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2024年3月の読書メーターまとめ

ソババッケ
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感想・レビュー
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ナイス
146ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月のお気に入られ登録
1

  • 鴨の入れ首

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ソババッケ
ネタバレ戯作者・栗杖亭鬼卵の生涯。17歳の時、父親の勧めで大阪北堀江の狂歌師・栗柯亭木端に弟子入りした。兄弟子として8つ上の木村蒹葭堂がおり、上田秋成や円山応挙などとも知り合う。俳諧、漢詩、画人としても腕を磨いたよう。1779年、35歳の時に招かれて三河吉田に新妻を伴って滞在する。晩年は日坂宿に移り、煙草屋「きらん屋」を営みながら「繪本更科草子」などの多くの物語や「東海道人物誌」などを執筆している。松平定信とのやりとりは、狂歌師あがりの皮肉を含んだもので面白いが、鬼卵自身の生き方をもっと知りたいところ。★3.3
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

ソババッケ
ネタバレ道長の土御門第で働く下﨟女房の小紅は祖父が民部卿、参議を務めた家柄だが、父や兄が罪人となったため、肩身の狭い生活。上の兄・藤原保昌は道長四天王の1人といわれるほどに尽くしている。京を荒す盗賊・袴垂が出没し、兄・保輔の復活が噂された。盗賊を率いるのはかつて保輔の手下だった女。和泉式部、検非違使の足羽忠信、一味の娘・御以子らの話から徐々に袴垂と保輔の関係が見えてくる。そして、道長家の長女と次女に絡む秘密も。ミステリーとしてはあまり練られてはいないが、当時の京の様子、風俗、慣習などを想像するにはいい。★3.3
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ソババッケ
ネタバレ華岡青洲以後の日本の麻酔手術の物語。藩主の痔瘻手術に立ち会うことになった小納戸頭取の父親・永井元重と、目付を務める息子の重彰の心配は、全身麻酔の危険性と守旧派による蘭方手術への妨害。時代は天保13年、蛮社の獄で蘭学が厳しい排撃を受けていた時代でもある。だが、日本の漢方医学は先進の西洋医学から「支那旧伝の医」と誹られるようになりつつあった。華岡流手術も置き去りにされてきた痔疾などの病に取り組むようになっている。小説で取り上げられることの少ない蘭方医や手術法の発展を語るもので興味深い内容。一気読み★3.5。
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ソババッケ
ネタバレ戯作者・栗杖亭鬼卵の生涯。17歳の時、父親の勧めで大阪北堀江の狂歌師・栗柯亭木端に弟子入りした。兄弟子として8つ上の木村蒹葭堂がおり、上田秋成や円山応挙などとも知り合う。俳諧、漢詩、画人としても腕を磨いたよう。1779年、35歳の時に招かれて三河吉田に新妻を伴って滞在する。晩年は日坂宿に移り、煙草屋「きらん屋」を営みながら「繪本更科草子」などの多くの物語や「東海道人物誌」などを執筆している。松平定信とのやりとりは、狂歌師あがりの皮肉を含んだもので面白いが、鬼卵自身の生き方をもっと知りたいところ。★3.3
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ソババッケ
ネタバレ恵美押勝の乱で滅んだ藤原仲麻呂の半生。北辰とは北極星のことで天子の星。藤原不比等の子として国政を牛耳ることになった藤原四兄弟。だが、疫病で皆が命を落とすと、その座についたのは光明皇后の異父兄・橘諸兄であり、藤原四兄弟の子たちはまだ力がなかった。仲麻呂は光明皇后の信任を得て昇進し、皇后のために設けられた紫微中台を使い、太政官の力を削いで諸兄を隠退に追い込む。藤原氏の力を未来永劫保つために、己は天皇とは異なる皇帝に就こうとと考えるが・・。なぜ皇帝か、唐突でそのビジョンも見通しもないのは残念だ。★3.3
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ソババッケ
ネタバレ金四郎は早朝の吉原田んぼで花魁の斬殺死体を見つけた。父の盟友である太田南畝に事件を調べろといわれる。金四郎は実家を飛び出し、木挽町の森田座で笛方の見習いの身、相方で浮世絵師の歌川国貞が登場。殺されたのは雛菊という花魁で、武家の娘からある日突然に売られた身。どうやら足抜けした雛菊が心中を図った形跡がある。相手は誰だったのか、殺したのは誰か。金四郎が行き着いたのは2人の屈折した男。店の跡取りとして己の居場所のない男と、武家の次男で生きる目的の無い男。金四郎の状況設定は面白いが、2人の若者にはうんざり。★3.3
が「ナイス!」と言っています。
ソババッケ
ネタバレシリーズ12作目。「鹿の子」職人に父親となって欲しいと願う紺屋の10歳の娘からの依頼の菓子。紺屋の女主と使用人である職人との微妙な関係も。「黒茶」清国の3種の茶を使った茶会は札差の根岸の別邸で開かれる。あの春霞からの依頼の菓子。山野辺藩の新任留守居役の披露目の日と重なって。「かりんとう」学者の女房と娘が煙草をやめられない学者のために依頼する菓子。「吉原芸者」越後の百姓の出の娘が医者の娘と偽り、二挺鼓の芸を継ぐ披露の菓子。今回は万葉集などの歌が多数引用されたり、吉原内で働く芸者の詳述もあり興味深い。★3.3
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ソババッケ
ネタバレ葛飾北斎の90歳の生涯を断片的な出来事をつないで描く。最初の貸本屋への奉公は多くの本を読み挿絵を写すことも必要で気に入ったようだが、次の彫師の修行には2年で飽きてしまう。繰り返しの仕事ではなく無から有を生み出す仕事がいいと。絵師の道では、物の見方、描き方、着眼点など他の者が手掛けたことのない絵を生み出す悦びそれだけが北斎の生きがいだったよう。お栄は関心のあることは、誰よりも熱心で器用にこなすが、興味のないことに関しては頭の線が切れる。写楽の絵を描いたのは誰か、お栄の実の父親は誰か、謎解きもあって。★3.4
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/04/09(4394日経過)
記録初日
2009/01/05(5584日経過)
読んだ本
2268冊(1日平均0.41冊)
読んだページ
745155ページ(1日平均133ページ)
感想・レビュー
1707件(投稿率75.3%)
本棚
0棚
性別
現住所
大分県
自己紹介

最近は時代小説ばっかりを読んでいます。
自分なりのお気に入りを評価するために★で表示しています。

★4.5・・・傑作
★4.0・・・ひとに紹介したくなる本
★3.5・・・続編が出たら読みたくなる本
★3.0・・・読む本がなければ仕方なく読む
★2.5・・・途中で放り出したくなる本

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