教室のスピーカーに取り憑いたのは、クラスの人気者でありながら事故で死んでしまった山田。声だけの存在になった山田とクラスメイトたちの奇妙な青春の話。男子高生の破天荒な日常、かと思えば、時の流れがクラスメイトと山田の関係を残酷に変えていく。ラストは最高にロック。

怪談の蒐集と発表に力を入れる怪談社に所属する怪談師さんが集めた実話怪談集。文章は作家の福澤徹三さんが担当。一話一話は数分で読めるが「あれ？この話はさっきの怪談の…」と親和性を感じるエピソードも。「忌み地」とは事件や事故が集中する呪われた地をさすらしい。

教室のスピーカーに取り憑いたのは、クラスの人気者でありながら事故で死んでしまった山田。声だけの存在になった山田とクラスメイトたちの奇妙な青春の話。男子高生の破天荒な日常、かと思えば、時の流れがクラスメイトと山田の関係を残酷に変えていく。ラストは最高にロック。

ワトスンやアイリーンなどシャーロック・ホームズの脇を固めるキャラクターが主人公になったパスティーシュ。ホームズを際立たせる脇役たちが、本作ではすこぶる人間くさく、親しみを感じました。コアなホームズファンなら気付く様々な工夫があるとか無いとか。

ブロガーさんのおすすめ。連句というものをこの本で知りました。年齢も考え方も違う人々が集まり、思い思いに作った句をバトンを渡すように連ねていく。使えるのはたった数文字。だからこそ、なのか、どの句も直球で胸に迫る。前の句に込められた想いを汲みとって、自分の句を添える、という連句のスタイルも、温かい感じがしますね。