西田敏行さんの訃報に茫然としていたところへ追い討ちをかけるように…中川李枝子さん、本当に本当にありがとうございました。百合子さんに会えたら、またお話を作るのかな。そうしたら、自分もいつか其方へ行く時の楽しみが出来そうです。
登場動物:蝸牛・赤手蟹・蛇・百足・団子虫・青蛙・屁放虫(亀虫)・黄金虫・蟇・蟷螂・北黄蝶・岩燕 時折此れ等の生物の童謡が載っているのも良い。 本文中紹介書籍:清少納言『枕草子』、松尾亮太『考えるナメクジ』、足立則夫『ナメクジの言い分』、宇高寛子『チャコウラさんの秘密を知りたい!ナメクジの話』、マメクジラ祖父『ナメクジにも骨がある』『ナメクジをなめるな』
にしても、たった一人の人を歓迎する為に山羊を買い家族全員の服を新調し、帰ってきたスマイル(イェミシ)叔母もたった一人で大家族一人ひとりのみならず他所で暮らす親戚や隣近所に迄土産を買うって凄い。だが叔母さん柔軟で素敵。アンナはこの後カナダに行って、寒さとホームシックで泣いて帰ってくる気がするなあw中学年〜
アンナ達はスマイル叔母帰省時皆同じストライプの生地で服を新調。 BBC番組「ソーイング・ビー」シーズン9(2023放送/NHKEテレ版7 2024)第3回にナイジェリアのデザイナーバンキー・ククがゲスト審査員登場し、同じく西アフリカシエラレオネにルーツのある出場者ローレン・テッドストーンと一家全員同じ生地で服を作る話になり、その生地を“絆の生地”と言うと述べた。
主人公は解り易く女性的な傲慢な子。だが城ではもっと我儘なエリザベスに仕え、懸命に誠実に働き、元々の勤勉さも相俟って援助者を得てゆく。ロバートぼっちゃまが本当に良い子で、素敵なラストへと余韻を残す。著者はきっとアトリー『時の旅人(英1939)』が好き。今、30年の時を経てこの作品を邦訳して下さった事に感謝。お料理の描写も堪らんです。葡萄の保存方法が凄いこれ本当?〈羊のあぶら〉はラノリンかな。
いや気付いた時点で警察行って正直に話して(そうすると話が展開しないが)!とも思うし、ウィルとケイティの事はこれで良いのか?とも思うし。 恐らく児童文学なのでヘクターが主人公格だが、作者にとっての本当の主人公はトーマスなのではないか。それでも、イギリスのホームレスの実態・支援に目を向けるにもちょっと弱かったかなと。
何処か東欧らしい雰囲気の背景。エマ脚本の人形劇(少年と少女の温度差には笑ったがw)、人形達の満足。そして劇後エマに声を掛けた人。素敵な物語だった。 ただ、ジェーンが早とちりで独り善がりで職務放棄でコソ泥と言えなくも無い辺りが急に俗っぽくなりモヤッとしてしまう。エマとマーサが良い様に解釈してくれたから美しい終幕となったけれども。 ところで「航海すれば後悔する。」の原文が気になって仕方がない。
/「月はだれにも仕えない。」フクロウがいいます。「まさしく月が、王なのだから。」 /「でも、どうして心があるってわかるの?」「なぜなら、歌をきけるからだ。」 /「これからみなに祝福をあたえよう。呪いではなく、祝福を。みなが月と星と太陽を見あげるとき、いつも胸をふるわせるように。広い世界へ冒険に出られるように。そしてどこにいようとも、後悔することなく愛せるように。それがいちばんのよろこびであるために。」
ところで、山小屋の食堂ってビール飲めるんですね。自分も酒飲みではあるが、何となく高山に登る人達は万事に備え下山する迄酒は控えるものだと思い込んでいた。
虫除けハーブスプレーはシトロネラが苦手なのでゼラニウム主体の方が好きなのだがあまり種類無く手に入り難いのが辛い。 17世紀欧州のペストパンデミック時平然と横行した盗賊が飲用したり身体に塗布していたのが、タイム・セージ・ラヴェンダー・ローズマリーのハーブ酢「4人のどろぼうの酢」との事。
