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2024年2月の読書メーターまとめ

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読んだ本
9
読んだページ
1953ページ
感想・レビュー
8
ナイス
3ナイス

2024年2月に読んだ本
9

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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明治大正期にはエリートだったサラリーマンが大衆化した昭和ヒトケタ。そんな時代の庶民の生活をミクロな数字で生き生きと描き出し、データを見る楽しさを教えてくれる。 …といっても、その「大衆化したサラリーマン」はこの本では「大学出のホワイトカラーの俸給生活者」のことであり、就業人口の10%以下なのではないかと著者も見積もっていて(p.28)実際の〈普通〉は人口の半分を占める農業従事者の方にあったようだ。
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2024/03/25 17:56

とはいえ俸給生活者が大半である現在の我々のご先祖様と考えれば連続性を感じる部分や参考になる部分も多く、特に、長い戦後恐慌(1920-)の後に訪れた好景気(1936頃-)によって保守化したサラリーマンが、暗黙のうちに戦争を支持し、やがて太平洋戦争に突入…という流れには考えさせられる。 【読んだきっかけ】 おととし亡くなった祖母がどのような少女時代を過ごしていたのかが知りたくて手に取った。参考となる映画や文学作品も知ることができて楽しい。

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2024/03/25 18:00

【女性について】 女性は家庭に入ることが前提としてあったので、仕事をしても男性よりも異常に低い給与しかもらえないため自立することができず、家計を支える男性が家族にいない場合には売春もやむを得なかった。 核家族化した都市のサラリーマン世帯では家事や育児を手伝ってくれる親族がおらず、それらが重労働化し女性は専業主婦にならざるを得なかった。

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
8

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明治大正期にはエリートだったサラリーマンが大衆化した昭和ヒトケタ。そんな時代の庶民の生活をミクロな数字で生き生きと描き出し、データを見る楽しさを教えてくれる。 …といっても、その「大衆化したサラリーマン」はこの本では「大学出のホワイトカラーの俸給生活者」のことであり、就業人口の10%以下なのではないかと著者も見積もっていて(p.28)実際の〈普通〉は人口の半分を占める農業従事者の方にあったようだ。
6呎5吋es
2024/03/25 17:56

とはいえ俸給生活者が大半である現在の我々のご先祖様と考えれば連続性を感じる部分や参考になる部分も多く、特に、長い戦後恐慌(1920-)の後に訪れた好景気(1936頃-)によって保守化したサラリーマンが、暗黙のうちに戦争を支持し、やがて太平洋戦争に突入…という流れには考えさせられる。 【読んだきっかけ】 おととし亡くなった祖母がどのような少女時代を過ごしていたのかが知りたくて手に取った。参考となる映画や文学作品も知ることができて楽しい。

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2024/03/25 18:00

【女性について】 女性は家庭に入ることが前提としてあったので、仕事をしても男性よりも異常に低い給与しかもらえないため自立することができず、家計を支える男性が家族にいない場合には売春もやむを得なかった。 核家族化した都市のサラリーマン世帯では家事や育児を手伝ってくれる親族がおらず、それらが重労働化し女性は専業主婦にならざるを得なかった。

が「ナイス!」と言っています。
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【メモ】 読み終わっていない JTBが出してる楽学ブックス文学歴史シリーズの2冊目 2009年刊 芭蕉と曾良の原文がちょこちょこ載っているけど現代文や注釈、解説は無くて、地図や交通データなどの場所の説明がメイン 温泉情報などもあり、JTBだけあって名所名跡を巡る旅行ガイドの方に舵をきっている 本文の読み込みは別の本で行う予定なので旅行の計画を立てるのにはちょうどいいかも?
が「ナイス!」と言っています。
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【メモ】 読み終わっていない 1ページが2段になっていて原文の上に研究者の方の解説と旅行記が書いてある(解説・旅行記のポイント数がリニューアル前の映画秘宝くらい小さい) 曽良本を原本として採用しているところに独自性があるようだ 旅行ガイドも付いているので旅のおともに、ホテルで寝る前にながめたりするのによさそう でもちょっと古すぎるかな(初版1989) 写真がめちゃくちゃ綺麗で見応えあり
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【メモ】 読み終わっていない 1ページが上下2段に別れていて上段が原文、下の段に注釈 写真はちょっと小さめでカラー、白黒が混在 初心者としてはもうちょっと解説が欲しいかな 2011年
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絵本『いないいないばあ』の作者・松谷みよ子唯一の自伝。著者が79-80歳のときに連載されたもの。簡潔な文体で淡々と事実を重ね、戦中・戦後の混乱を経て再び故郷の武蔵野の地を踏むまでを描く。 著者の元夫は理想を同じくする白土三平(!)らと共同生活を営んでおり、「プチブル」である著者の「変革」のためにそこでの生活を著者にも強いるのだが、育ちや生き方を否定された著者は「狂って」しまう…というエピソードが可哀想だけど笑ってしまった。家に帰ったら白土三平がいて毎日人格否定されるの嫌すぎる。
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2024/02/16 14:50

