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2024年2月の読書メーターまとめ

定年なりたておじさん
読んだ本
10
読んだページ
3607ページ
感想・レビュー
10
ナイス
1262ナイス

2024年2月に読んだ本
10

2024年2月のお気に入られ登録
1

  • ミッキーラブ

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

定年なりたておじさん
ネタバレ「逃亡刑事」に続き、中山七里33番目の作品「護られなかった者たちへ」を読了。社会システムの矛盾をテーマにした、ここ数冊の集大成のような作品であり、400頁以上も読者をミスリードし大胆な叙述トリックに嵌める筆力も圧巻でした。東日本大震災と憲法25条(生存権)で護られなかった者たちの理不尽さと不条理さが生々しく表現されており心震えました。欲を言えば、特に最近の七里作品は事前の入念な現場取材が決定的に不足しているのか、リアリティに欠ける部分が多く、社会派小説ではかなり致命的です。多作、多忙は理由になりませんね。
が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
10

定年なりたておじさん
ネタバレ「護られなかった者たちへ」に続き、中山七里34番目の作品「悪徳の輪舞曲(ロンド)」を読了。御子柴礼司シリーズ第4弾ですね。いつもながらの悪徳リーガルサスペンスで、今回は倒叙ミステリかな?と思いながら読み進めていったら、そんなはずもなくやっぱり大どんでん返しでした。もちろんこれは七里の代名詞なので文句を言う筋合いでもないのだが、正直少し飽きてきた。大どんでん返しに固執し過ぎるのも考えもので、読後に心に残るものが今ひとつ足りない。この作品も、一番の被害者は妹の梓であり、梓の心の中に深く入っていってほしかった。
が「ナイス!」と言っています。
定年なりたておじさん
ネタバレ「逃亡刑事」に続き、中山七里33番目の作品「護られなかった者たちへ」を読了。社会システムの矛盾をテーマにした、ここ数冊の集大成のような作品であり、400頁以上も読者をミスリードし大胆な叙述トリックに嵌める筆力も圧巻でした。東日本大震災と憲法25条(生存権)で護られなかった者たちの理不尽さと不条理さが生々しく表現されており心震えました。欲を言えば、特に最近の七里作品は事前の入念な現場取材が決定的に不足しているのか、リアリティに欠ける部分が多く、社会派小説ではかなり致命的です。多作、多忙は理由になりませんね。
が「ナイス!」と言っています。
定年なりたておじさん
ネタバレ「ワルツを踊ろう」に続き、中山七里32番目の作品「逃亡刑事」を読了。グロさもクラシック音楽も重厚なテーマもリアリティも無縁の逃亡劇エンタメ小説です。主人公は高頭冴子警部、別名千葉県警のアマゾネス、又はキャサリン、又は原発刑事(便利だが近くに置いておきたくないって、ネメシスの使者の渡瀬警部と同じだろ!)。前半に出てくる優しく親切そうな人間が最後に大どんでん返しになるのは定番ですね。相棒の少年御堂猛と宏龍会No.3の山崎岳海、大阪A地区の佐古ジイなど、愛すべき脇役のお陰でスリリングでハートフルな仕上がりです。
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定年なりたておじさん
ネタバレ「ネメシスの使者」に続き、中山七里31番目の作品「ワルツを踊ろう」を読了。幻冬舎の「魔女は甦る」「ヒートアップ」に続く、グログロ小説第3弾ですね。〈美しく青きドナウ〉を聴きながら死体の上でワルツを踊るというクラシック音楽を愚弄するシーンなど、前2作品よりも更にえげつないです。なぜこういう小説を執筆するのか不思議でならない。中山七里は一里から七里まで7人が交代で書いているという都市伝説も信憑性を増す。この本の裏表紙の紹介文には「著者史上最狂ミステリ」とあるが、『著者史上最低』の間違いでしょう。失礼しました。
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定年なりたておじさん
ネタバレ「ドクター・デスの遺産」に続き、中山七里30番目の作品「ネメシスの使者」を読了。個人的には過去作品の中で一推しかな。前作の安楽死の是非に続き今作は死刑の是非。テーマとしてはやや使い古された感があるが、そこは七里の筆力。私憤、公憤、悲憤、憂憤、義憤、怨憤の6話の中に、死刑を語る上で不可避な復讐、更生、被害者や加害者の家族の苦悩などがてんこ盛りで読み応えがあります。正体不明の渡瀬警部、息子(洋介)の時と同じ轍を踏む岬次席検事など登場人物も豪華。義憤から怨憤への流れも見事。ネメシスの使者か・・・なかなか奥深い。
