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6月の読書メーターまとめ

曲月斎
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6月のトップ感想・レビュー!

曲月斎
権威であるうちは身体を晒すより帳の中に居ることが効果的だが、統治者という立場となると身体の可視化が不可欠になる。本書では14代家茂と、孝明、明治の両天皇が置かれた立場から、大政奉還〜王政復古という動きに連続性と共通性を指摘する。その立論で示されるのが、浮世絵、日記、建物の見取り図などなど多面的な素材を組み合わせるのが面白い。開国を迫った外圧が権力の所在を探したことが梃子になって権威者から統治者への変化が起きたとはいえ。ただ、君主自体の希望が奈辺にあったのかは別。明治帝は徳川慶喜が羨ましかったろうなぁ。
曲月斎
2018/06/12 18:26

近代化するということと、可視化するということは表裏一体。陛下が退位希望表明から改めて象徴天皇の務めということを強く体現しているように。

skunk_c
2018/06/13 20:42

「明治帝は徳川慶喜が羨ましかったろうなぁ。」本当に、そう思いますね。仕事は今まさに明治維新。ぴったりのタイミングの書でした。

が「ナイス!」と言っています。

6月の感想・レビュー一覧
12

曲月斎
幕府と言っても、鎌倉殿とも徳川殿の時代とも違う室町時代限定の歴史教科書。肝腎の将軍の名も15代のうち、知名度があるのは、尊氏、義満、義政、義昭の4人位ではないか。皇統が北朝南朝と錯綜、将軍も途中から分立し、誅殺される将軍もいる時代。一筋縄ではいかない。だからこそこういう1冊が必要になる。役職・制度を説く1部、政策・制度を説く2部は特に至便。肖像、系図、地図、史料写真と、見て分かる構成が新鮮。この本を読んでから、この時代の本に手を伸ばすと分かりやすい。できれば、各項ごとに典拠を示してくれたら尚、良かったが。
曲月斎
2018/07/01 00:28

籤引きで将軍になって、挙句、家臣に暗殺された6代義教、担がれ殺される13代義輝、京都に入れなかった14代義栄、更迭された10代義材(義稙)、11代義澄。本当に波乱万丈な時代です。

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曲月斎
蝦夷地へ渡った義経主従と琉球に渡海した為朝と。実は伝説というにはあまりに生臭い意図が働いていた、という謎解きをするのが本書。北端と南端、近代の日本になっても「外地」の扱いをしてきた地で、統治を進めるためにこの英雄伝説を生かし、利用してきた者が居たという見立ては実に生々しい。中国大陸から東アジアに広がった華夷思想の日本版、「小中華」というものが意識のどこかに今も横たわってはいないか。と同時に、喜界島や北海道での発掘成果を反映した論考や、琉球使節の江戸入りの度に盛り上がる庶民像とか、点綴される風景が面白い。
曲月斎
2018/06/24 16:14

単に口碑伝承の追跡から始まった物語は、日本という国が作り上げてきた論理を裏付ける一端になっています。

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曲月斎
人の噂も75日。テロ特措法は成立したが、その是非については再考しなければならない。筆者は戦前の治安維持法、戦時刑訴法など、公権力に都合のいい法制度が齎した損失を指摘する。と、同時に現行刑訴法も戦前の反省を反映したとは言いながら、自白偏重など、今も冤罪を生む土壌を持っているのは誰も否定できまい。そこへテロ特措法である。こも国で罪刑法定主義や、内心の自由が本当に確保されているのか、疑義を抱かざるを得ない、というのが読後感。改めてこの不可解な審議の末に成立した法について、もっと明記されていい。主権者として。
曲月斎
2018/06/17 01:15

