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2024年3月の読書メーターまとめ

さぶろうの領土
読んだ本
5
読んだページ
1209ページ
感想・レビュー
5
ナイス
32ナイス

2024年3月に読んだ本
5

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

さぶろうの領土
読んでいて意外と理解できるという感覚と、あれ?やっぱりよくわかんないという感覚が交互にやってくる。 読了後も、理解できた気がしてたけど、感想書こうとするとやっぱり全然わかってない気がする。手が届きそうで、手が届かない絶妙な難解さで、何度も読みたくなる魔力がある。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
5

さぶろうの領土
読むと、少し感情が沈んでいくような12の短編からなる物語集。劇的に不快になるとか、物凄く気持ち悪いとかでは無く、一話読むごとに少しずつ感情が沈んでいく。まったく違うタイプの短編と交互に読むと味が出るタイプ。もうあと何話か読みたかった。ボルヘスの『続審問』「カフカとその先駆者たち」で挙げられて興味を持った。・何度出かけようとしても、死ぬまで町から出ることが出来なかった夫婦の話・売春婦に、死別した愛する姉の記憶を重ねる話・目が見えるように”なってしまった”盲目の乞食の話。特にこの三つが印象深かった
が「ナイス!」と言っています。
さぶろうの領土
「なんだかひどく大切な事をあっさり見過ごしていたわが身の愚かさに、悔しい思いをしたものだった」語り手のこの言葉こそまさに、私がこの本を読んで抱いた感情そのものだった。堀江敏幸という人の作品を読むと感じる事がある。それは【その言葉が持つ意味よりも、その言葉が持つイメージを大切にしている】という事。著者によるあとがきでの「郊外のざらついた雰囲気を批評寄りの文章がどうしてもはじいてしまう……」という表現を見て、特にそう感じた。
さぶろうの領土
2024/03/24 14:18

本文を読んでいても【言葉】や【出来事】をただの事実としてではなく、それがもたらす感覚を文章として表現しているように感じる。下手くそな私の言葉では何が言いたいのか伝わらないと思いますが、堀江敏幸ならきっとこういうのも上手く表現するんだろうと、そう思うわけです。

が「ナイス!」と言っています。
さぶろうの領土
朝起きると下宿人の死体が転がっていた。家主たちはアンジャッシュよろしく、な会話のすれ違いから、死体を隠蔽するという最悪の選択をしてしまう。死体の処理もままならないうちに、新しい下宿人を招き入れるが、また翌日死体となって転がっていた。一方、隣家ではアスタリスク・クラブという無罪放免となった殺人犯たちが、楽しく共同生活をしていたが、隣家で下宿を始めた新人が音信不通になってしまい不審に思ったリーダーは、別のメンバーを新たに下宿人として送り込む。そしてまた音信不通になってしまう。
さぶろうの領土
2024/03/14 22:53

何をやっても裏目に出る、という歯車が、全員分上手く嚙み合って出来上がりました!みたいなブラックコメディー。あらすじを読んで一番アホっぽいのを次に読もう!と思い立って、積読の中から選んだのがこの本。たまにはこういう何も考えずに読んで楽しめるのも良い。10章の一番最後のセリフがとても良い。この小説を一言で表現するなら、まさにこの一言に集約される。実に気の利いたセリフである

が「ナイス!」と言っています。
さぶろうの領土
読んでいて意外と理解できるという感覚と、あれ?やっぱりよくわかんないという感覚が交互にやってくる。 読了後も、理解できた気がしてたけど、感想書こうとするとやっぱり全然わかってない気がする。手が届きそうで、手が届かない絶妙な難解さで、何度も読みたくなる魔力がある。
が「ナイス!」と言っています。
さぶろうの領土
ネタバレ九つの作品からなる短篇集。シンプルで読みやすい作品や、少し難解で解釈に深みがある作品、設定がトリッキーな作品と、多彩で読みごたえがあった。仕事が忙しく、しばらく読書が出来てなかったから物語に入り込めるか不安だったけど、ムーミンを頼って正解だった。普段は『ぞっとする話』『この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ』みたいなハイコンテクストな始まり方をする作品を好きになる傾向が多いのに、今回は『世界でいちばんさいごのりゅう』という、短篇集の中でも最もわかりやすく読みやすい作品が特に印象に残った。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/12/07(870日経過)
記録初日
2020/12/09(1233日経過)
読んだ本
219冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
58011ページ(1日平均47ページ)
感想・レビュー
178件(投稿率81.3%)
本棚
13棚
性別
年齢
38歳
自己紹介

〇感想について
なるべく255文字で、1コメント欄に収まるように書くようにしています。
(最近は破りがち)
追記:最近はだいたい収まってない
たまに追記や注釈を書いたり、コメント欄であそぶ時は別。
そのため作品全体の感想では無く、一部にフォーカスをあてた感想が多くなると思います。
作者が伝えたい事や作品のテーマよりも、自分の心に1番残ったもの、印象に残ったものを書いていくので、かなり個人的で感覚的な感想になると思います。作品への登録者が少なく、有用な感想が少ない作品に関しては極力概要が分かる感想を書きます


歴史、民族、地理、文化、生き物、鳥、などの本を手に取りやすい傾向。(あまり難しくないもの)
小説は国内外の聞いた事のあるタイトルをとりあえず読む感じです。

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