10年代からは安保法制や敵基地攻撃能力等日本の国内の法制度の冷戦から積み残した議論はようやく一応の決着をみた。しかし、これからはもっと実践つまりはどのような装備調達を自衛隊はするべきなのか?どのような能力を獲得するべきなのか?そしてその目的はなんとするのか。という議論が行われていかなければならない。しかしながら2024年の衆議院選挙あれだけ防衛通である石破総理、穏健保守を評する野田代表その他野党含めほとんど安全保障の議論は行われてこなかった。つまるところ我々国民がそのような議論していないことによる鏡なのだ
この問題は2つある。日本の自衛隊が今後能力獲得をしていく際に歯止めが効かず必要限度を超えて肥大化していく可能性。2つ目は自衛隊が必要能力を獲得できず有事の際に防衛力整備が間に合わず機能不全に陥る可能性。保守・革新どちらの立場をとったとて軍事について目を向けなくてはならない。もう物好きのオタクの学問であっていい時代は過ぎた。経済と並ぶ争点に本来はなるべきである。そういった視点を養うのに本書は軍事の重要性から陸海空サイバー宇宙それぞれの視点から分析するフレームと日本の状態を知ることができる良書である。
まう。日本語版に訳するに辺り、原著ママとせずとも多少許諾を経て編集側が配慮してほしいところがあり、非常に残念だった。内容としては親衛隊そのものはイメージ通り純血種によるエリートを集めようとするものの組織拡大で徐々に線引きは曖昧になるし、国防軍との人員取り合いで外国人武装SSの人数が多くなる始末。ヒムラーはオカルトにはまるなど中々滑稽な部分も多い。一方でナチスドイツによる民族戦争の中核を占めていたことも確かで、ざっと触れられる戦争犯罪の数々には吐き気がした。(映画炎628を思い出す
この戦いで土佐勢は多大の損害を受け、これからの柱石たる信親も討死する。元親自体はなんとか生き残るものの、天下を、四国統一を、そして未来を託した信親を失い最早脱け殻となってしまった元親。関ヶ原直前に没するが、何ら手を打たず後継者指名の問題も家中に大きな禍根を残しその後長宗我部家は滅亡してしまう。知っていた...知っていたが長宗我部家はこの後が悲しすぎるんだ。大河にならない理由はここにあるだろう。本能寺で信忠が生きていればと同じくらい戸次で信親が生きていればと思う。私のルーツである名字の武士も討死している。
して成長していくなか、田舎の蛮族じみた土佐侍を文化に触れさせ規律を生ませるところも中々に面白い。何度も本書で触れられるところでもあるが、土佐は平安時代にあっては島流しの地であり、今で言えば遠くアフリカに飛ばされるくらいの僻地のような感覚である。一方でそれがただの田舎ではなく、一条家のような中央の公家の下向等もあり文明的な要素も残す。上巻の最後では信長と友好的にとり結んだ関係が崩壊し、いよいよ織田家と長宗我部家は対立していくことになった。しかし、なぜ功名が辻が大河になってこれは大河にならんのか悲しいかな。
においては閻錫山が八路軍の伸長を恐れて、日本軍に接近している。また、特に華北戦線においては八路軍の活躍がめざましい。日本軍は都市部を抑えるものの、郊外農村部を終戦まで抑えれず中共の浸透を許し続けた。現地中国人とも協力し、傀儡軍として活用しようとするものの治安維持以上には利用できなかったようである。一方で中共側は単なる軍ではなく、党・行政・民衆が一体となっており、軍事一本槍の日本は対抗しきれなかった。たとえ太平洋戦争による戦局悪化がなくともベトナム戦争のようになったのは間違いないだろう。黄河のある河南省では
黄河を国府側が決壊、日本軍の侵攻を防ぐことを企図した。しかし、この影響で避難民は100万以上大量の死傷者を発生させた点は見逃せない。また蝗害や干ばつも重なり当時の河南省の中国人民の苦しみは壮絶なものであることがわかる。泥沼の日中戦争に勝ち目はあったのか?
れた。五分後の世界とあるように何故かこの世界に迷い混んだ主人公小田切の時計は、五分後になっている。この表現がラストで回収されるのは思わず唸らされた。間違いなく現実日本を痛烈に風刺しており、本物の日本として戦いきったアンダーグラウンドと家畜とかした非国民村は現代日本を指しているように思われる。一方で保守的な思想でアンダーグラウンドを礼賛するわけではなく、在日二世や部落出身者がアンダーグラウンド差別されていない一方で旧華族などがいる非国民村では村社会の差別が息づいている。痛烈な風刺だ。
いるのはとても恐ろしく感じた。(強姦は軍法会議ものなので、発覚を恐れた兵士によって高確率で殺害される)また、山間部への避難、逃走経路の隠匿など正直戦時に訓練を受けていない一般市民にはとても厳しい現実が待ち受けているだろう...他テロへの対応はナイフにたいしてはリュックを体に接着して防御する(空間を空けて腕を突っ張るとその部分を切られる)など戦時以外にも役立つ情報がある。活用するような場面は御免だが、こういった視点も重要だなと薄暗い気持ちになりつつ読んだ。
軍事史や歴史の文脈で知っていることは多いものの、一般市民として自分が介在し立ち向かうことを想像しながら読んだので正直吐きそうな重圧を感じた。戦争なんて、もっというと日本が戦場になることだけは勘弁してほしい。
農民、理不尽な死と向き合いながらも生きていく姿には哀愁を感じた。ただ、限られた時の中を生きる。自らの命の使い道を心得ているというような正に「武士道」然とした物語は美しい。
むしろ増えていく一方であり、45年に51ヶ国の原加盟国で設立された国連の加盟国は現在では190ヵ国を優に越える。そのような時代にあっては多数の諸邦を抱えた神聖ローマ帝国の歩みは十分に歴史的な参照できるものだと改めて感じた。最後の神聖ローマ帝国の解体は皇帝が討ち取られるでも劇的な首都陥落で滅亡したビザンツ帝国のようでもなく皇帝位の放棄によって解体されたのは非常におもしろくかつ、消え行く中世国家への哀愁を感じた。
大学を経て出版社にて働くペーペーの社会人です。
元々読書好きで蔵書が600は冊ほどになりました。なお全部読んでいる訳では無いので積読は溜まる一方です。
好きな、ブームなジャンル
歴史(近現代史中心)、国際政治、国際法、憲法、刑法、刑事訴訟、法地方自治、政治、安全保障、人道法、人類史(サピエンス全史のような)、トランスヒューマニズム....など人文社会科学分野が主な範囲です。
好きな作家は
森見登美彦、司馬遼太郎、佐藤大輔、谷崎潤一郎、星新一など
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農民、理不尽な死と向き合いながらも生きていく姿には哀愁を感じた。ただ、限られた時の中を生きる。自らの命の使い道を心得ているというような正に「武士道」然とした物語は美しい。