謎解きの過程はミステリーとしてエキサイティングに読めた。「人生」とまではさすがに盛りすぎかなあ。あれほどの能力のある人間が選んだ次の道は、なんだかそれで良いのかという思いが。

年の離れた男ふたりが怪異と陰謀に立ち向かうバディ物、とても良い、とても良いぞ！

生ワカメのしゃぶしゃぶ、うまいんだよなあ。昼飲みの愉悦は観光客の特権かと思っていたが、なるほど地元でもいいんだ。

「論リー・チャップリン」の屁理屈バトルと痛快なオチが最高だった。「ハングマン」のホラーテイストでミステリーな語り口も良かったな。

いろんな幻人が出てくることで、人間のめんどくささが強調されるのがおもしろいよね。それはそうと狼の習性がかわいすぎるのよ。

なんならもう、全員が宇宙人でしたってオチでも驚かないくらい不穏な空気あるな。

夜は終わらない。このままずっとこうして生きていくのはさぞかし辛かろう。それでもこのふたりなら、いつまでも笑い合っていられるんだろうなと、そう思わせてくれるエンディングでした。

謎解きの過程はミステリーとしてエキサイティングに読めた。「人生」とまではさすがに盛りすぎかなあ。あれほどの能力のある人間が選んだ次の道は、なんだかそれで良いのかという思いが。

大枠はロボットSFではあるんだけど、歴史や風俗、ジェンダーや抑圧される性まで踏み込んで、「この世界は救うに値するのか」を問いかけるテーマが良かった。なおかつ、3人で完成された愛の形がすばらしいのよ。

序盤はゆるゆるだったけど割りとガチな感じ？ 泣き顔とおもらしの描写はさすが。

絵真さん、ほんと頼りになるわ。ああいう人らと旅行するの私なら無理だなあ。

ひらがなの読みづらさも含め、とても染み入ってくる文体だった。「ちゃんと人間じゃなくなれた」彼女と、最後の人類たちとの価値観の違いがうつくしく、かけがえのないものに思えた。

「十五までは神のうち」は私の中のノスタル爺にどストライクでした。SF的には「さよなら、スチールヘッド」の重なり合う世界観に唸らされた。