引きこもりの田中さんが外に出ていたことに驚き。 この記者はとにかく不愉快な奴で、実際にいるんだろうなあと思わせるところがやはり伊坂幸太郎。とはいっても、面白いけども一巻に比べると…どうも劇的なオチにはならないというか。大桑さん達は魅力的だったので、そういう組織の怖い人達の比重が高い話が読みたい。

引きこもりの田中さんが外に出ていたことに驚き。 この記者はとにかく不愉快な奴で、実際にいるんだろうなあと思わせるところがやはり伊坂幸太郎。とはいっても、面白いけども一巻に比べると…どうも劇的なオチにはならないというか。大桑さん達は魅力的だったので、そういう組織の怖い人達の比重が高い話が読みたい。

タイトルがあまりに吸引力強すぎた。これ、ことあるごとに「貴方はバカでブスで貧乏だから…」と本気で100回くらいは言われてるんですが、これ作者自身も自分のことをそう言ってるんですよ。でも経歴が英米文学の研究者、教授、翻訳者などなど貴女がバカでブスで貧乏なら他の誰が⁇となる。基本的にめっちゃハードルが高いだけです。 美人なら顔やスタイルだけで食っていけるのが基準だからそら私はブスでバカで貧乏です…となる。まあそのまま生きていく上で困らない人（そんな人ほぼいないよね？）以外は皆読んでもいい。

期待していた毛利輝元と南の方の恋愛事情が加筆されていてニマニマしながら読みました！南の方、古典的なツンデレタイプだったのね。 ああいう、自分が嫌いなキャラクターが奮起して変わっていくことで色々なものを勝ち得ていく展開大好きなので、南の方が「以前のあなた嫌いでした（今は好きよ）」って言ってるのとか本当に感無量。 話してるうちに段々距離が縮まっていって、満更でもない、いやよいやよも好きのうち、そばにいて！となっていくの大変可愛いしニヤついてしまう。 最初が顔も見たくないと背ける位だっただけに…。

物持ちがいい方、ちゃんと綺麗に手入れしてある方は憧れるな。このシリーズの中でこの巻が一番好きかもしれない。成熟してる感じ。

厭な話を読んだ。恐らくSNSで適当に興味を引かれた小説で、予約したは良いが忘れていた頃に手元に届く。すっかり出会いも何も忘れている。そういう出会い自体が最早この小説にふさわしい。 天人五衰や輪廻転生などをモチーフにしていると思うが、バラバラに見えた話が実は繋がっていて、その中には明らかにカルト宗教の洗脳めいたものもあったり、けれど共通してどこにも救いがないと諦念と絶望を促すものである。神の存在を確かめたいと、瀆神的な露悪行為を繰り返すなど。その心情が分かるだけに厭な話ばかりだ。一応褒めている。

様々な美術館、私はついつい特別展がある時にしか行かないがその美術館の要は何といっても常設展であるということを改めて思い知った。 学芸員の方のこだわりや美術品の見方など、知れば知るほど実際に見て訪ねてみたくなるお話ばかり。対話式なので読みやすい。そして、刀剣乱舞を嗜む審神者達にはトーハクという言葉は耳慣れたものだろうがその東京国立博物館はこの本のトップバッターであり、なんか…ゆるい笑 そのお陰で肩肘張らずに楽しく読めた笑 鳥獣戯画のコラムや、美術館を翔る藤田嗣治（どの美術館にも作品がある⁇）

エドガーアランポーの黒猫、今読むとこの主人公の男が自業自得すぎるというか、寧ろもっと重い罪があって然るべきとしか思えない。こいつこそが壁の中に生き埋めにされるべき。 そして一度読んだはずなのに驚いたのが、黒猫は二匹いたという事。