2020年9月の注目本!トレンドワードまとめ

本の感想・レビューが集まる日本最大級の書評サービス読書メーターで、2020年7月-8月にアクセスが多かった本を紹介!ドラマ・映画化作品の原作小説など。一部作品には試し読みも。

*感想・レビューはネタバレを含む投稿を除き、ナイスが多い順に自動で表示されます。

注目のできごと

終戦から75年、半沢直樹ドラマ高視聴率連発

#アニメーション 原爆 終戦の日

風が吹くとき
ヴェネツィア

表紙からすれば絵本のように見えるが、実態はコミック。ガーディアンの1000冊は長編小説から選定されるとのことだったが(だから、シェイクスピアが入っていないことにも一応は納得していた)、どうも選定基準がよくわからない。そうした、表現形式のことはおいても、本書には疑問が多い。まず、かつての世界大戦をノスタルジックに回想することで半ば肯定してしまっていること。しかも、凶悪なヒットラー枢軸vs善良な私達という構造だ。そして、現在もやはり悪のソ連vs私達だ。自分たちの外側を「悪」とするのは極めて危険な論理だ。⇒

ナイス ★330

遥かなる想い

もともと1982年にイギリス で出版されたこの絵本は 漫画の形をとりながら、 核の恐怖を描く。 ジムとヒルダのような 普通の人たちが簡単に犠牲 になる日常に潜む恐怖を この絵本は淡々と描く。 ソ連が崩壊した後も続く 世界各地での紛争…表紙の 仲の良い老夫婦とその 背後に描かれる核の爆発の 対比が本書の中身を 象徴しており、絵の基調が 青白く変わっていくのが 密かに怖い。

ナイス ★310

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#終戦75周年 三浦春馬 ドラマ

三代目 びあだいまおう

けなげで天真爛漫な太陽のようなふうちゃんが大好き。人間は、顔は一つだけれど心はいくつもある、そんな優しいことに気づく6年生のふうちゃん。梶山先生の授業のシーン、頑張ったんだね、覚悟決めたんだね、偉いよ先生!って泣けてきた 自分以外の誰かのために一生懸命になれるって、本気で怒って本気で泣けるって、尊くて美しい。そんな尊くて美しい、でも不器用で繊細な奴らが集う沖縄料理の店。『知らなくてはならないこと...』この手紙、読んでほしいな!たくさん教えられたよ❗ありがとう😆💕✨てだのふあ、ふうちゃん‼️🙇

ナイス ★211

ふうちゃんと、家族や周りの人たちのあたたかくて強い絆が素敵でした。皆が皆、誰か1人に何かあったら飛んできて無償の愛情を与える家族以上の存在。特にキヨシ少年の変わりっぷりが良かったです。ふうちゃんの思いや会話から大切なことを沢山教わりました。沖縄の人たちの戦争に対する思いも。ギッチョンチョンの不器用なとこも可愛い(笑)

ナイス ★145

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#村上春樹 3年ぶり小説新刊

一人称単数
ヴェネツィア

村上春樹の新刊小説。8つの短篇を収録。一見したところは、作家自身の過去のそれぞれの時期を回想風に綴った小説に見える。それが「品川猿の告白」まで読み進めてきたところで、ふとそれまでの作品を振り返ることになる。誰がどう見ても、真っ赤なフィクションである品川猿がどうしてここに紛れ込んでいるのか。実体験を語ったかのような作品群も全くのフィクションだったのではないか?そうなのだ。「ヤクルト・スワローズ詩集」は幻だし、ビートルズのレコードを胸に抱きかかえた少女も、詐欺罪で逮捕された醜い女も実は存在しなかったのである。

ナイス ★951

starbro

私はハルキストでも村上主義者でもありませんが、村上 春樹の新作をコンスタントに読んでいます。本書は、バラエティに富んだ半分私小説的幻想短編集でした。オススメは、『石のまくらに』& 『品川猿の告白』です🐵 チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァを聴いてみたい♪ https://ddnavi.com/review/656391/a/

