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2024年6月の読書メーターまとめ

イアン
読んだ本
11
読んだページ
3987ページ
感想・レビュー
11
ナイス
3193ナイス

2024年6月に読んだ本
11

2024年6月のお気に入り登録
7

  • rakim
  • おやジジィ
  • rururunoKITARO
  • みみず
  • yumiDON
  • 皿倉山
  • Iris

2024年6月のお気に入られ登録
7

  • rakim
  • おやジジィ
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2024年6月にナイスが最も多かった感想・レビュー

イアン
★★★★★★★☆☆☆『汝、星のごとく』の世界観を彩るスピンオフ形式の短編集。前作では脇役でありながら存在感を放った北原先生や編集者の植木と二階堂。暁海や櫂を支えてきた彼らの行動原理の裏側を、透き通るような繊細な筆致で描き出す。なぜ北原先生はこれほど他人に献身的でいられるのか。月に1度愛人に会いに行く理由とは。前作では明かされなかった真実を様々な視点から補完してみせる。それは続編というより完結編のニュアンスが強いかもしれない。花火のような熱はなくとも、海のような大らかさで包み込む北原先生の愛が印象的だった。
Vanc
2024/06/02 21:10

ナイスレビューですね。先月、一作目を読み終えて、感動を貰いました。次作があると知り、図書館本予約するも、約1年半先になりそうです。気長に待ちます。

イアン
2024/06/03 20:26

Vancさん、1年半…それは果てしないですね(笑) 『汝、星のごとく』の記憶が残っている方が楽しめると思うので、直前に再読するかあらすじを抑え直してから読むことをお勧めします!

が「ナイス!」と言っています。

2024年6月にナイスが最も多かったつぶやき

イアン

意図せず吸血鬼を扱った作品が続いた5月。月間ベストは藤崎翔の『逆転美人』。トリックに気付いた時は「マジか!」と思わず心の声が出ました。その感動をレビューに込めましたが、誰にも気づいてもらえなかったのはナイショです。今月もよろしくお願いします。2024年5月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:4152ページ ナイス数:3281ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1121679/summary/monthly/2024/5

イアン
2024/06/01 22:03

CABINさん、これは詳しく語れないのが辛いですね(笑)今月も宜しくお願いします。

イアン
2024/06/01 22:04

セシルの夕陽さん、参考にしていただき光栄です。レビュー楽しみにしています。今月も宜しくお願いします。

が「ナイス!」と言っています。

2024年6月の感想・レビュー一覧
11

イアン
★★★★★☆☆☆☆☆2024年にドラマ化された真梨幸子の長編。18年前に発生した実の娘とその交際相手による夫婦殺し。事件をモチーフとした小説が連載されるが、その裏にはある思惑が潜んでいた…。死刑が確定した男は本当に主犯格だったのか。身元を偽り取材を続ける作家、死刑囚と獄中結婚した法廷画家、失脚した元大物編集者など出てくるのは揃いも揃って怪しげな人物ばかり。先の読めないスリルはあるものの、信頼も共感もできない一人称は読んでいて陰鬱な気分になる。牧歌的なタイトルとは裏腹に、女の嫉妬と執念が渦巻く真梨流愛憎劇。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆刑法第39条を扱った薬丸岳の長編。心神喪失の通り魔に一人娘を殺された作家の三上。犯人を罪に問えない無念から自堕落な生活を送るが、元妻・佐和子から「あの男を見つけた」との連絡が入り…。法が罪を犯した心神喪失者を赦すなら、遺族はどこに怒りをぶつければいいのか。苛烈を極める被害者感情だけでなく、加害者に近い視点も交えることでこの問題の難しさを浮かび上がらせている。「心神喪失者の行為は罰しない」とする刑法第39条の存在自体が精神障がい者への偏見を強めている要因だとすれば、それは皮肉でしかない。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆旧約聖書をモチーフとした『方舟』の続編。リゾート開発の視察のため無人島を訪れた男女9人は、そこで島を吹き飛ばす程の爆弾を発見する。翌朝、一人が他殺体で発見されるが、傍らには十の戒めを記した紙が置いてあり…。電波の通じる現代でありながら、「犯人を探ろうとしたら死ぬ」という特殊設定により構築された心理的クローズド・サークルが実にユニークだ。人物描写の薄さと戒律の回りくどさは気になるものの、それすら計算のうちなのだろう。最大のどんでん返しを作中で詳述しない、その挑戦的な試みに拍手を送りたい。
NADIA
2024/06/23 06:05

「犯人を探ろうとすると死ぬ」という設定にとても興味が沸きますね。最大のどんでん返しを作中で詳述しないというところも気になります。そのうちぜひとも読んでみたいです。

