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2023年11月の読書メーターまとめ

ろべると
読んだ本
13
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3782ページ
感想・レビュー
13
ナイス
233ナイス

2023年11月に読んだ本
13

2023年11月のお気に入り登録
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2023年11月のお気に入られ登録
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2023年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ろべると
伊坂幸太郎の本を初めて読む。てっきり殺し屋と対決するサイコなサスペンスものかと思っていたけど、どこをどう間違えたのか、実際のところは小学生が登場する短編集であった。遥か昔の小学校生活が呼び起こされる。運動神経のない身には運動会はキツかった。同級生の中には嫌なヤツもいたし、先生との関係だって微妙だった。小説になるような事は実際に起きなかったが、当時の自分としては深刻な大問題だったことが、後から振り返ると懐かしい思い出になっていたり、或いは思い出したくもない過去だったりする。そんな甘酸っぱさも感じながら読了。
ろべると
2023/11/25 06:53

皆さんも言われているように、「スロウではない」がマイベスト。

が「ナイス!」と言っています。

2023年11月の感想・レビュー一覧
13

ろべると
釧路の町外れの高台にあったラブホテルを舞台にした七つの短編。いきなり廃墟となった姿から始まったと思ったら、一作ずつ時間を遡っていき、最後の作品に描かれるのは、ラブホテルの開業にバラ色の将来を夢見る男の姿。ふたたびページを最初に向かってくくると、夢破れた男たち女たちの哀しい姿が次々と折り重なっていき、最後には廃墟となったラブホテルが遺されるのだ。それでも彼らは決して大声で嘆いたり叫んだりはしない。むしろ表情は一切変えずに、月を眺め自分の姿を眺め、運命に正対している。そこに人間の強さを感じるのが救いである。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
高校教師でありながらバス運転への憧れやまず、大型二種を取得して47歳で憧れの路線バス運転手に。自分も今でも夢に見るほど路線バスを運転してみたい人間なので羨ましい。決められたレールの上を走る電車とは違い、バスは自由度が高くなるし、乗客と関わるのでやるべき事が幅広い。その代わり、時には道を間違えて反省文を書かされたり、乗客の理不尽なクレームに対応したりしないといけない。こうしたタフな仕事につく人が減っているのもやむを得ない。今に自動運転バスが普及して、バス運転手の苦労や思い出なども昔話になってしまうのだろう。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
伊坂幸太郎の本を初めて読む。てっきり殺し屋と対決するサイコなサスペンスものかと思っていたけど、どこをどう間違えたのか、実際のところは小学生が登場する短編集であった。遥か昔の小学校生活が呼び起こされる。運動神経のない身には運動会はキツかった。同級生の中には嫌なヤツもいたし、先生との関係だって微妙だった。小説になるような事は実際に起きなかったが、当時の自分としては深刻な大問題だったことが、後から振り返ると懐かしい思い出になっていたり、或いは思い出したくもない過去だったりする。そんな甘酸っぱさも感じながら読了。
ろべると
2023/11/25 06:53