ナイス ★716

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#南から来た男 カズレーザー

ヴェルナーの日記

児童文学作家としてのロアルド・ダールではなく、怪奇ミステリー作家として一味違ったダール作品15編の短編から編まれている1冊。ただし、やはりダールというべきか?当然のようにブラック・ユーモアのスパイスがよく効いている粒ぞろいの物語が揃っている。他作品のレビューでも紹介した『南からきた男』(”Man from the South")や『お願い』(”The Wish")をはじめ、ミステリー作品の『味』(”Taste")。ダール流アイロニー・ジョークの復讐劇「告別」(”Nunc Dimittis")。

ナイス ★188

かずー

海外作家の短編集。この中の「南から来た男」をカズレーザーが番組で紹介していたのが読むきっかけ。オチが分かりづらく正直、読むのが苦痛であった。翻訳、文化の違い、古い作品、私の読解力のいずれかの問題かもしれないが。賭事をテーマにした作品が多く、人間の意地悪さをフォーカスしているように見受けられる。同じ短編なら星新一の方が好み。

ナイス ★97

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#東大・京大生のバイブル

思考の整理学 (ちくま文庫)
ehirano1

「思考の整理」として『一晩寝かす』という何でもない技とその効果には驚嘆させられます。凄い事ってのはやっぱりシンプルなんですね。

ナイス ★658

Miyoshi Hirotaka

グライダーと飛行機は似ているが、悲しいかな、グライダーは自力で飛ぶことができない。しかし、学校では引っぱられるままにどこへでもついてゆく従順さが要求される。勝手に飛び上がっては規律違反。記憶と再生を中心とした知的訓練を行ってきた学校教育は、コンピュータがなかったからこそ有用であったが、同じ土俵で競うなら淘汰の法則が作用する。人間が真に人間らしくあるためには機械が手を出しにくいことができるようでなければならず、創造性こそ、そのもっとも大きなものだ。コンピュータが一人複数台となった現在を30年前に予見した本。

ナイス ★555

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#ルミネ広告 小説

closetというセレクトショップに服を買いに来る、恋愛で悩む女性たちの短編。closetのオーナーのカナメさんが素敵。主人公に寄り添いながら的確なアドバイスをしつつ、主人公の状況も汲み取って言葉数少な目に優しい一言を添えてくれる、あんな店員のいる服屋なら通いたくなります。肝心の主人公たちの恋愛事情も試着をしながら答えを出していきその結末の話は描かれていないけれど前向きに進んでいこうとする主人公たちの未来を応援したくなります。

ナイス ★569

しんごろ

恋する女性は素敵だよね。そして恋する女性は綺麗になりますよね。そんな恋する女性をファッションでさらに綺麗にさせるショップの定員は魔法使いに見えました。恋して綺麗になっていく女性を応援したくなりますね。各編、最後の一文についつい唸りましたね。各編、読み終わるたびに、笑顔になれる作品でした。男女問わず素敵な恋愛ができますようにと祈りたくなりました。

ナイス ★487

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#夢の手放し方 水野敬也

夢をかなえるゾウ
mitei

ずっと話題の本だったがついに手にとって読んでみた。教えることは確かに今までの自己啓発本からの抜粋的な感じがしたが、ガネーシャという謎の神様がボクに居候し指導していくスタイルで分かりやすく読めた。嫌われる勇気も話題の本だが、こういうトークスタイルで伝えたいことを伝えるのって分かりやすいなぁと思った。本書で言われていることを本当に実行すれば確かに道は開けるだろうし、行わなければいつまでも普通の人のままというのもよくわかる。またガネーシャから教わった内容を繰り返し読みどんどん実行したい。

ナイス ★679

HIRO1970

⭐️⭐️⭐️嫁本。インドの神様が部屋に来てその日に実行可能な処世訓を毎日一つ授けてくれる気軽に読める自己啓発本。神様であるガーネーシャ神は可愛い象の外観で喋りは何と大阪弁。終始、全く偉そうに見えない上に漫才を聞いているかのような表現に著者一流の照れ隠しが感じられ面白可笑しく好感が持てるお話しです。神友達のお釈迦様も連れ立って遊園地に行く場面もあり漫画やアニメにすぐ出来そうな素晴らしいエンターテインメント作品でどなたにもオススメ出来ます。(結構為になるお話もありました。)