ただ、本書は、法学初心の者には結構難解。註の入れ方などで工夫が欲しかった。

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曲月斎
乃公出ずはと思い込んだ人物2人、信長と秀吉。筆者は臣従関係にない島津、伊達の両家への対応を中心に、この2人がどういう振舞を見せたかを書状から分析する。「惣無事令」、要はその喧嘩、俺が買うから勝手は許さねえ、という論理の押し付けよう。その示威のための書状を通して「武威」の読み解きが眼目で、敵か屈服するかの二分法で迫る信長と独自性を認めつつの帰順を許した秀吉と。同じ天下と言っても本質の違いが浮かぶ。室町殿の構図を信長が寧ろ引き継いでいたという指摘は興味深い。一通の書状より、一連の流れで判断する筆者の姿勢にも。
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曲月斎
明治から日中戦争開始前の時間で、本書は外交では「日英同盟か日中友好か」という対抗軸を、内政面では「富国強兵か民力休養・格差是正か」という視点で動きを追う。後者のテーマが興味深い。格差是正が実現した例は稀有で、格差縮小したのは戦時体制で労働力が少なくなって実現したに過ぎないとの指摘は興味深い。論及はないが、戦後も人手不足が一億総中流を生んだ訳で、人口減少と非正規雇用が進む今、どんな処方箋、或いは受け皿になり得る政党が何処にあるのか。また前者の外交でも日米基軸とは言え、本当に盤石か。今を考えると示唆に富む。
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曲月斎
未知の世界の手掛かりになるかと思って手を伸ばしたのですが、対数? 微分? 数列?などなど、苦手の術語が登場。敢え無く。ただ、きっと、書いてあることは、音律と音階について、頗る模式的に解説していて、ひとえに読み手の問題にきするわけで、たまにはそういう1冊に出会うもの、であります。お手上げ。
skunk_c
2018/06/13 20:38

音って面白いですよ!これは僕は読みたくなりました。ありがとうございます。

が「ナイス!」と言っています。
曲月斎
権威であるうちは身体を晒すより帳の中に居ることが効果的だが、統治者という立場となると身体の可視化が不可欠になる。本書では14代家茂と、孝明、明治の両天皇が置かれた立場から、大政奉還〜王政復古という動きに連続性と共通性を指摘する。その立論で示されるのが、浮世絵、日記、建物の見取り図などなど多面的な素材を組み合わせるのが面白い。開国を迫った外圧が権力の所在を探したことが梃子になって権威者から統治者への変化が起きたとはいえ。ただ、君主自体の希望が奈辺にあったのかは別。明治帝は徳川慶喜が羨ましかったろうなぁ。
曲月斎
2018/06/12 18:26

近代化するということと、可視化するということは表裏一体。陛下が退位希望表明から改めて象徴天皇の務めということを強く体現しているように。

skunk_c
2018/06/13 20:42

「明治帝は徳川慶喜が羨ましかったろうなぁ。」本当に、そう思いますね。仕事は今まさに明治維新。ぴったりのタイミングの書でした。

が「ナイス!」と言っています。
曲月斎
バブル期の商社マンが見た夢の話が横軸、縦軸は戦前から戦後まで続く財閥~総合商社、という枠組み。主人公の祖父が満鉄の理事だったというのがカギで、筆者の夢の随所に登場する。白い枕では幸せな夢を見、黒い枕では不幸な夢を見るというのが綾。夢を見る舞台がスイス、パラオ、インド、北京、京都と移っていく。主人公自身の年輪を書きつつ、処遇を通して先の大戦を支えた企業の姿を描き出す。筆者ならではの心を砕いた表現は流石だけど、筆者の書きたかった物語の最終的な収拾が今一つの感じ。というのは終章での独白に明解さがあるかどか……。
曲月斎
2018/06/11 20:52

めったに読まない小説でしたけど、ね。枕に託して悪夢と瑞夢が交互に現れるというのはプロットであって、筆者が書きたいのは戦前は戦争の推進に協力した財閥、戦後は総合商社と姿を変えつつ生き残った訳で、その話が生硬い感じが最後まで残った感じでしたね。

