
元禄期以降に成立した武家向け教訓書の「武士としては」によるケーススタディが面白すぎる。逃げてくる武士を追う人から「頼む!」と言われて応諾してしまったら、何もしないのも不義理だし、切り捨てて後からトラブルになるケースもあるので、老齢で耳が聞こえないフリをするか、抜刀して戦うフリをしながら横道に逃してやるのが良い、等々、理念上の武士のモラルと公儀の法との折衷が面白い。犯人とはいえ、逃げてきたものを一度藩邸に匿ったら必ず守る必要がある等、中世から続く風習が江戸期でも残ってるのが面白かった。
鎌倉期には伊勢への群行も行われなくなり、後醍醐天皇のあとは南北朝の混乱の中で自然消滅してしまう。斎王を初めて知ったのは源氏物語の六条御息所の娘の話なので平安時代のイメージが強かったが、600年は流石に長い歴史で驚いた。著者の「謎の平安前期」が面白かったので読んだが、内容重複も多かった上、本書は有名な斎王を何人かのエピソードつまみ食いといった形で通史的には読みにくく、少しイマイチだったかな。とはいえ斎宮・斎王への解像度は上がったので読んでよかった。
積ん読は人生の選択肢を増やすと信じてる。小説は少なめ、人文系多めです。今までに読んだ本の登録は諦め、2020年に読んだ本からスタートします。漫画も大好きでよく読み、よく買いますが、登録が追いつかないため、登録しません。
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