江戸時代の金融業としての三井の歴史。全く知らないことばかりで興味深く読む。徹底した信用調査はこの頃からあったんだなあ。審査の通らなかったケースの悲喜こもごもも人間らしさが感じられる。

学生時代に買って読まずじまいだったので、20年越しに新版で読む。入門編・学生用の教科書として読まれているのも納得。冷戦時代に書かれたものだが、ものの考え方や判断枠組みは全く古びていない。著者が健在だったならば、現在の国際情勢をどう読み解くか。しかし、当時30歳ちょっとの若さでこんな本を書けるのだからすごい。

どんどん陰謀論に飲み込まれていく主人公。彼がその場で受けた率直で論理的な反論はきっと中身を理解できていないに違いない。彼はこの先どうなっていくのか。救いはあるのかないのか。

今巻は本筋のストーリーはあまり進んでいないがママ友やバーゲンなどエネルギーのあるエピソードがあって楽しい。

江戸時代の金融業としての三井の歴史。全く知らないことばかりで興味深く読む。徹底した信用調査はこの頃からあったんだなあ。審査の通らなかったケースの悲喜こもごもも人間らしさが感じられる。

下巻はベトナム戦争から冷戦の終結まで。本書を読んでいると超大国の米ソだけではなく世界中の多くの国々が自国の利益を得るための手段として冷戦構造を利用していたことが分かる。よく考えるとドイツの統一やソ連の崩壊からまだ30年ちょっとしか経っていないのか。

物語のクライマックスになるのかと思ったら第1部完。力が入ったり抜けたりして体力を使う。