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2024年3月の読書メーターまとめ

ぽてち
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2024年3月に読んだ本
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2024年3月のお気に入り登録
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2024年3月のお気に入られ登録
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2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぽてち
いわゆる“本格ミステリー”から殺人などの犯罪要素を抜いてトリックだけを残し、そこに独自ルールを加えた既存のゲームを被せる。さらには登場人物にラノベやマンガに出てくるような特徴的なキャラを配し、彼らをそのゲームで戦わせる。青崎さんが仕掛けたのはそういうことかな。エピローグを除く5篇に登場するのはグリコ・坊主めくり・じゃんけん・だるまさんがころんだ・ポーカーの5種。ちょっと強引な気もするが、誰もが知っているゲームを元にした思考実験と思えばおもしろかった。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

ぽてち

2月も良作が多くて選びきれない。……と書きながら、『成瀬は信じた道をいく』、『夜明けのはざま』、『かたばみ』を推します。今月もよろしくお願いします。2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:25冊 読んだページ数:7491ページ ナイス数:1395ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1007540/summary/monthly/2024/2

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2024年3月の感想・レビュー一覧
32

ぽてち
北京に単身赴任中の夫がコロナやらなんやらで精神的に追い込まれ、20も年下の妻に助けを求めてきた。2022年11月にビザが下りてしまったので仕方なく中国に渡った妻・菖蒲の、超ポジティブな中国滞在記だ。図書館に入ったときは小説とは思わずスルーしてしまった。でもいざ読んでみると、菖蒲の行動はまんま実体験(同じ頃に半年くらい住んでいたらしい)を書いているようにも読めて、それはそれで面白かった。なんというか、ぼくの頭の中で「こんな国・こんな人達」というイメージがあって、それがそのまんま当てはまっていたという(笑)。
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ぽてち
1冊目が出たときの予想とは裏腹に、巻を増すほどに人気が衰えていくシリーズとなってしまった。4冊目となる本書には、〈山下町の名探偵〉の異名を取る小柳龍一(ロン)を狂言回しとした4篇を収録。最近影の薄かった趙松雄(マツ)がメインのマッチングアプリ詐欺、続く2篇目もマツ絡みの競馬詐欺、3篇目はギフテッドの少年が登場し、4篇目はマツ以外のメンバーが総出演のディープフェイク詐欺となる。……なんか詐欺ばっかだな。ロンは鈍いんじゃなくてアロマンティックなんじゃないかと疑い出したが、最後の最後に「おーっ!」となって終了。
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ぽてち
テレビアニメが終了してしまった(ToT)。アニメと並行して原作をネットでちまちまと読んでいたのだけれど、結局途中までしか読めないことに気づいた。フリーレンロスも耐え難いし、続きも気になるしで、電子版を大人買い!( *¯ ꒳¯*)✨ 80年前に魔王を倒し世界に平和をもたらした冒険者達の後日談。フリーレンはエルフの魔法使いだ。エルフ故に長命で、しかし彼女は仲間にそれほど関心がなかった。そのため何も知らないまま2人の仲間を見送ることになる。これはフリーレンと弟子のフェルンが、彼らの魂に再会するための旅の物語だ。
ねこ
2024/03/31 14:32

私もアニメ版ロスから電子版を大人買いしました!

