しがないサービスウーマン(25)です。
たくさんお気に入られたいです(?)
森博嗣先生のS&Mシリーズに魅せられて…
暇さえあれば本の虫をしています(現実から逃れられる最強の手段を手にしてしまった!)
世界史やり直したい、
満員電車が苦手なので読書
をして毎日異世界にトリップしています。※自己啓発などは決して読んではいけないと妹に忠告されました。笑
「共感」できることが、生きている実感であり、幸せなんだと思っています。ここでは、共感や共有できる方と出会えて嬉しいです。
主に哲学や精神分析、社会学に興味があり、人間や社会について深堀りしています。
仕事は前職では長らく金融機関で、今は???です。
https://note.com/vivid_roses726
1960年、東京・池袋に生まれ、子どもの頃は埼玉・所沢市の山口・小手指で過ごしました。現在は、花と雛人形の町として知られる埼玉県鴻巣市に在住しています。
38年間勤めた仕事を2021年3月に定年退職し、長年心の中に温めてきた思いや、散歩・鉄道・音楽・
本・特撮・怪獣などの趣味、文学・環境・経済・福祉等に関する各種講演会・セミナーへの参加、そして旧友との再会をきっかけに、新たな表現活動を本格的に開始。
楽天ブログ「虹色のはるかな道 ~子どもの頃から好きだったこと~」や、Facebook・X(旧Twitter)・Instagram・noteへの投稿をもとに、自身で撮影した写真を多く載せたフォトエッセイ『虹色のはるかな道』シリーズ(全10冊)をオンデマンド方式で出版。Amazonと楽天ブックスで販売しています。
また、埼玉・熊谷市の昭和レトロなシェア型書店「太原堂(たいげんどう)」にも棚主のひとりとして参加。「虹色書店」の屋号で,拙著と好きな古書を販売しています。
これらの活動により、多くの皆様とつながり、楽しくお付き合いをさせていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
このたび、私や妻が永年携わってきた、子育てやDV対策等の福祉関係について書いたものをまとめ、シリーズ10冊めとなる『みんな懸命に生きている ~虹色のはるかな道 健康幸せ編~』を作りました。
厳しい現実のなかにも希望はある、人生捨てたものではないとの想いを込めて書いています。
本書で扱っている主なテーマは次のとおりです。
・ 赤ちゃん
・ 子育て
・ 障がい
・ 医療的ケア児
・ インクルーシブ教育
・ 居場所づくり
・ DV被害防止
・ 北朝鮮拉致問題
・ 自治会活動
・ NPO法人活動
・ 地域福祉
・ 心と身体を癒やす健康法「タッチフォーヘルス」
・ 「13トリソミー」で生まれ、0歳5か月でお空へと還っていった孫の拓海くんへの想い
雑誌のページをパラパラとめくるように気軽にごらんくだされば幸いです。
これからも、元気で楽しく生きていこうと思います。
皆さんが歩まれる道にも美しい虹が架かりますように。
拙著一覧は、著者ページからご覧いただけます。
誤字、脱字、多くてごめんなさい。備忘録としてお邪魔させて頂いております。
「なぜ」が世界を変える
一章 死んだ教室
黒板に書かれた公式を、誰も見ていなかった。
春日高校3年B組。窓の外では桜がとっくに散り、五月の風が体育館裏のネットを揺らしている。教室の中は、ノートを枕にした頭と、スマホを膝に隠した手と、どこでもない虚空を
見つめる目ばかりだった。
前任の数学教師、田村が異動になったのは三週間前のことだ。
田村の授業は「板書が速く、説明がない」という様式美で成立していた。公式を写す。問題を解く。答え合わせをする。そのサイクルが三年間、一度もブレたことがない。誰も何も理解していなかったが、誰も何も困っていなかった。定期テストの範囲さえ覚えれば、点数は取れた。
「じゃあ静かにしてろ」
自習監督に来た英語の松本が教卓に文庫本を広げた瞬間、後ろの席の川島涼太は盛大なため息をついた。
「物理も数学も詰んだ。もう諦める」