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定年なりたておじさん
ネタバレ「秋山善吉工務店」に続き、中山七里29番目の作品「ドクター・デスの遺産」を読了。これは刑事犬養隼人シリーズ第4弾であり、積極的安楽死の是非という究極的な人間の尊厳や、死ぬ権利という宗教や信条、文化によって大きく左右される難問に真っ向から切り込んだ問題作です。この難題に対し、難病の娘(沙耶香)を持つ犬養刑事の苦悩と苦渋の決断、卓越した叙述トリックを駆使し息もつかせず読ませる筆力は圧巻でした。私も含めて誰しもドクター・デスに成り得る可能性はあるわけで、絶対にそう成らないと言い切れる自信が、今の自分には無い。
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定年なりたておじさん
ネタバレ「翼がなくても」に続き、中山七里28番目の作品「秋山善吉工務店」を読了。こちらは光文社「小説宝石」で2014~15年の連載小説で、ほぼ同時期に小学舘「きらら」連載の「セイレーンの懺悔」と執筆時期がかぶるので、両方に宮藤刑事が登場するのも納得です。(こちらでは若干ポンコツですが)内容としては、スラスラ読める昭和のアニメ&ホームドラマ調ですが、そこに平成のいじめや脱法ハーブ、カスハラ、ニートなどの社会性を散りばめ、最後はハートフルな家族愛で締めるあたりは流石です。でも80歳で100kg超えの机投げは無理かな?
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定年なりたておじさん
ネタバレ「セイレーンの懺悔」に続き、中山七里27番目の作品「翼がなくても」を読了。刑事犬養隼人、弁護士御子柴礼司など、お馴染みの主役級が繰り広げるストーリーは、出版社を超えたリンクが得意な七里の真骨頂です。人間的に未熟な設定の主人公(沙良)の心の成長とともに、事件が思わぬ展開で解決していくのも彼ならでは。そしてピアノ演奏をパラ陸上に置き換え、見事に描写していく筆力も流石。200m走独特の奥深さを知り堪能しました。ミステリとしては伏線の張り方、回収の仕方がかなり雑で残念ですが、それを上回る七里ワールド全開作品です。
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定年なりたておじさん
ネタバレ「ヒポクラテスの憂鬱」に続き、中山七里26番目の作品「セイレーンの懺悔」を読了。常々、警察とマスコミの関係や考え方に疑問を持っていましたが、この一冊を読んで溜飲が下がりました。最近は「文春砲」など芸能スクープが激しく、私も「当事者たちの哀しみを娯楽にしているセイレーン」の一人なのかもしれないと思うとゾッとするし、匿名でのSNS攻撃も含めると、一億総評論家、総マスゴミに成り下がっていることは事実。報道の仕事に限らず自分の仕事に矜持を持てるか否かは永遠の課題であり、私も41年間を振り返り茫然自失の状態です。
が「ナイス!」と言っています。
定年なりたておじさん
ネタバレ「作家刑事毒島」に続き、中山七里25番目の作品「ヒポクラテスの憂鬱」を読了。ヒポクラテスシリーズ第2弾、6作品から成る連作短編集です。相変わらずの光崎教授、キャシー准教授に、研修医から助教に昇進した栂野真琴と埼玉県警捜査一課古手川和也刑事たちが繰り広げる、ドタバタ法医学ミステリです。祥伝社さまのコンセプトどおり、重い重いテーマを軽妙に快活に、お色気の味付けも忘れず、見事に大衆向けの娯楽小説に仕上がっています。正直レビューするほどの作品は特になく、あっという間に読み終えてしまい、暇つぶしにはもってこいです。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/08/18(954日経過)
記録初日
2021/08/18(954日経過)
読んだ本
280冊(1日平均0.29冊)
読んだページ
112627ページ(1日平均118ページ)
感想・レビュー
278件(投稿率99.3%)
本棚
4棚
性別
年齢
3歳
血液型
AB型
現住所
埼玉県
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