bura
2024/03/31 14:54

ぽてちさん、コメント欄に色々書込みしてすみません💦 いつもレビューを拝見しています😊 お気に入り登録させて頂きます。 よろしくお願いします。

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ぽてち
ハンガリーの病院で内視鏡技師として働くアサトは、とんでもない誤診の結果、左手を手首から失ってしまう。何年もの間、幻肢痛に苦しめられた彼は、他人の左手を移植する手術を受けるが……。現役医師である朝比奈さんならではの作品である。理不尽に体の一部を奪われ、さらに他人のパーツにすげ替えられた主人公の苦しみが全篇を覆う。そして、ロシアによるウクライナ侵攻直前という時代設定、地続きであるハンガリーとの歴史や国民感情、冒頭に置かれた自爆する女性の謎などが重層的に絡む。
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ぽてち
オランダ出身でチリ在住の作家による第三作。ブッカー賞やら全米図書賞の候補作だとか、オバマ元大統領の愛読書だとかいろいろ喧しい。現実に存在した科学者や起きた出来事を元に構成されたフィクションだ。冒頭に置かれた「プルシアン・ブルー」は、ゲーリングの爪が真紅に染まっていたことから、連想ゲームのように話が展開する。謝辞によれば一段落のみがフィクションだとのこと。だが、これ以降はよりその度合いが増していく。著名な登場人物や彼らがしたことはおぼろげにわかっても、この作品を理解するには足りなかったようで満足には程遠い。
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ぽてち
5章+エピローグで構成された本書だが、それぞれの章タイトルはジャンル名から始まっている。推理小説→青春小説→科学小説(SF?)→幻想小説(ラノベ的お手軽ファンタジー?)→恋愛小説といった具合だ(括弧内はぼくの主観で読み替えた)。最初はいろんなジャンルを読めてお得(書けてすごい)程度の認識だったが、読み進むうちに仕掛けがわかった。すべて繋がっているのだ。登場人物もジャンルも異なる短篇なのに、それがまとまると1つの作品として本当の姿を現す。すごいし画期的だけど、面白かったかというと、うーん……。
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ぽてち
第17回小説現代長編新人賞受賞作にして水庭れんさんのデビュー作。かわたれ霊園で墓守として働く日置凪を狂言回しに展開する、ちょっとファンタジックで心温まる作品だった。のだが、4篇で展開されるのは既視感バリバリのお話だ。死者に関係することで心を乱している来訪者に、凪は“うるうの朝顔”の種を渡す。その花は心の“ズレ”を正してくれるという。ほら、あの本やこの本、似たような内容のがあったでしょ? なんでこれが新人賞? と疑問に思ったが、最終章ですべてが明らかになると、その巧みな設定に唸った。文章も読みやすかった。
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ぽてち
5篇を収録した短篇集。表題作の「叩く」は、闇バイトで空き巣に応募したところ強盗だったというお話。すったもんだの挙句、拘束した老婆を殺すか否かで逡巡する心模様が描かれる。あまり気持ちのいい話ではない。続く「アジサイ」は、置き手紙を残して妻が実家に帰ってしまった男の顛末。途中まではひどく共感したけれど、このオチはない。最後にして本書中最長の「海がふくれて」は、東日本大震災で父親が行方不明になった少女のお話。幼馴染の少年と付き合い始めた少女の心が瑞々しく描かれている。が、やはり……。この作家さん、合わないかも。
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ぽてち
認知症や神経障害、重い病気や事故などで脳に障害を負った人たちが、死の直前に奇跡的に回復する「終末期明晰(Terminal Lucidity)」。胡散臭いと思いながらページを開き、そこに書かれている内容に驚愕した。実に多くの信じがたい事例が挙げられている。現在の科学では説明できない現象らしい。脳の機能はすべて解明されたわけではないので未知のなにかが隠されているのかもしれない。ただ、そこに魂だの神だのを持ち出されてしまうと、途端に引いてしまう。真実はどうなのか、結論は出ないが、生と死を考えるよい機会となった。
ぽてち
2024/03/24 18:46

