜しい。とても生き生きと面白いスピンオフで改めて蜜蜂と遠雷を読み返したくなった。

未完の遺稿を含む亡くなる前の4作品。私小説、エッセイ、どちらにもとれる。そのせいかいつもより肩の力を抜いて読み進めることができた。天候の描写も生死の描写も静謐で美しく私のなかで古井由吉は、昭和最後の文豪だった。小説家とはかくありきと勝手に思っている。

『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ。登場人物たちのその後やエピソードの背景がわかって、これは蜜蜂と...を読み終えて時間をおかずに読めばより楽しめただろうなあと少し口惜しい。とても生き生きと面白いスピンオフで改めて蜜蜂と遠雷を読み返したくなった。

不幸の家と呼ばれる郊外の一軒家に移り住んでいった家族たちの物語。町田さんの小説を読むのはこれで3作目だけど、この人の書くお話にハズレはないと圧倒的な信頼を持ってしまった。うちに裏庭があったら枇杷の木を植えたかったなあ。