『向日葵の咲かない夏』から道尾秀介さんを読み始めたため、あまりの読みやすさに驚きました。文章も、展開もとても読みやすかったです。展開の読みやすさですが、陳腐であるとか平易であるというよりも、「〇〇ということかな」「それとも△△の説も…」というように楽しく予想がたてられたという意味合いです。解釈はそれぞれですが、私の中ではハッピーエンドでよかった。

大正ロマンの香りを感じさせつつ、ゴシックでグロテスクな場面も容赦なく用意されている。にもかかわらず、顔をしかめるほどの不快感もなくさらっと読み進めてしまえるのは描写の妙。戯曲『サロメ』が好きなのもあり、楽しく読めた。

『向日葵の咲かない夏』から道尾秀介さんを読み始めたため、あまりの読みやすさに驚きました。文章も、展開もとても読みやすかったです。展開の読みやすさですが、陳腐であるとか平易であるというよりも、「〇〇ということかな」「それとも△△の説も…」というように楽しく予想がたてられたという意味合いです。解釈はそれぞれですが、私の中ではハッピーエンドでよかった。

そうかなーって思いながら読んで、最後には やはりなー！あっちゃぁ………！と思わされました。なるべくして成った展開、顛末だとは思いますがなんとも割り切り難い。正義も、対の側から見ると悪でしかないということですよね。 それにしてもあのボンクラ野郎はさぁ…………ほんと何やってんの………。

ドキドキして読ませてもらいました。 このシリーズには珍しく手に汗握る臨場感と焦燥感が……。特に最後の章は、ページを繰るのにもハラハラさせられました。 富次郎さんの成長も、喜ばしいですね