ナイス ★600

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#高橋一生 玉木宏 ドラマ

W-G

ドラマは見ていない。昔読んで好きだった漫画『サンクチュアリ』に似た内容だったので、手にとってみた。双子の兄弟が、裏と表の世界で、それぞれのし上がって復讐を果たそうとするという、基本的には激アツ鉄板内容だが、復讐対象が、子供の頃に親切にしてくれたご近所さんの経営する会社を乗っ取って自殺に追い込んだ相手、では少し弱く感じた。特段、ダーティーなやり方をされた訳でもないので尚更。その仕返しのために、何人も邪魔者を殺して、自分たちの人生を消費しておいて、「俺たちは天才だ!」とかいっている双子が寒く感じる。

ナイス ★317

遥かなる想い

白川道という作家は、「天国への階段」という作品で知ったが、その底に流れている奇妙な復讐の念に息を呑んだ記憶がある。本作品もその系列の本。双子の兄弟竜一と竜二。片方は闇の世界で生き、片方は運輸省の高級官僚という陽のあたる世界を歩んでいく。上巻は竜一は曽根村という闇の帝王の心を掴みながら、のし上がっていく様を描く。「まゆみ」という二階堂の娘、そして盲目の幼馴染この二人がどうからんでいくのかは、下巻の楽しみ。

ナイス ★110

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#半沢直樹 航空会社

遥かなる想い

半澤直樹シリーズ第4弾。 相変わらず面白い。 遺書から始まる本巻は 再建企業が帝国航空という 日航を想起させる題材で 興味深い。債権放棄を 巡る攻防、政治家との暗闘、極めて現代的な争いは 妙に視覚的で奇妙にも 堺雅人がなぜか浮かんでくるのが面白い。 大物政治家、行内派閥、 悪徳再建弁護士、 そしてあの金融庁の黒崎 審査官…お決まりのパターンながら、読者を巻き込む 筆力は断トツで、一気に 読破できる…そんな話だった。

ナイス ★1115

サム・ミイラ

ついに半沢直樹もここまできました。今回のお相手は政治家とその仲間です。ついでに銀行内部にも御約束通り敵がいます。にしても毎回やられてんだからいい加減半沢潰しも諦めなよと思ってしまいますが。民主党が政権奪取し事業仕分けとか派手にパフォーマンスしていた頃の話で、どうやらこの大臣は蓮舫氏のようです。日航の業績悪化も当時は大問題で池井戸氏は事実を基に上手く物語に転化していますが今回は少々薄っぺらく爽快感は今一つ。次はぜひ米国あたりと闘って欲しいもんです。理解者の中野渡頭取がいなくなり今後が気になる半沢直樹です。

ナイス ★1114

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#芦田愛菜 映画 芥川賞作家

ろくせい@やまもとかねよし

人間の多様さを読者に問う物語。結論なき結末もユニーク。人間の多様さを、幸福に不可欠な信仰、そんな個人が集う社会の同調性、そして同調を支える慣習の虚構をもちい表現。絶対的虚像で裏打させる信仰である宗教。時代時代で新しく産まれ、一定の人々に幸福をもたらす。一方、このような新興宗教は、過去からの慣習で支えられている社会の隙間を指摘するため、同調から外れた異端として排除される。しかし、生まれた時から新興宗教の社会で育った子供は、それが慣習の社会観をもつ。そんな子供の心境を柔やわに描写。巻末対談も読み応えがあり。

ナイス ★461

さてさて

『この小説では「この家族は壊れてなんかないんだ」ということを書きたかったので、ラストシーンに登場させるのも家族だけにしました』、と語る今村夏子さん。そんなこの作品では、新興宗教を信じる両親の元に育つ子供視点から、その内側にある世界がどのように見えるのか、とても興味深い世界を垣間見ることができました。そして一方で、そんな新興宗教という土台の上に展開する物語の中に、お互いを信じ合う家族の深い絆を感じさせる物語。それは、壊れていない家族の繋がりの素晴らしさ、”家族愛”をとても感じさせてくれた、そんな作品でした。