隣の席の小野寺実が細い声で言った。「受験、どうすんの」
「知らん。文系にする。けど古文も詰んでる」
「それ全部詰んでるじゃん」
「そう。俺の高校生活、詰んでる」
涼太はそのまま腕に顔を埋めた。
扉が開いたのは、そのときだった。
二章 最初の五分間
入ってきた男は、教師にしては若すぎた。
三十代前半だろうか。スーツではなく、白いシャツに黒のスラックスという格好で、持っているのはチョーク一本だけだった。荷物も、教科書も、出席簿さえない。
「あ、田村先生の代わりに来た桐島です。よろしく」
それだけ言って、桐島は黒板の前に立った。
松本がバツの悪そうな顔で文庫本を閉じ、教室から出て行く。誰も桐島を見ていなかった。川島涼太も、顔を腕に埋めたままだった。
桐島は黒板を消すこともなく、静かに言った。
「一個だけ聞かせてください。サイン、コサイン、タンジェント。何のためにあるか、知ってる人」
沈黙。
「知ってる人じゃなくていい。なんとなく聞いたことある説明、なんでもいいです」
最前列の優等生、橘花が恐る恐る手を挙げた。「直角三角形の、辺の比、です」
「そう。それは正しい。」桐島は頷いた。「じゃあ、なんで人類はそんなものを作ったの?」
また沈黙。
涼太は顔を埋めたまま、耳だけ動かしていた。
「答えは、海で死にたくなかったからです」
教室の空気が、わずかに変わった。
三章 話の背骨
「紀元前の船乗りを想像してください」
桐島はチョークを持ったまま、歩き始めた。教壇ではなく、教室の中を。
「GPSもない。地図も大雑把。嵐が来たら終わり。そんな時代に、人間には一個だけ頼れるものがあった。星です」
窓際の席の女子が、スマホから目を上げた。
「北極星の角度を測れば、自分が地球のどの緯度にいるか分かる。でも角度を距離に変換するには、計算が要る。弧の長さと角度の関係。それを扱う道具として、三角比が生まれた」
桐島は黒板に、三角形ではなく、円を描いた。その円の中に、小さな船のシルエットをざっくりと書き加える。
「だからサインとコサインは、最初から『回転』と結びついてるんです。直角三角形の話じゃなかった。人間が空を見上げて、自分の位置を知ろうとした話だった」
涼太は、いつの間にか顔を上げていた。
「で、ここが大事なんですけど」
桐島の声が、少し速くなった。
「多分今、半分くらいの人が『じゃあ直角三角形の説明はなんだったんだ』って思ってる」
涼太は思っていた。まさにそれを。
「それ、正しい疑問です。答えは、円と直角三角形は実は同じものを見ている、です。円の中に直角三角形を書いてみると分かる」
チョークが動いた。円の中に、斜辺が半径と重なる直角三角形が現れた。
「角度が変わると、縦の長さが変わる。それがサイン。横の長さが変わる。それがコサイン。つまりサインとコサインは『角度が変化したとき、縦と横がどう動くか』を表してるだけ。波の形をしているのも、音が波打っているのも、交流電流がぐにゃぐにゃしているのも、全部これが理由です」
橘花がノートに何かを書き始めた。急いで、でも丁寧に。
四章 つまずく前に
桐島は一度立ち止まり、教室全体を見渡した。
「ここで絶対に混乱する人が出るので、先に言います」
涼太は背筋を伸ばした。自分のことを言われている気がした。
「サインが『縦』でコサインが『横』って、逆じゃないかって思う人がいる」
涼太はまさに思っていた。
「コサインの『コ』って、英語でco-、つまり『補角の』って意味なんです。サインの補角がコサイン。だから横なんじゃなくて、サインを基準にして、それを90度回転させた相棒がコサイン、と覚えると混乱しにくい」
川島涼太は、手を挙げていた。自分でも気づかないうちに。
「あの」
桐島が目を向ける。
「じゃあタンジェントは」
「いい質問です」桐島は笑った。「タンジェントは、英語でtangent、接線って意味です。円に接する線の長さ。縦と横の比を取ると、円の傾き、つまり坂の角度が分かる。スキーのゲレンデが何度の斜面かを知りたいときに使います」
