この著者の本ははじめて。もっとコミカルな話かと思っていたが、結構重苦しい。登場人物がそれぞれ株を落としていき、「この人がこの作品の良心だな」という人がいない（厳密にはゼロではないが……）。ただ、飽きさせない書きっぷりであり、視点人物が次々変わるのに読みやすく、筆力は感じました。読後感としては、「ウシジマくん」に近いかな。

本屋さんを舞台にした日常ミステリ。本屋というのは、日常的に謎を追い求める人が集まるところなんでしょうね。ちょっと謎解きとしては納得感が薄かったり、ややわかりにくいところもありましたが、楽しめました。

だいたいよく語られている内容ではあったが、あらためて確認することで発見もあった。「ベストを尽くすということは、他人に頼ることも含まれる」というのは慧眼だと思う。

面白かった。「出産」に関わるワードから、いろんな展開を思いついていく。ちょっと様式美というか、お得意の展開に沿っている感はあるけれど、十分面白い。しかし、西尾維新先生はなぜこれを書こうと思ったのかが気になる。ご結婚はされてたんだっけ？

文系でもなんとか読める本で、面白く読めました。「科学的な考え方」を軸に、古典力学から確率論までを俯瞰したもの。理系の人にとっては当たり前すぎる内容かも？

この著者の本ははじめて。もっとコミカルな話かと思っていたが、結構重苦しい。登場人物がそれぞれ株を落としていき、「この人がこの作品の良心だな」という人がいない（厳密にはゼロではないが……）。ただ、飽きさせない書きっぷりであり、視点人物が次々変わるのに読みやすく、筆力は感じました。読後感としては、「ウシジマくん」に近いかな。

以前、偶然トークイベントを聞いたことがあったので認知。本ははじめて。非常に読みやすいエッセイ。誰かとの関係性を書いている文章がほとんどなのはいいと思う。

著者の本は初読。社会福祉に関しては素人だが、そんなに申請窓口って杜撰な対応してるの？　と思いつつ読み、あとからレビューを見てみると実態とは乖離していると。取材や調査に基づくものではなく「こういう物語にしよう」と最初から決めて書いているため、現実とは異なる世界の話としてみたほうがいいようです。また、人物のセリフが三文芝居のようで、どうも浅い。入り込めませんでした。

「日本一有名な師匠」藤井聡太師匠の杉本八段による藤井聡太と自身のエッセイ本。「板谷一門」についての知識がなかったため、東海地方の棋士の結びつきを感じました。棋士さえもなかなかいない中、不世出の大棋士が出てくるとは、世の中わからないものですね。

著者の本を読むのは２作目。自分の読解力が低いのか、登場人物が多すぎてなんだかよくわからなかった。雰囲気は好き。「螺旋プロジェクト」とかいうのを未読なのだけれど、読んでいたらもうちょっと理解できたのか？

日本では珍しいポーカープロによる著書。囲碁将棋などの完全情報ゲームではなく、麻雀などの不完全情報ゲーム、しかも運が半分を占める世界での勝負の話。最近はポーカーもだいぶ一般的になりましたが、10年以上前なので、まだまだマイナーだった頃の話となります。Amazonでのレビューにもありましたが、具体的なエピソードだけでなく、もうちょっと深く踏み入った抽象的なところまで論考を広げられると、ポーカーに馴染みのない人でも読みやすかったかと思います。

著者の本ははじめてでしたが、とてもいい連作短編でした。夜更けを舞台に、いろんな登場人物がゆるく関連していくのがいい。大きな事件もないし、大きなオチもないけれど、なんだかいいな、という小説。こういうのが小説で表現できることなんだなぁ、と思う。