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2024年10月の読書メーターまとめ

みい
読んだ本
6
読んだページ
1612ページ
感想・レビュー
5
ナイス
188ナイス

2024年10月に読んだ本
6

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

みい
ネタバレ終わってしまった。「なでし子物語」を読んでから随分時が経った。途中、胸が苦しくなるくらいせつない時もあった。ゆっくり朽ちていきそうな山奥の美しい館の再生の物語。自立、顔を上げて生きる。自律、美しく生きる、あたらしいじぶんをつくる。生真面目で一途な耀子の中でこの言葉は針路を示し、遠藤一族の美しさともろさと寂しさを抱えるように支えてきた。幸せな結末にほーっと溜め息。時折語られるもういない人たちの思い出が愛らしい瀬里の中で息づく。今を生きるハム兄弟もネコも美也たちも素敵。天の花と地の星と。長く美しい物語だった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
5

みい
ネタバレ先日被団協がノーベル賞を受賞し、かえって原爆の被害がうっかり忘れられてしまいそうな今の世界の状況が際立ったと思った。そんな中、被爆直後の長崎で一人黙々と科学的な解明をしようとした男と、偶然被害を免れ苦しみ背負う神父が、一緒に小さな花が残した影を測る場面が忘れられない光景になった。「と」の一文字のあたたかさ。台高の山奥の孤高の狼混、雪と森に埋もれてしまいそうな駅逓、堤防が阻む砂浜で生まれたウミガメ。限界集落に近いまち。そこに生きる人たちの姿。地味だけど、じんわり心に残る5編でした。
が「ナイス!」と言っています。
みい
ネタバレ郷を統べる童女のような青姫と薄い色の目の朔。大事なことは籤で決め、稲作をせず、それぞれの能で伸びやかに生きる郷。迷い込んだ杜宇が稲作を始めることで物語が動き出す。農と祭の描写が秀逸。ぼやきながらも骨身を惜しまず田を作り稲を育てる杜宇と仇であるはずなのに共に働く久四郎。終わりが来るのは遠くないのだろうと思いながらも、呑み食い笑う市庭での人々が愛おしかった。仲間とともにいる自分の笑顔に自分では気づけなかったのだ。杜宇も久四郎も。「ただ今日を生きた」いとしい郷の最期と、残され生きた杜宇の後日譚にも胸を打たれた。
が「ナイス!」と言っています。
みい
ネタバレ先代の秘密の恋。椿の花咲く伊豆大島の思い出。甘く激しくにがい恋は、二人がいなくなった今も手紙の中に。先代、恥ずかしいから燃やしちゃってと言いながらも、孫娘に知ってほしい気持ちもあったかも。QPちゃんとのすれ違いはトキグスリが癒し、時を重ねても消えなかった想いは、かの島で煙になって空に昇っていく。海と山に抱かれた鎌倉の地で、嬉しかったり悲しかったり、じたばた生きる平凡な人生がいとおしい。ひとりぼっちだった鳩子も今や5人家族に女子会仲間も。勝手なお願いだけれど、丁寧に続編を紡いでいってほしい。
が「ナイス!」と言っています。
みい
ネタバレコロナ禍が時代背景になった短編集。どれも最初は不気味なホラー感から始まるけれど、最後まで不気味だったのは一つだけ。なあんだ、と呆れたりほっとしたりしながら、ちょっとあったかい気持ちになる。「遺影」が好き。おかあさんのきらきらした笑顔に救われた気持ちになる。
が「ナイス!」と言っています。
みい
ネタバレ終わってしまった。「なでし子物語」を読んでから随分時が経った。途中、胸が苦しくなるくらいせつない時もあった。ゆっくり朽ちていきそうな山奥の美しい館の再生の物語。自立、顔を上げて生きる。自律、美しく生きる、あたらしいじぶんをつくる。生真面目で一途な耀子の中でこの言葉は針路を示し、遠藤一族の美しさともろさと寂しさを抱えるように支えてきた。幸せな結末にほーっと溜め息。時折語られるもういない人たちの思い出が愛らしい瀬里の中で息づく。今を生きるハム兄弟もネコも美也たちも素敵。天の花と地の星と。長く美しい物語だった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/13(4656日経過)
記録初日
2012/03/13(4656日経過)
読んだ本
1282冊(1日平均0.28冊)
読んだページ
376353ページ(1日平均80ページ)
感想・レビュー
1254件(投稿率97.8%)
本棚
22棚
性別
血液型
B型
現住所
三重県
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