無粋ながら。現在の研究では、ドレスデン爆撃の死者は2万5000人程度とされ、「ヒロシマ以上の悲劇」とは言えない。また、子供ばかりが従軍したという「子供十字軍」のイメージも誤りとされている。それでも、この本の価値は大きく損なわれることはあるまいが。
長氏のやや保守的な「健全」観。恐らく立派な人なのだろうし、何より現場を知っている人なので自分のような外野がヤイヤイ言うことではないのだが、伝統行事など「同じ目標に向かって本気で協力し合う」ことで「共感性や協調性を養う」とか、「性格と人格」に関する雑な語り方にも見られるように、ちょっと古くさい感じで、馴染めなかった少年たちも多かったんじゃないかと思った。
なお、上記の「同世代」というのは、実は究極超人あ~るのリアルタイム世代ではないのだ。恐らく筆者も中学・高校時代にあ~ると出会い、著書にネタを仕込んでしまうほどに影響を受けたのだな、と推測できる部分が共感できる、ということです。
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