ネタバレ時代の子供時代の閉塞感。性的な虐待、強姦未遂、イジメやリンチ。今では考えられないような傍観の時代。いや、今なお社会問題とされうるのか。友人を守るためとはいえ、人を殺すという行為が軽々しく描かれるのは主人公をはじめとする登場人物の虚無感のせいか。／語り手の描写がミスリードってのは早い段階で気づけたし、読後のインパクトも個人的にはイマイチに感じた。女性特有の視点を持った物語だったのか、その世界に浸ることも難しかったかな。決して面白くないわけではないんだけど。

ネタバレ久々にハードボイルドテイストを読んだ気がする。北陸の片田舎。失踪する警官。「施設」と呼ばれる総合福祉施設。そこで起こる事件。その真相。小学生やら中学生やら登場人物が多くて辟易したけど、その描写がしっかりしてるからそれほど苦労しないで読めたかな。17年前から始めるプロローグと事件後8日目に始まるエピローグ。なるほど第一日か。

ネタバレ再読。健康志向と身体データのモニタリング。スマホやスマートウォッチを昇華させたらこんな世の中になるのかなぁ。自分で考えなくても最高の選択肢を誰かが与えてくれる。そこまで来たらこの物語のラストのような人類補完計画も一種の幸せなのかもしれないなぁ、とか考えてしまった。でもお酒もタバコも無くて、コーヒーさえ忌み嫌われる世界なんてゾッとしないなぁ。酒とタバコに関してはすでに禁じられているよーな世の中なんだけど。