ナイス ★460

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#吉沢亮 杉咲花 映画

ソルティ

この感情に経験がある。だから主人公楓に共感しすぎて辛い。あの時の私も体に穴が開いてそこが痛くて風が通り抜けていた。空っぽだった。友人にも見放された。お互い傷つき、自分のやった事を後悔している。それは古傷となったけど、その痛みをどこかに抱えたまま生きていかなきゃいけないんだ。どこかで分かり合える、なんて甘えだ。「「その人のことが嫌いだったわけじゃありません。むしろ尊敬していたからこそ、その人の行動が自分から見て間違ったものに見えると、正してやろうだなんて、自分勝手なことを思ってしまった結果でした。(略)」」

ナイス ★337

せ~や

「なりたい自分」は皆ある。理想の自分ややりたい事、夢や憧れの人、もしかしたら「なりたくない自分」にならない事だって。「理想」に対して、「理想」を自分に託して、自分から掴もうともがいたのか、自分の願う「理想」を誰かに託して自分は与えられる事を待ったのか。見せたくない弱さを外に出して、「なりたい自分」になれない事を嘆いたら、ちょっとは変わるのでしょうか?最後の数ページは主人公に「よく言った。よく言えた。そう、まずは肩を叩いてから決めようよ」と伝えたくなる。誰しも似たような経験をしたんじゃないのかな?☆4.0

ナイス ★189

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#キリト復活 SAO

ひめありす@灯れ松明の火

絶対不可侵の浮遊城を崩壊させ不敗の騎士を打ち破り。見えない籠を砕いて空を妖精たちに開放し傲慢な妖精王の羽根をもぎ。幻の銃弾を見切り死線を退け仮面に隠したファントムの素顔を晒し。十字架の枷に囚われた魂を掬い、英雄の資格たるエクスカリバーを手にし、この世界を愛した全ての人の生きた証であるフラクトライトを救い。そんな君の新たなる世界は宇宙。夜空の色は宇宙の色。瞬く光は君を照らすよ。だから大丈夫。一緒になら何処までだっていける。だって、この世界は一緒に生きていくもう一つの現実なんだから。遊びでも、ゲームでもなくね

ナイス ★84

シータ

アリシゼーション編堂々完結!ついに心神喪失状態から復活したキリト。これだけでもすごい感動的だったけど、ユウキとかユージオ出てきたりして目頭熱くなったわ。これ以上ないくらいの展開で復活してきたキリトがカッコ良かったです。ボス戦二連戦がとにかく盛り上がった。まずはPoHとの因縁にも一応の決着はついたけど、それにしてもPoHさんちょっとヤンホモ過ぎませんかねw 生死不明だから今後もしかしたらキリト達の前にまた現れるかもな。ガブリエル戦もテンション上がった。

ナイス ★79

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#中学生 読書感想文 2020

天使のにもつ (単行本図書)
mocha

いい加減な中学生フータが職場体験に選んだのは保育園。子どもと遊んでればいいだろうとの安易な思惑だが、もちろん保育士の仕事は大変で・・。プロってすげぇ、あの子をなんとかしてやりてぇ。ありのまま中学生の意識改革。5日間の体験で見違えるように成長するわけもないし、つらい子どもを救うヒーローに祭り上げていないところがいい。このリアリティはきっと中学生読者の気持ちを寄り添わせてくれると思う。

ナイス ★91

やも

中学生男子・風汰が職業体験で保育園に。ちょっとやんちゃでダルそうな雰囲気ぷんぷんなのに、実は真面目な風汰。ちゃーんと保育園も行くし、子供と同じ目線で遊ぶし、というか先生にも誰にでもフラットだし、野良犬の面倒まで見ちゃうし。素直な風汰が可愛くて、こんなお兄さんが一緒に遊んでくれただなんて、子どもたちいい経験だろうなー♡「お母さんにはなれないけど、お母さんが出来ないことをお手伝いすることは出来る。」って先生の台詞が優しい。人の痛みを想像出来る風汰が優しい。★4

ナイス ★84

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