【あらすじと感想】 社会的地位の高い父親の元2男2女の末っ子として生まれ、文化資本にも恵まれ、面倒見のよい友や師に囲まれ、悲惨なはずの疎開も「何やら避暑地めいた」体験と化す祝福された著者。 戦後の苦労もありつつ作家として活躍…という羨ましい人生を送るが、しばしば姉や母、夫といった家族の存在が不吉な影となって著者の居場所を脅かす。脅かされた「じょうちゃん」世界に入った亀裂から出現する恐ろしいイメージに、理屈ではない人生の深淵を感じる。

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2024/02/16 14:51

【手に取ったきっかけ】 わたしの祖母と同時期に東洋高等女学校に通っていことを知り手に取った。 空襲で焼け出されたものの友人たちの助けというラッキーや自分自身の知性・決断力で再び武蔵野の地を踏んだ著者と異なり、わたしの祖母は文化の届かない辺境の地で誰の助けも受けず、何も決断せず、死ぬまで武蔵野の地に憧れながら非業の死を遂げた。何が明暗を分けたのかな、と…わたしもわたしなりの武蔵野の地を踏んでから死にたい。

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戦時中の日本で娯楽映画はどのように観られていたかを調べているなかで、まずは日本映画の通史をざっくり知りたいなと思って。 意外と一冊で完結する日本映画史の本って見つけるのが難しくて、とりあえず手に入りやすいこちらを通読。 著者が映画史的に意義なしと断じた作品に関してはどんなに商業的に成功していてもばっさりと切り捨てられているが、その分周縁への視線が行き届いており「日本とは」「映画とは」「他者とは」と考えるきっかけにもなる。 香港武俠片への影響や、Jホラーが能から受けた影響に関する記述に興味を惹かれた。
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ガトーショコラのレシピがメレンゲとチョコレートを混ぜるところの写真が多くてわかりやすく、何回か作っているのでメモ。 焼きたてはホロホロ、次の日はしっとり、失敗なしです。 本当は必要な時にKindle Unlimitedで見ていたのですが、昨年新装版が出た影響か(『新装版 かわいいチョコレートのお菓子』 2023年)ASINがわからなくなってしまったので紙の書籍版で登録。 新装版ではガトーショコラのバリエーションが展開されているようなので、そちらも見てみようと思います。
が「ナイス!」と言っています。
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実際におくのほそ道を歩き”身体感覚”を通して『おくのほそ道』を追体験する。 ここでいう”身体感覚”は、現実の事象とコネクトするための唯物的なものではなく、現実と虚構のあわいに身を置く感覚(「ワキ感」p.219、「脳内AR」p.206)であり、最終的に人間存在の本質をバーチャルの方に置いているのが面白い。 脳内ARは”変性意識状態”や”歌・謡”で起動し、バックグラウンドでは膨大な古典知識が動いている。 / 「清水ながるゝの柳」で読んだ句の解釈(立ち去る西行を今まさに視ている)がとても好き。
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2024/02/06 23:23

自分が現在死者の鎮魂を必要としていること、悲惨な過去を笑い話にするテクニック(現実の書き換え方、現実の虚構化)に興味があることなどから、 平泉以降の芭蕉(義経の魂の鎮魂を済ませ「私が棄てた私」をも鎮魂し「俳諧精神」を突き詰め「風雅の境地」に至るまで)も気になる。 芭蕉はダブルピースで「乞食こそサイコー」と言えたのか? まずは、穎原 退蔵 ・尾形 仂『おくのほそ道ー現代語訳/曽良随行日記付き』( 角川ソフィア文庫 )を手に取ってみようと思う。

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2024/02/06 23:23

同じ著者の『本当はこんなに面白い「おくのほそ道」:おくのほそ道はRPGだった』 (2014、じっぴコンパクト新書)もおくのほそ道本なのだが「芭蕉の旅の目的は義経の鎮魂だった!!」とぶちあげ、本書で「こんなこと書くとナンチャッテ本になってしまうので…」と濁している部分を全部書き切り、よりバーチャル讃歌?の方向に舵を切っていて、重複する部分もありつつとても面白い。特に本書では駆け足となっていた鎮魂の旅:飯塚〜平泉を2章にわけてじっくり解説している。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/01/30(3347日経過)
記録初日
1996/02/29(10257日経過)
読んだ本
993冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
268232ページ(1日平均26ページ)
感想・レビュー
521件(投稿率52.5%)
本棚
2棚
自己紹介

自分の感じたことや思ったことを文章にすること、それを他の人に見せることが、苦手だけれどやってみたいことでもあるので、まずは本の感想で練習したいと思い登録してみました。

かなり遡って記録できるようなので、昔読んだ本も思い出しながら記録していきたいです。

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