全体が黄系セピアがかった色調で春の景色が幻想的。神田堀から玉出橋で曲がり、浜町川〜大川〜豊海橋船番所〜永代橋〜佃島〜浜の御殿〜金杉橋〜増上寺〜麻布一の橋への大舟路。固有名詞だらけなので地元の方々には嬉しい絵本かと。自分は「大江戸今昔めぐり」と言うアプリで位置確認しながら読んだ。 巻末注釈、オランダ-日本航路、カピタン江戸参府の様子図。
オランウータンは最大の樹上性哺乳類、世界の大型類人猿4種とはオランウータンの他ゴリラ・チンパンジー・ボノボとの事。ボノボ知らんなと思ったら、今日本の動物園には居ない様。 前川さんの絵本は写真が本当に素晴らしいが、何れも文章は「動物を見つめるオレ」主体。勿論きっかけや取材過程、主観等も知りたいが、それが強過ぎて自分には対象動物そのものの印象が薄れがちになる気が。ただ、この語り掛けの方がより親身に受け止められる方も居るだろうとは思う。
自分も好きで持っているが、文が長いのと絵が若干細かかったり色一色で見え難かったりでなかなか使えなかった絵本。ラストの町の配色が素晴らしく、「うん、まったく もうしぶんのない よい ながめじゃ」
ジンはちょっと極端だが、平気でポイ捨てする人以外は皆結構思っているのではないかな。一人でやる勇気が無かったり良い子ぶりっ子だと思われるのが怖いだけで、綺麗な地球が見たければ一人ひとりの意識が大切な事は理解している筈だから。 読んでいて嫌悪感は抱かなかったので小学生にはストレートに届く話かもしれない。ただ真似されると周囲が戸惑いそう。 ところでジンとは「塵」だろうか。恩田陸『蜜蜂と遠雷』の塵を思い出したので。
都合良く使う癖に子どもの都合は無視する。過保護と言うより過干渉。しかし何だジュリア良い子じゃん拗ねてただけかい。“オラレ”は「はい・そうだ・いいか・そうだな・もちろん」等色々な意味を持つスペイン語との事。日本語なら「よっしゃ」に近いかなと思ったり。“ミーハ(私の娘)”等時折スペイン語を意味も添えずに其の儘片仮名で表示するのに慣れなかった。 アメリカでキッチンカーを営む人の多くは新移民との事。実は自分もキッチンカーで買うのは衛生面から抵抗がある。が、近隣のタコス屋さん探してしまったw今度行こう。
専門学校で『動物用義肢装具の有用性について』と言う卒論提出した島田さん。人間義肢装具会社所属時チワワのコルセットを作った澤邦彦獣医師から指導を受け、動物義肢装具士は獣医師の補佐をする仕事と認識していったそう。その連携プレーが素晴らしい。巻頭カラー写真頁にはポニー・兎・羊・犬鷲・狸の義肢や補助器具、ギプス等の例も。スバルが散歩中排尿時義足を軸にしたり寝そべる時義足側を下にしたり、完全に義足を信頼している姿に感動。 にしても人間が義足着けていたら良かったねと思うのに、動物だと可哀想だと思う人が居るのは何故だ。
瀬田版では知っている話だと淡々と聞いて最後のシーンで「ええ〜!」「かわいそう」と騒いでいた憶え。此方では、フウフウフウ→プウプウプウ→ブウブウブウの累積に笑い、3匹めの小豚の3度の出し抜きに「かしこいじゃん!」と感心。ただ予め、有名な昔話ですが皆さんの知っている話とは少し違うかも知れず此方が元々のお話です、と告げてから読んだのだが、ラストはやはり絶句する子、「にくしょくじゃん!(そうですが?)」と叫ぶ子も。こうなったら毎年読んだろかな。 この後正高もとこ『どんぐりころちゃん』
コラムは小学生に身近な道具18の用途・由来等。 地図記号の交番・警察署は警棒を交差させた形。神主さんが振るのは大麻(おおぬさ)、議長や裁判長が使うハンマーはギャベル、点滴を下げるのはイルリガートル台、土器等の形を測り写し取るのは真弧(まこ)。 図書館からはブックトラック登場。