イアン
2024/06/23 08:21

NADIAさん、ネタバレになるので詳しくは話せませんが、「そういうことか!」と判った瞬間に目から鱗が落ちます。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆本格推理を痛烈に皮肉った名探偵・天下一大五郎シリーズ第1段。密室、ダイイングメッセージ、クローズド・サークル、アリバイ崩しなど本格推理の「お約束」の裏事情を、名探偵の引き立て役として無謀な推理を振り回す大河原警部の視点から描く。時に小説世界から離れ、メタ的な視点から作者や読者に対する不満をぶちまける天下一と大河原。誰もが違和感を覚えながら触れることを避けてきたタブーに切り込んだ本作は、本格推理に対する東野圭吾の愛ゆえの叱咤なのか、それとも決別宣言なのか。ミステリ界に一石を投じた異色作。
みゆ
2024/07/07 09:59

いやぁ、笑った、笑った♪ お約束の裏事情に(゚ー゚)(。_。)ウンウン! 読者への不満もその通り。見取り図もタイムチャートも流し読み、読者への挑戦状も直ぐに解答編を読み始めてしまう。真剣にトリック・ロジック考えた作者さん、ごめんなさい(^^ゞ

イアン
2024/07/07 16:17

みゆさん、読了お疲れ様です。これは笑いますよね!確かにロジックや時刻表なんてほぼスルーですし、なかなか耳が痛かったです💦続編もあるので近いうちにまた読んでレビュー上げますね。

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イアン
★★★★★★★★☆☆メフィスト賞を受賞した森博嗣のS&Mシリーズ第1段。15年間隔離された天才プログラマ・真賀田四季の研究室から、四肢が切断された遺体が発見された。厳重な監視下で如何にして彼女は殺され、犯人は姿を消したのか。不可解な密室殺人の謎をN大助教授・犀川と女子大生・萌絵が追う。緻密に計算されたトリック、終盤に回収されるタイトルの意味には美しさすら感じる。VR、指紋認証、チャットなど時代を先取りしたテクノロジーの描写に驚く一方で、犀川の喫煙率の高さだけが本作の舞台が平成初期であることを物語っていた。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆デビュー作『妖の華』の前日譚となる妖シリーズ第2弾。闇に紛れ生き血をすする〝闇神〟として400年余りの時を生きる紅鈴。ヤクザの情報屋・圭一を助けたのを機に相棒・欣治と3人で共同生活を始めるが、やがて日本中を揺るがす抗争に巻き込まれ…。警察や暴力団幹部の視点を交えながら、圧倒的な臨場感と暴力描写、そして思わずニヤけてしまうようなやり取りで読者の心を鷲掴みにする。前作が読了済みの場合、既に判明しているプロットをなぞるだけの印象が否めないため、『妖の華』より先に本作を読むことをお勧めしたい。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★☆☆☆☆右肩に秘密を抱える探偵がユニークな人面瘡シリーズ第2弾。長崎の沖合に浮かぶ通称・人面島。大地主である村長の死去に伴い相続財産の鑑定のため島を訪れた三津木だったが、その直後から相続人が次々と殺され…。不可解な密室殺人、親族間の因縁、嵐の孤島、隠れキリシタンの財宝伝説…。閉鎖的なムラ社会の雰囲気も相まって、横溝的世界観は前作以上だ。闇に紛れる暗殺者は何者なのか。ラストで明かされる意外な事実とは。「七面鳥」と字面が似ているせいか、しばらく本書のタイトルを「人面鳥」だと思い込んでいたのは内緒。
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イアン
★★★★★★★☆☆☆本屋大賞にノミネートされた知念実希人のミステリ児童書。夜のプールに突如現れた無数の金魚。小学4年の陸・天馬・美鈴の3人(通称ミステリトリオ)は、不可解な事件の謎を追うが…。誰が何の目的で金魚を放したのか。倒れた地蔵との関係は。提示された伏線からロジックで真相を組み立てる過程はまさに王道ミステリ。文量は短編1編程度と大人が期待して読むと物足りないが、小学3年の娘曰く「おしり探偵より10倍面白い」らしい。某名探偵を彷彿とさせるフォルムだが、こちらは殺人も黒ずくめの組織も登場しない安心設計。
CABIN
2024/06/08 22:09