皆さんも言われているように、「スロウではない」がマイベスト。

が「ナイス!」と言っています。
ろべると
楽聖ベートーヴェンは気難しい男で、私生活では問題の数々を引き起こす。彼に短期間仕えたシンドラーは、第九の初演後に追い出されたものの、楽聖の死後に高まる名声を守るため、そして自分こそは最も近くで支えた「同志」であることを知らしめるため、耳の不自由な楽聖と交わした会話帳の改竄という罪業に踏み出してしまう。「運命」「テンペスト」といった名曲のタイトルも捏造だったのか⁉︎そんな衝撃的なエピソードを追った本書は、くだけた文体で読みやすく、「アマデウス」のサリエリにも似て、天才を知るがゆえの凡人の悲劇が伝わってくる。
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ろべると
村上春樹は若い頃にボストンやギリシアに長期滞在して小説を書いていた。それから何十年、今や世界的大作家となった彼は、編集者とカメラマンを従えてそれらの地を再訪する。村上春樹もそうなってしまったかと慨嘆するなかれ、我々はかつての村上春樹を懐古しつつ、今も変わらない村上春樹に接することができる。特にタイトルにもなっているラオスの辺境(と言ってもワインリストが充実した素敵なレストランはあるのだが)で、メコンの大河に身を任せるあたりは魅力的だ。予定調和でなくハプニングあっての旅という原点に私も戻ってみたいものだ。
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ろべると
主人公が中1女子で、自分は想定読者層とずいぶんかけ離れていた。不登校の中学生7人がオオカミ娘に呼び寄せられるファンタジー仕立て。特に終盤はハリー・ポッターを思わせるが、救出に一刻を争う緊迫した場面で、主人公が他の6人の過去の記憶を読み出すところは、テンポがぐっと落ちるうえに延々と続くので、大きく緊張感を失うのはいかがなものか。あと最後に色々と明かされる真相も少しくどいし、注意力のある人なら想像がつく範囲ではないか(私は漫然と読んでいたので気付かなかったが〕。でも中学生女子にはきっと受けるので、問題はない。
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ろべると
パリと紅茶とはミスマッチかと思ったが、パリにはマリアージュ・フレールがあるし、サロン・ド・テもある。私が普段飲むカルディのティーバッグもパリの店由来だから、一部とはいえ飲まれているのだろう。パリ在住の著者は毎朝ダージリンを淹れるそうだが、少しでも気を抜くと美味しくならないそうだ。その作法を聞けば、私の飲んでる紅茶なぞは「色付き水」に過ぎないことが分かる。マルコ・ポーロらが西洋に持ち帰ったお茶の文化は、フランスでは上流階級の中で受け継がれてきたのだろう。著者は東西の文化の中でのお茶について、思いを巡らせる。
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ろべると
フランスの地方都市でも郊外に大型店舗はあるが、街中にも人々が集まり活気を呈している。空き家は重課税されるので家主はテナントに貸すようになり、お洒落なカフェや小売店が並ぶ。地方でも雇用が確保されるから若い人達も都会から移ってくる。公共交通機関が整備されて老人にも優しい。何より市長が市民本位のまちづくりの明確なビジョンを語り、土曜の午前中は市民が自由に市長と議論できるんだって。かたや私が住む東京近郊は、駅前には駐車場しかなく、市長や議員から地主や店主に至るまで自分たちの利権しか考えていない。全てが真逆である。
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ろべると
いきなりカルト教団の毒ガス散布事件で、えーっとなったが、これは物語の外枠に過ぎず、巻き込まれた女性信者の逃避行であった。そこに著者独特の、血縁関係はあるけど家族ではない、血縁関係はないけど家族同然という人々が絡んでいく。やはり前面に出てくる女性たちは、社会の表も裏も軽々と乗り越えていく。誤解を恐れずに言えば、子を産むことができるのが、女性の強さを生み出すのだろう。様々な流転変転の果てに、主人公の逃避行は終わりに向かう。それは、運命に翻弄されたひとりの人間が、しっかりと荒波を乗り切ったことを示しているのだ。
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ろべると
著者は一貫して温泉を文化遺産と捉え、歴史的な経緯を背景に地元の人たちの生活に根ざした温泉の大切さを訴えてきた。本書は万葉集の有間皇子に始まり、各地の風土記に記された温泉、徳川家と熱海温泉との関わりなど、温泉の歴史をひもとく。道後・有馬・白浜の日本三古湯だけでなく、いわき湯本や出雲湯村などのローカルな温泉も古くから知られていたことは、当然ながら各地の温泉が地元の人たちとともに、各地の歴史や文化を形作ってきたことを再認識させてくれた。美味しい食事もいいけれど、こうした地元に根ざした温泉文化を探訪したいものだ。
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ろべると
自然や歴史、産業など、多角的な視点で北海道を解説。ビジュアルを駆使した分かりやすい説明で、まさに北海道図鑑として折にふれて開きたい本である。日本の古代史というと大和や邪馬台国など、韓国から九州経由で近畿に文化が伝わり、一方で北海道などは「蝦夷地」以前の未開地で話題にも上らないが、樺太経由で伝わった旧石器時代や縄文時代の遺跡も多く、当時から北海道にも人々の生活が息づいていたことを再認識した。自然環境やグルメだけでなく、アイヌも含めた北海道の歴史と文化にも触れる機会を作れると良いのだけど。
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ろべると
上巻に引続き、ヨーロッパ中世の狭い枠組に捉われず、特に下巻は歴史を切り拓いた人々に焦点を当てている。ヨーロッパを席巻したモンゴル人、シルクロードを行き来した商人、海路を行く航海者など。そして暗黒をもたらした黒死病。ルネサンスから宗教改革までが含まれる。特定の国の通史でなく広い視点で多角的に描かれるのは新鮮だと思う。惜しむらくは取り上げられるトピックがもう少し相互に関連して、ヨーロッパ中世の全体像を分かりやすく提示してくれると良かった。それぞれの史実を追うことになり、著者の歴史観が示されるには至らなかった。
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ろべると
旧ソ連の国々のひとつであり、トルコやイラン、アゼルバイジャンとジョージアに囲まれたアルメニアは、世界で一番早くキリスト教を国教にした国で、古い教会の遺構が各地に遺されている。日本人研究者の著者は20年以上前からアルメニア建築を調査しているが、厚い雲に覆われた荒野に建つ忘れ去られた教会の姿が胸を打つ。それは周辺国家の度重なる支配を受け翻弄されてきた同国の歴史と、今も続く戦乱と有能な人材の国外流出で疲弊した現在を象徴しているかのようだ。以前に聴いたアルメニア民謡の物悲しい旋律の記憶が蘇り、胸に沁みてくる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/03/14(1361日経過)
記録初日
2020/03/15(1360日経過)
読んだ本
565冊(1日平均0.42冊)
読んだページ
171260ページ(1日平均125ページ)
感想・レビュー
394件(投稿率69.7%)
本棚
15棚
性別
血液型
B型
職業
技術系
現住所
茨城県
自己紹介

最近ではフランスを中心に歴史や文学、芸術などの本を読むことが多いです。音楽も含めて、ヨーロッパの文化に多層的に親しみたいと思っています。温泉、自転車、ラグビー、ファンタジー関連も好きです。

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