「スキー場」と涼太は呟いた。
「そう。人類はスキー場より先に、山の傾斜を測って安全な道を切り開くために使ってた」
五章 放課後の黒板
授業が終わった後、涼太は席を立てなかった。
頭の中で何かが繋がり続けていた。サインとコサインが船乗りの道具で、タンジェントが山の傾きで、波の形が交流電流で。バラバラだったピースが、一本の糸で縫われていく感覚。
桐島が黒板を消しながら、涼太の視線に気づいて振り返った。
「何か残ってる?」
「いや」涼太は言葉を選んだ。「なんか、気持ち悪かったものが、急に気持ちよくなった感じがして」
「それ、一番いい感覚です」
桐島はチョークを置いた。
「公式って、誰かが必死に考えた答えなんですよ。問いがあって、試行錯誤があって、やっと辿り着いた形。だから公式を覚える前に、その人がどんな問いを持っていたか分かれば、覚えなくても導ける」
「導ける、か」
「数学も物理も、暗記科目じゃないです。推理小説です。どうしてそうなるのか、追いかけていくと、必ず理由がある」
涼太は窓の外を見た。五月の空が、夕方の色に変わり始めていた。
「推理小説か」
声に、どこか火がついたような響きがあった。
六章 一ヶ月後
川島涼太の数学の点数は、赤点ギリギリから学年十七位まで上がった。
それよりも変わったのは、授業中の顔だった。
桐島が何かを説明し始めると、涼太は必ずどこかで「あ」という顔をした。声には出さない。でも眉が上がって、目が少し細くなって、口の端がわずかに動く。
小野寺実はそれを「涼太の理解顔」と呼んで、いつしか自分もそれを待つようになっていた。
桐島の授業には、不思議なリズムがあった。
疑問を育てる。疑問が熟したところで答える。答えが新しい疑問を生む。そのサイクルが、五十分をあっという間に変えた。チャイムが鳴るたびに、教室のどこかで小さな舌打ちが聞こえるようになった。終わりたくない、という音だった。
エピローグ 問いを持つ人間
十一月。模試の返却日。
涼太の答案には、物理の大問に、見慣れない記述があった。
公式を使う前に、三行の説明が書いてあった。「この状況で保存されるのはエネルギーであり、なぜなら——」
採点者のコメント欄には赤ペンで一言あった。
「理解している」
涼太はその答案を、机の引き出しにしまわなかった。
桐島の授業が始まる前、机の上に広げておいた。理由は自分でもうまく説明できなかったが、なんとなく、見えるところに置いておきたかった。
扉が開いた。
「今日は慣性の話をします」桐島は言った。「まず聞きますけど、なんで止まってるものって、動き出しにくいんだと思う?」
川島涼太は、一番最初に手を挙げた。
了
よろしくお願いします('ω')ノ
36歳から急に読書の面白さに目覚めました。今は仕事終わりに直帰、即お風呂、夕ご飯を抜いて(お腹が減りすぎたら食べて)、ネムネムまで読書の時間に充てるという生活をしています。
独身だから出来る生活ですわ。( ;∀;)
皆さんの読まれた本を参考にして、面白そうな本を沢山読みたいです(*^_^*)
毎日読書を目標にしてます
発信もぼちぼちやって行こうと思います
還暦となりました。立派な老人デビューです。文学に親しんだのは高校生、最近は社会経済的な読書に偏ってます。多読はつつしんでいます。----------------------------------------------------------------
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重要なことを言い忘れてました。FIRE民です。ただし、FIREできたのは去年なので、最後のearlyは early by 1 yearですね。フリーランス・コンサルタント。週15時間だけ働く。あとは家事の週15時間、それ以外はアイドリングです。
社会人3年目になりました!益々よろしくお願いします!
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