児童書と言いながらも、細かいところまでよく考えられたミステリー本だと思いました😁

イアン
2024/06/09 10:09

CABINさん、ちゃんと読者に対する挑戦状も付いてますしね。ミステリ入門編としては最適だと思います^0^

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イアン
★★★★★★★☆☆☆結婚を題材とした貫井徳郎の短編集。公園デビューに失敗し孤独な子育てを強いられる杏子。新聞の投稿で知り合ったママ友と親交を深めるが…(「誘われる」)。「結婚」にまつわる8編が収録されているが、その言葉から連想される幸福感は微塵もなく、描かれるのは後悔、狂気、憎悪、恐怖など人間のネガティブな一面ばかり。いずれも短い中にゾッとするようなオチがあり、コストパフォーマンスは高い。かつてフランスの詩人ボードレールは「結婚は人生の墓場である」と言ったが、それを証明するような貫井流の世にも奇妙な物語。
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イアン
★★★★★★★☆☆☆表紙のイラストが爽やかな辻村深月の青春小説。瀬戸内海に浮かぶ冴島。風光明媚なこの地に暮らす朱里ら4人の高校生は、卒業を機に離れ離れになる。本土への憧れと島への愛着に揺れる彼らの日常を、様々な人々との出会いと共に描く。幻の脚本、差出人不明の招待状、テレビ取材に端を発した村長との対立など中盤まではまとまりを欠いた印象を受けたが、そこは辻村深月。散らかしたままでは終わらない。後悔のないようにと懸命に生きる彼らの姿に感銘を受けた一方で、すごろくを無視して読み始めたことを後悔している自分がいる。
CABIN
2024/06/03 23:44

辻村さんは読む順番が難しいですよね。順番について情報を収集しながら読んでます。

イアン
2024/06/04 21:51

CABINさん、作品間のリンクが多い作家さんなので読む順番重要ですね。順番が前後しますが、記憶が残っているうちに『スロウハイツの神様』も読んでみようと思います。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆『汝、星のごとく』の世界観を彩るスピンオフ形式の短編集。前作では脇役でありながら存在感を放った北原先生や編集者の植木と二階堂。暁海や櫂を支えてきた彼らの行動原理の裏側を、透き通るような繊細な筆致で描き出す。なぜ北原先生はこれほど他人に献身的でいられるのか。月に1度愛人に会いに行く理由とは。前作では明かされなかった真実を様々な視点から補完してみせる。それは続編というより完結編のニュアンスが強いかもしれない。花火のような熱はなくとも、海のような大らかさで包み込む北原先生の愛が印象的だった。
Vanc
2024/06/02 21:10

ナイスレビューですね。先月、一作目を読み終えて、感動を貰いました。次作があると知り、図書館本予約するも、約1年半先になりそうです。気長に待ちます。

イアン
2024/06/03 20:26

Vancさん、1年半…それは果てしないですね(笑) 『汝、星のごとく』の記憶が残っている方が楽しめると思うので、直前に再読するかあらすじを抑え直してから読むことをお勧めします!

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/11(1632日経過)
記録初日
2020/03/12(1662日経過)
読んだ本
573冊(1日平均0.34冊)
読んだページ
221633ページ(1日平均133ページ)
感想・レビュー
573件(投稿率100.0%)
本棚
45棚
性別
現住所
三重県
自己紹介

読書を好きになったきっかけは、小学生の頃に読んだ東野圭吾の『むかし僕が死んだ家』
それまで勉強の対象でしかなかった「読書」というものの素晴らしさに気付いた瞬間でもありました。

以来、ミステリを中心に本を読み漁ってきましたが、2020年4月読書メーター登録してからは、読書自体に加えてレビューを書くことやレビューに対する反応に新たな楽しみを見出すようになりました。

好きな作家は、東野圭吾、誉田哲也、米澤穂信、雫井脩介、伊坂幸太郎、伊岡瞬、柚月裕子、中山七里、道尾秀介、辻村深月、葉真中顕、染井為人など。(敬称略)

レビュー掲載にあたっては「完成度」「リーダビリティ」「結末の意外さ」「リアリティ・フェアネス」などから総合的に判断し、独断と偏見で10段階評価しています。

以下は、レビュー掲載にあたっての自分なりのルールです。
①255文字記載する(★評価含む)
②可能な限りネタバレは排除する。
③部分的にでもネタバレを含む場合は必ず【ネタバレあり】を表記する。
④作家名は敬称略とする。
⑤著者へのリスペクトは忘れない。
⑥(読んだ方の)印象に残るレビューを心掛ける。
⑦月に1冊は初読作家の作品を登録する。
⑧直近9冊以内に読んだ作家の作品は登録しない(上下巻は除く)
⑨文学賞は該当作品が3冊以上となったら本棚を作成する。
⑩文庫改題作は必ず明記する。

50冊目『雪冤』大門 剛明(2020.7.15)
100冊目『告白』湊 かなえ(2020.12.13)
150冊目『理由』宮部 みゆき(2021.6.6)
200冊目『慟哭』貫井 徳郎(2021.11.3)
250冊目『何者』朝井 リョウ(2022.4.7)
300冊目『白夜行』東野 圭吾(2022.8.28)
350冊目『絶叫』葉真中 顕(2023.1.21)
400冊目『教場』長岡 弘樹(2023.6.14)
450冊目『爆弾』呉 勝浩(2023.11.7)
500冊目『方舟』夕木 春央(2024.3.16)
550冊目『宝島』真藤 順丈(2024.7.29)

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