NetGalleyにて読了。

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ぽてち
投資ファンド「ウシジマ・ヒクマ」(外国ではよくある姓を繋げた社名だが、日本名でやるとなんともダサい)の副社長・樋熊令は、オリエンタル自動車を巡る新たな投資案件に眉を顰める。彼女の父が追い込まれた窮状に似ていたからだ。EVへのシフト、中国不動産の未来などを盛り込んだ無理のないストーリーに、令の復讐も絡んで一気に読ませる。ただ、タイトル(空売り)から想像した仕手戦のような経済小説ではなく、ミステリーの枠組みから抜け出せていないように感じた。重要な情報を“偶然”入手することなどあり得ない。
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ぽてち
15年にわたり雑誌Hanakoに連載されたエッセイの中から、2011年から2022年までの80本を選び収録した本。川上さんのエッセイは『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』を読んだけれど、あちらとはまるで別物の印象だ。特に社会問題化している女性の権利や、子育てに関するあれこれが心に残った。おっさんであるぼくが読んでそう思うのだから、若い(とわざわざ限定する必要もないのか?)女性なら尚更じゃないかな。掲載誌ゆえかファッション系の話も多く、お金持ちっぽい書き方がちょっと気に障った。
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ぽてち
いよいよ最終巻である。本篇20年4月〜20年9月、その後にタイトルの異なる5篇(20年10月〜21年1月)が収録されている。さすがにここまで来ると戦時色が強くなり、読み進めるのがつらくなってくる。そして20年6月22日に呉工廠を襲った爆撃により起きた悲劇で涙があふれた。20年8月6日に広島に投下された原子爆弾、それに続く8月15日の玉音放送で、物語は一応の結末を迎える。だが、戦争が終わったからといって平和に、幸福になるはずもなく、人々の苦しい暮らしは続いていく。すずの家族の消息も明らかになる。
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ぽてち
上巻に続き中巻に入る。今回は19年7月〜20年4月までが描かれている。上巻でも思ったのだが、戦争中という時代を描いているにも関わらずどこかのんびりとした雰囲気で、これまでに目にしてきた多くの作品との違いを感じた。海岸を写生していて憲兵に間諜疑惑をかけられたり、食糧難に苦しめられたり、飛来した爆撃機と空襲警報に怯えたりもする。それでもやさしい絵柄のせいか、そこまでの息苦しさを感じることはなかった。
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ぽてち
10年振りに復帰したアンジェラ・アキさん。彼女が音楽を担当するュージカル『この世界の片隅に』はチケットを入手したが、実は原作を読んでいないのはもちろんドラマも映画も観ておらず、内容をまったく知らないのだった(^_^;)。さすがにこれはまずいでしょと、なぜか図書館にあった原作を借り出した。なかなか独特な画風で、木炭のようなタッチもあり、逆に目新しい。トーンは使わない主義のかな。前振りのような3本のあと本篇(18年12月〜19年7月)が始まる。この時代設定で舞台は広島。ということは……。
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ぽてち
『貸本屋おせん』でデビューした高瀬さんの2作目。今回は、深川で生薬屋を営む目の不自由な文二郎と、彼の亡き息子の嫁だった奈緒が主人公の連作長篇だ。文二郎は米坂藩の侍医だったが、ある理由で江戸に出奔していた。そんな“訳あり”の2人のもとへ、薬や治療を求めて人々が訪れるが、そこは下町。無い袖は振れない。赤ひげ先生じゃないけれど、2人もあえて報酬を求めない。5篇のそれぞれがこうした人情噺をメインに進む。2人が江戸に来た理由が徐々に明らかになり、クライマックスへと向かう。どういう形で目的を遂げるのかドキドキした。
ぽてち
2024/03/21 19:34

