
特に印象的だったのは、こうした偏見が当事者だけでなく家族にも罪悪感として内在化され、治療の妨げになりうる点である。本書は偏見の修正の重要性を示し、家族を責めるのではなく支援の担い手として位置づけている。 モーズレイ病院では家族ユニットを治療の基盤とし、本マニュアルはその意義を丁寧に説明し、治療を円滑に進めるために作成されている。家族を原因ではなく回復の資源として捉える視点は、従来のイメージを大きく転換させるものであった。
一方、前考慮期から考慮期にかけては、行動(サイ、イルカ、カンガルー)および感情(クラゲ、セントバーナード、ダチョウ)に自覚的になることが重要であり、同時に変化を無理に強いることは避ける必要がある。 基本的な姿勢は、「それ(変容)ができるのはあなた一人。しかし、一人ではできない。」というものである。すなわち、対話を通じて患者自身に行動変容のための舞台を提供することであり、変化を強要・強制するものではない。
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