平野啓一郎3冊目。『ある男』と『私とは何か』ですっかりハマり、しっかりとしたテーマにさまざまな社会問題も絡めて、三島由紀夫みたいな格調高い文章を書く作者が、40前後の男女の恋愛という軽く思えるテーマをどう書いたのか気になって手に取った。スタイルはそのままでまったく軽薄じゃない。イラク戦争、原爆みたいなものも取り上げてる。でも重苦しくなく、先の展開が気になりすぎてなんならノンストップで読まされた。平野啓一郎やっぱり好き。/蒔野と洋子みたいに、教養とユーモアと優しさがある大人、かっこいい。憧れる。

平野啓一郎3冊目。『ある男』と『私とは何か』ですっかりハマり、しっかりとしたテーマにさまざまな社会問題も絡めて、三島由紀夫みたいな格調高い文章を書く作者が、40前後の男女の恋愛という軽く思えるテーマをどう書いたのか気になって手に取った。スタイルはそのままでまったく軽薄じゃない。イラク戦争、原爆みたいなものも取り上げてる。でも重苦しくなく、先の展開が気になりすぎてなんならノンストップで読まされた。平野啓一郎やっぱり好き。/蒔野と洋子みたいに、教養とユーモアと優しさがある大人、かっこいい。憧れる。

幼少期に周りの大人から虐待を受け、恋愛やセックスのような人間を産むことに向かっていく行為、それを前提とする社会(『工場』)に拒否感を持つようになった主人公は、自分が『地球星人』ではないと考えるようになる。/村田沙耶香は3作目。色んなところに散りばめられた小さな違和感がどんどん大きくなっていって爆発するストーリーと、常識や価値観が揺さぶられるこの感覚が癖になる。特に最後のシーン、読者の体調によっては吐き気催すかも。。/読んでる間、『正欲』『美しい星』映画『ガタカ』とか色んな作品が頭に思い浮かんだ。

朝井リョウ10周年記念「白版」。グサグサきた「黒版」の『正欲』に比べて優しそうだなと思って手に取らずにいたけど、友達に激推しされて読んでみた。とんだ誤解だった。めっちゃ考えさせられる。刺さる、というのとは違うけど読み終えたあとに問いが残されるような本。面白かった！質と量、正道と邪道、プロとアマ、内容それ自体とその他、新しいものと古き良きもの、、色んな対立軸が示される。この小説では映画/映像とレストランの世界が出てくるけど、あらゆる物事に共通して当てはまるものだと思う。もう一回読み直して考えを深めたいし、→