刊行日: 2024/04/15、NetGalleyにて読了。

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ぽてち
まえがきにあるとおり、雑誌『BAILA』に連載されたエッセイをまとめた本の第2弾。第1弾は『のっけから失礼します』で、既読だと思っていたが勘違いだった。以前、『好きになってしまいました』というエッセイ集を読んだことがあり、それと混同していた。でもまあ、しをんさんの日常をめぐるバカ話(失礼)が延々続くだけなので、前作があろうが未読だろうが関係ない。うーん、長期連載なのでスタイルは変えられないんだろうけれど、少々鼻についた。わざとだろうが、言葉遣いもいやだった。
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ぽてち
最近読メでよく名前を見かける作家さんだが初読みである。部活参加が必須の高校で、「何もしたくない人」用の部活“喫茶部”に籍を置く、男女4人の新入生を描いた5篇の連作短篇集。喫茶部での彼らの活動は「駄菓子研究」で、部室に集まっては持ち寄った駄菓子を食べながら駄弁るだけ。先輩からは「おやつ部」と揶揄されている。そんな彼らが「うまい棒」をめぐる都市伝説に挑む表題作を始め、なんとも脱力系の作品だった。最初の3篇は呆れながら読み、それでも構造がわかってくるとだんだん楽しめるようにはなった。
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ぽてち
小学館の100周年記念出版……あれ、じゃないのか? 書かれている内容からしててっきりそうだと思っていた。総合出版社の文林館に勤める市橋明日花が、ファッション誌の編集部から学年誌創刊百年企画チームに異動となるところから話は始まる。資料として創業からの入社者名簿をめくっているとそこに祖母の名前を発見し、隠されていた過去が動き出す。令和と昭和を交互にたどり、学年誌の変遷や太平洋戦争当時の事情が明かされていく。タイトルは「子どもと女性の人権の歴史」から取られている。読み応えのある骨太な小説だった。
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ぽてち
タイトルはルキノ・ヴィスコンティ監督の映画を思わせるが内容はまったく関係ない。帰国子女も受け入れている私立の中高一貫校に通う“レナレナ”こと森山玲奈を主人公とする青春小説だ。「なんだ、中学生の話か」とナメてかかるととんでもないことになる。句読点も改行も少なく文字でびっしり埋め尽くされたページはいつもの金原さんだった。コロナ禍で制限される彼女たちの日常はいろいろと大変だ。玲奈の家庭もまさに“it's complicated”なのだ。飛び交う若者言葉は半分も理解できず彼女たちの熱量に終始やられっぱなしだった。
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ぽてち
『逆転正義』とはまた絶妙なタイトルである。「異議あり!」と叫ぶ登場人物こそいなかったが、どれも二捻りはされた結末になっていて唸らされた。いかに読者を誑かすかがテーマ(?)の6話を収録した短篇集だ。ただ、いくらなんでもそれは……と思わなくもない強引さも感じた。反面、いかにもミスリードだなと気に留めておくと、それが実は……なこともあって油断ならない。結局ぼくは、どれもあっさりと騙されてしまった。おもしろかった。悔しいけど。
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ぽてち
35歳で無給のポスト・ドクターをしている瀬川朝彦が主人公。非常勤講師として働き生計を立てていたが、3年で契約を切られることが決定した。友人の経営するレンタルフレンド会社に登録し、求められるまま様々な出会いを経験するうちに彼の中で何かが変わる。10歳上の先輩の姿に自分を重ね、彼が出した結論は……。じたばたあがく朝彦の姿が痛い。高学歴でも社会の底辺にいる状況は変わらず、むしろより悲惨なのかもしれない。こんなことばかりだからこの国はどんどんダメになっていく。
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ぽてち
熟練の溶接工が陥ったのはスランプ? それとも……。ぼくはガテン系(死語?)の職場で働いたことはないので、やたら専門用語を駆使して書かれた現場のリアルさはイマイチわからない。ただ、臨場感はある。そして仕事に対する矜持は普遍のものだと思う。初読みの石田さん。硬質な文体と“職人”と呼ぶにふさわしい主人公の描写はマッチしていたけれど、作者が言いたいことが理解できたとは言い難い。検査員って現実の存在? 暗喩? 妄想? 最後の一文の意味は? もやもやする作品だった。
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ぽてち
2016年から2022年までに雑誌やWEB、アンソロジーに発表された7篇を収録した短篇集。そのせいか統一感を欠き、読んでいて落ち着かない。反面、同じような作品ばかりを読まされる心配はないので安心感はある。一長一短か。リフレッシュ休暇をコロナ禍で台無しにされた会社員の「雨の中で踊る」、結婚8年目の女性の誕生日をサプライズパーティで祝おうとする表題作、シャレで作ったてるてる坊主が起こす奇跡を描いた本書中最長の「あした天気に」が好みだった。
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ぽてち
少年の頃、海の事故で兄を失った高木春生は、災害救助用のドローン〈アリアドネ〉の開発に関わっていた。ドローン特区にも指定されているスマートシティの式典に参加中、巨大地震に見舞われた彼は、地下深くに孤立した被災者を救出するために〈アリアドネ〉を飛ばすが……。読み始めたら止められず一気に読んでしまった。ドローンや操縦の描写が的確で、変な疑問を挟ませないのもいい。ただ、偶然に頼り過ぎなのは否めない。この種の作品で残念な結末は読んだことがないので推して知るべしだが、そう来たかと唸った。
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ぽてち
下巻は第3の月の続きから始まる。現在と過去が交錯し、マーリのこれまでにしてきたことが明らかになる。そして彼が大切に思う人達に危険が迫る。彼のやり残したことは叶えられても世界はなにも変わらなかった。ついに明かされる彼の死の真相は苦いものだったが、1990年という時代を考えればやむなしか。時間制限のあるゴーストストーリーに歴史や政治を盛り込み、さらには宗教や愛をトッピングしたなんとも豪勢なごった煮小説である。満足感は高い。2022年ブッカー賞受賞作。
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ぽてち
内戦下のスリランカで、戦場カメラマンのマーリ・アルメイダに起きた奇想天外な物語。冒頭、彼は冥界の受付にいる。そこで告げられたのは「7つの月が与えられる」だった。死者に残された時間は月が7回上るまで、つまり7日間。その間にマーリは自分の死の真相を突き止め、やり残した使命を完了させることを決意する。第1章は、マーリ及び読者に死後の世界のルールやら時代背景やらを説明するために、長くそして読みにくい。スリランカなんてまったく未知の国で、なんの知識もないから尚更だ。第2章からいよいよ物語が動き出し面白くなってくる。
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ぽてち
睡眠本。ジャンル問わず長短織り交ぜ(2ページなんてのもある)13篇を収録した作品集だが、一部を除きぼくには合わなかった。途中までは我慢して読んでいたけれど、一度目を閉じたらもう……。宮内さんの著書を読むのは初めてなので、この「合わない」が全著作に適用されるのかはわからない。……現状では、あえて別の本を読もうという気にもならないが。
ぽてち
2024/03/08 08:45