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曲月斎
駿河・遠江の大名として君臨した今川氏。歴史の表舞台からの退場が早く、武田、北条、徳川に囲まれた位置ゆえに、実像が語られてこなかった。筆者は主に発給した手紙を手がかりにその行状や事蹟を探っていく。花押や文言を手がかりに時代を同定する。丹念な事実の集積が新しい今川氏像を形作っている。戦国大名の典型例「甲駿相同盟」の実際も従来のイメージとは少し違う。県史や自治体の郷土史の編纂が進んだこと、成果を取り入れていることなど、研究の最前線を手堅く提示した1冊。個人的には土地勘が駿遠には多少あるので、読みやすかった。
曲月斎
2018/06/10 16:27

かつて志太、榛原2郡で勤務していたので、ちょうど駿遠の国境地区。島田の静居寺とか、藤枝の田中城、焼津の花倉城などなど、登場する地名になじみがあると、やはり本の記述がつかみやすいですね。丁寧な本。

曲月斎
2018/06/10 16:40

ただ、表舞台から退場したとはいえ、今川家自体は、江戸期は高家旗本として、明治時代に断絶するまで23代目まで続いた。義元・氏真の2代だけが今川家ではないのも興味深いところ。織田信長の末裔も同じ高家旗本、ですから。

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曲月斎
徳川殿の治世になって日本刀が果たした役割を読み解いた1冊。切れ味、丈夫さなど武器としての機能ではなく、儀礼、贈答の道具としての機能が重んじられた時代。目利きの本阿弥家を頂点に確立した武家社会の中での位置づけを分析した。格付けの登場で評価が「金●枚」「銀●貫」と率直に表現されるようになり、将軍の志向と経済力の消長での浮き沈み。最後には刀剣の目利きどころか見栄えだけの評価になる。日本刀もまた藝事の一部になることで、この国の文化となったのかも。この本から連想したのは浅田次郎の「沙高楼綺譚」の中の「小鍛冶」。
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曲月斎
「去年(天正10年)の事は、大海を杖にて打ちたる体にて候」と登場の1人が述懐しているけど、この心境は本に登場する誰にも共通した思いだったろう。本能寺の変で生まれた権力の空白で起きた出来事。舞台は甲斐・信濃。山国故に、近隣を巻き込んでの騒乱が続く。この広い舞台での話を最終的に徳川家康が収攬していくまでの話。「武田氏滅亡」同様、壮大な物語を纏め上げた筆者の力量に再び感服。この1冊を書き上げるために、断片的な史料をどれほど読み込んだのか、紙背に覗く迫力。2016年の「真田丸」ではないが、事実は小説より奇なり。
曲月斎
2018/06/06 23:42

2016年の「真田丸」の前半の話になります。今の地理感覚とは違う移動をするのに戸惑う一方、この壮大な話は、「川はどうしてできるのか」(藤岡換太郎、講談社ブルーバックス)に、諏訪湖が源の天竜川は、実はウスリー川と繫がっていたのではないか、という仮説が出ていたのを連想しました。

が「ナイス!」と言っています。
曲月斎
武士という存在は平安期には発生し、文官が求められる時代(元禄期)を経て、明治期の変革を経てきた。今に伝わる武士像は当然、実像とは食い違う。筆者は史実を拾い出していく。話は多岐に亘るゆえに、1項1項は概説的になる。巷間で言う「武士道」も日清、日露以降に変形した。特に戦前、変形された点を挙げる。抑も武力を持つ存在が生まれたのは自力救済が必要だったから。筆者の言う貴族の中で家の藝として武力を伝えた存在は一つの起源で、統合の象徴として部族に桓武平氏、清和源氏の末流が迎えられたのは分かるが、それだけではなかろう。
曲月斎
2018/06/06 22:54

筆者は1945年生まれ、平氏による「六波羅幕府」説の提唱者。で、本では弓が合戦の主役だったこと、日本刀の変質、或いは今のスポーツとしての剣道の成立、甲冑の進化、儒教文化圏の中で武力が権力を持った異色の存在である日本、あるいは切腹の文化、などなど。話が転々、追いついていくのが結構難儀。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/06/25(3314日経過)
記録初日
2005/01/01(4950日経過)
読んだ本
1548冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
417156ページ(1日平均84ページ)
感想・レビュー
1475件(投稿率95.3%)
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