ただ若干モヤッともする。問題提起は有難いが此方は無知なだけで別に悪くは無いのに矢鱈罪悪感を感じたし、ヤングケアラーは可哀想では無いと言いつつ自分はヤングケアラーの様に可哀想ではないと言うし、テクノロジーが発達すればする程民間への一方的な要求も厳しくなるし、障碍テーマコンテンツ制作に当事者が居れば“感動ポルノ”にならないかと言えばそうでは無いと思うし、マイノリティ当事者の気持ちは解って欲しがるのにそれ以外をマジョリティと位置付けて個々の気持ちを考えようとしないのも差別ではと思う。
日本手話と日本語の文法の違い、SODA(Sibling of Deaf Adults/Children)は初めて知った。ソーダやコーダの結婚の困難性、それによる聴こえない家族の自己否定も辛かった。先天性であれば聾者本人ですら、映画『コーダ あいのうた』の母親のように生まれてくる子が聴こえない子なら良いのにと言う気持ちもあろうが、子どもには自分と同じ苦労をさせたく無いと言う気持ちもあるだろう。お母さんの子守唄を思い出す場面、温かかった。
壺→プラ保存容器→フリーザーバッグが自分には目から鱗。そう言われれば今糠漬けもジッパーバッグで漬けるもんなあ。小学生向けな為かシャーペンは〈ノートとえんぴつ〉項に国産初「早川式繰出鉛筆」のみを小さく紹介。履きものは、昭和は上履きを上に持って来ずにズックをタイトルにしその一つに上履きを入れた方が不自然で無かったのでは。傘はこうして見ても殆ど変化無いな頑張れ日本のテクノロジー。カメラ項にはチェキも入れて欲しかったし、レジのバーコードは平成かと。令和はRFIDやウォークスルーですよ。
スーパー銭湯×バイキングの何でもアリな楽しさを詰め込んだのだろう。親からするとウヘァだし、四次元かな?だし、宮沢賢治『注文の多い料理店』を思い出す世界だが、実際幼児って湯舟のお湯やプールの水平気で飲むからね。麻生さん独特の構図は相変わらず大変楽しい。裏表紙は綿菓子かな?
「誰かがせっかく作ってくれたものを吐くなんて!」「誰かがせっかく作ってくれたものを残すのと、何が違うの?」何方も洗脳であり強迫観念だ。自分は食べるのは好きだが、小学生の頃は体が小さく食べるのが遅く居残り給食させられていた。食事は大事。だがどうしても辛いなら「たかが食事」と思って良いのだ。美味しいとは?生きるとは?天川さん、ユーモアもあるのに伝えたい事がしっかり胸に突き刺さる。業スーはハラール食材豊富(へー!)。ラストの要望書、素晴らしい!巻末摂食障害相談窓口3所記載。
/食事は「出てくるもの」が基本で、「作る」とか「選ぶ」とか、考えたこともなかった。 /「(ラマワティは豚肉を)『食べられない』んじゃなくて『食べたくない』の。(中略)『食べられない』っていうのは、『食べられた方がいいだろう』っていう、そっち側の考えじゃないかなあ」 /「じゃあなんで食べるの?」「身体に悪いからだよ。決まってんじゃん」 /「私は食べること、あんまり考えずに生きていきたいです」「ええ、だから僕が代わりに考えます」
ネタバレ機能は、否定的な感想しか書けなかった時に使用させて貰っています。
その書籍が好きな方はお読みにならない事をお勧めします。
外国文学の出版年は基本原書初出時。
絵本・昔話は耳で聴く文学だと思うのでなるべく音読を心掛けています。
絵本の対象学年は自分が多人数に読み聞かせる場合、音読時間も読み聞かせの基本に従い読み方もゆっくりな方。
近年黒色人種の方を「アフリカ系アメリカ人」と呼称する動きがありますが、全人類アフリカ起源ですしアメリカ人でない方もいらっしゃるし、何よりレビューの字数制限的にきついんじゃあ!と言う事で、「黒人」書きする事は今後も多いと思います。不快に思われる方はごめんなさい。
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