宮内さん、初めてではなく、『黄色い夜』という作品を読了済みだった。まったく記憶に残っていないが(^_^;)。

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ぽてち
生前に預かった遺品を届ける天国宅配便。第3弾となる今回も4話+エピローグの構成で、たっぷりと楽しませてくれる。第2弾のレビューでも書いたけれど、同じパターンに当てはめれば楽なのにそれを回避している点に好感が持てる。第1話「パンドラのひみつ箱」は、少し前に話題になったノンフィクションを思い出した。第2話「食堂ミツコ最後の日」は、おばあさんが経営する食堂に通う女子高生の話。昨今の風潮を鋭くえぐる。第3話「いつかのファンレター」をニヤつきながら読み終え、第4話「孔雀石の母子像」で涙腺が崩壊した。おすすめです。
ぽてち
2024/04/17 06:27

読了日 2024/03/7、NetGalleyにて。版元指示により、レビューは刊行まで保留した。

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ぽてち
〈火神〉の異名を持つ孤高の音楽家・鵜崎顕。彼の主催する鵜崎四重奏団で、団員の黛由佳が亡くなったため欠員補充のオーディションが開かれる。学生時代に彼女と親しかった坂下英紀は彼女の死に疑念を抱き、オーディションを受けることでその真相に迫ろうとするが……。ミステリーだと思って読むと肩透かしを食らう。本作で描かれているのはクラシック音楽や演奏を含めた“芸術”の本質だ。登場人物の1人が言う。「人間は、何も判らない」。この言葉が繰り返され、すべては〈錯覚〉だとされる。深い。そしておもしろい。年間ベスト入り確定の1冊。
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ぽてち
芸能界出身の染井さんが、ついに古巣を舞台にした小説を書いたとわくわくしながらページを開いた。期待していた長篇でないのが残念だが、7篇を収めた短篇集である。一口に芸能界といっても、そこに関わる人々は実に幅広い。いわゆるタレントはもちろん、芸能事務所の関係者やマネージャー、製作側のスタッフ、そしてもちろんファンも。7篇はすべて独立した作品で、それぞれに趣向が凝らされている。読みやすいし楽しめたけれど、染井さんにしては深みが足りないかな。ぼくの推しは最後の「娘は女優」だ。
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ぽてち
殺人組織に身を置き仕事として人を殺す雨乞が主人公。人としての感情を殺した彼が、唯一自分に許しているのは小説を書くことだった。新たな仕事で向かったのは四国の島。そこである男を拷問後殺す任務だが、その男は実は……。うーん、なんちゅう偶然だと呆気に取られたが、読み進めるうちにいろいろなことが判明してきて、複雑に組み立てられたプロットに唸った。このあたり、作者の力量を感じた。ただ、殺し屋の能力があまりに現実離れしていて、別種のジャンルの作品のようになってしまったのが惜しい。もっとリアリティを感じられればよかった。
ぽてち
2024/03/02 22:09

刊行日3/12、NetGalleyにて読了。

が「ナイス!」と言っています。
ぽてち
いわゆる“本格ミステリー”から殺人などの犯罪要素を抜いてトリックだけを残し、そこに独自ルールを加えた既存のゲームを被せる。さらには登場人物にラノベやマンガに出てくるような特徴的なキャラを配し、彼らをそのゲームで戦わせる。青崎さんが仕掛けたのはそういうことかな。エピローグを除く5篇に登場するのはグリコ・坊主めくり・じゃんけん・だるまさんがころんだ・ポーカーの5種。ちょっと強引な気もするが、誰もが知っているゲームを元にした思考実験と思えばおもしろかった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/05/13(1809日経過)
記録初日
2017/08/13(2447日経過)
読んだ本
1317冊(1日平均0.54冊)
読んだページ
401612ページ(1日平均164ページ)
感想・レビュー
1317件(投稿率100.0%)
本棚
4棚
性別
現住所
千葉県
自己紹介

本と映画と音楽をこよなく愛する50代のおっさんです。記憶力の減退と、読書スピードの低下が悩みの種……(¯―¯٥)。
ラノベから純文学まで、小説を主に読んでいます。
映画は新作のみつぶやいています。すべてのレビューは https://filmarks.com/users/SPB72xZbbgD8K6U にアップしています。よろしくお願いします。

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